2010年08月02日

庶民による社会統合気運の高まり その最先端の潮流を探る7 ~万人参加の社会統合組織~

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画像はこちらからお借りしました
 
庶民発の社会統合気運は、「私権圧力の衰弱→特権階級の暴走→(本能次元で直撃する)秩序崩壊の危機⇒新たな秩序構築の必要性」という社会状況を受けて、潜在意識化では今後ますます高まっていくだろう。
 
この気運を顕在化させていくには、庶民による社会統合組織の骨格を具体的に提示していくことが必要だろう。
 
この課題の最重要ポイントに関する提起を紹介したい。

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~前略~
万人が属している社会を統合する仕事は、万人によって担われなければならない。それに本来、社会を変革し、統合してゆく仕事ほど、面白い、充実できる仕事は他にない。その大切な社会統合の仕事を、国民に選ばれた訳でもないのに、官僚や学者やマスコミが独占し、自集団の利益を第一にして甘い汁を吸っているという仕組みが、根本的におかしいのだ。そうである以上、当然彼ら夫々の集団の利益第一となる方向に、社会は歪められてゆく。その結果が、どう仕様もないところまで行き詰まった(そして大破局が迫っているにも拘わらず、誰一人解決策を提示できない)この末期状態だったのである。
集団を超えた次元に存在する社会を統合(もちろん変革も)する為には、単独の集団原理とは全く異なる原理の統合組織が必要なんだという事に、未だ誰も気付いていない。しかし、万人が参画できる、社会統合組織の条件は簡単で、二つだけである。社会統合は、全員が担うべき当然の役割=仕事だとすれば、その仕事に対してそれなりの収入が保障されなければならない。しかも誰もが何らかの専業に就いているとしたら、この組織は誰もが副業として担うことができる半事業組織でなければならない。例えば、社会を統合する上で重要なのは、人々に参加を呼びかけ内容を説得して共認の輪を広げてゆく仕事であるが、この様な仕事に対して収入が保障されるシステムさえ作れば、誰でも副業として社会統合に参画できる様になる。収入保障は万人が社会統合に参画する為の不可欠の条件であって、私益追求の為の仕事は収入になるが社会統合の為の仕事は収入にならないというのでは、特殊な思想・信念に固まった人しか動かないのも当然である。
それに、全員の社会を、特定の思想に固まった集団が動かすというのは、大きな間違いである。万人の属する社会を導くことができるのは、万人が認める事のできる事実に基づく理論体系(=科学)だけであって、特定の思想などに社会を統合する資格はない。これが社会統合組織の、もう一つの条件である。即ち、金儲け主義者であれ、共産主義者であれ、あるいは全くのミーハーであれ、いかなる思想の持主であっても、そんな事は全く自由であること。また、企業であれ、市民集団であれ、宗教集団であれ、他のいかなる集団に属していようが全く自由であること。これらの条件を充たす、集団原理を超えた社会統合システムの原型となるのが、半専任(副業)の人々で組織されたネットワーク集合である。共認の輪を広げてゆく仕事の成果に応じて収入を保障するシステムによって組織されたネットワークの下では、各人の思想や集団の違いなど、どうでも良くなる。また、このネットワーク集合なら、皆等しく半専任なので官僚化(=専任特権化)の危険を完全に無くすことができるし、常に強い成果圧力が働いているので、公務員に見られる様な「親方日の丸」に陥る危険も完全に払拭できる。
~後略~
実現論 序文「ト.万人が半専任(副業)として参画する」より

新しい社会統合組織には、
収入保障のある副業として万人が参加できる半事業組織
万人が認めることのできる事実に基づく理論体系を拠り所とする組織
が不可欠の条件となる。
また、万人が半専任で社会統合を担っていくには、継続的かつ定期的に人々が集まって共認を形成していく場が必要になる。また、課題によっては、“期間限定専任”という半専任のスタイルも必要となるだろう。

国家に変わる新しい社会統合機構が、みんなの共認形成の場だとすると、全国民が週1回ぐらいは、何人かで集まって、社会をどうしていくのか勉強し議論する場があって当然なのではないか。
よく考えてみれば、国民が政治に参加するといいながら、その実体が4年に1回の投票などというのはごまかしもはなはだしい。普段何も考えていなくてまともな判断など出来るはずもない。
昔の村落共同体では、寄り合いがあって、みんなで議論し村のことを決めるのはあたりまえのことだった。いまでも、会社の役員は自分たちの会社をどうするか、当然のように議論している。
そして、国民が社会統合のことを考えるのは遊びではないのだから、参加する人には、当然、給与が支払われるべきだろう。必要もない公共施設や、遊ぶための年金に税金をつぎ込むより、社会統合に参加する人に給与を支払ったほうが、よほど国は良くなりそうだ。
社会統合機構の中核をなす、インターネットの統合サイトも、みんなの発信がなければ成立しないだけでなく、発信された内容をみんなが受信して、議論して、評価して初めて社会統合の機能を果たすことが出来る。
その場が、週1回の社会統合の日になる。インターネットの社会統合サイトと、全国民が参加する週1回の社会統合の日。それが国家に変わる新しい社会統合機構のイメージではないだろうか。
るいネット「週1回は社会統合の日」より

万人参加の社会統合機構の一つの形が、この「週1回が社会統合の日」という方法だ。これは、物的生産やサービス業などの必要な生業と平行して、日常的に草の根的な認識形成を中心とした社会統合活動に参加するというもので、インターネットが強力なツールとなる。
一方、社会統合課題の中には、外交や経済の個別の政策推進など、一定の専任期間が必要な課題が残る。これは生業と平行して取り組むことは実態として困難だが、この部分こそ、政治家や官僚の手から万人が担う形にすることが不可欠だ。そのもう一つの万人参加の形態は、一定期間生業から手を離れて統合拠点に活動の場を移す「参勤交代」に近い仕組みになる。
これは、現在の企業や家庭などの生産・生活集団から見れば、人材を一定のサイクルで供出するということだ。生産と生殖・消費を一体化した本源集団の再生は、この仕組みを実現するためにも必要な過程なのだと思う。
るいネット「半専任・半事業の仕組みと本源集団の再生」より

これらの大きな方向性を念頭に置きながら、現在提起されているいくつかの官僚制度・公務員制度の改革提案を題材として、新たな社会統合システムの可能性を今後追求していく。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
応援よろしくお願いします。

List    投稿者 lived104 | 2010-08-02 | Posted in 12.現代意識潮流14 Comments » 

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コメント14件

 DRG44 | 2011.03.20 1:47

沖縄の米兵どもは20年前の湾岸戦争でイラクの地に劣化ウラン弾をばら撒いてきたくせに今更福島県の原発からの放射能にビビってんじゃねえ!
今回の原発事故から我々日本国民を守る気がないのなら沖縄の米軍どもは沖縄から出て行け!

 通りがけ | 2011.03.20 8:13

「人の心 義を見てせざるは勇無きなり 」
>>http://blog.goo.ne.jp/veritas21/e/73752c7a39aa422d31d9d77149526c8b?st=0#comment-form
 
>「このような大災害の最中に総理交代なんて」と言い出すに決まってます。
いや不信任案可決すれば国民は「このような大災害の最中に解散総選挙なんて」と言い出すに決まってます。総理が解散権を持っていても使えない。不信任案可決と同時に総辞職する以外道が無く、可決後決断せずぐずぐずしていればこんどこそ国会は国民から完全に見離されて無政府状態となるでしょう。国会は菅など無視して緊急決議でその場で新首相選出するしか選択肢はないのです。
義を見てせざるは勇なきなり。国会を開いたところで放射能被曝があるわけでもないのに、国会議員は人の心を持っているのか。
被曝したハイパーレスキュー隊員の会見を見て胸が詰まって涙が止まりません。

 本当のことが知りたい! そして日本の未来を語りたい | 2011.03.20 15:24

【原子力災害の対応】

友人から送ってもらったメールを公開します。

 本当のことが知りたい! そして日本の未来を語りたい | 2011.03.20 15:28

【原子力災害】 広瀬隆さんの動画

ニュースの深層3/17(木)「福島原発事故 メディア報道のあり方」1/3

 member | 2011.03.20 20:11

DRG44さま、コメントありがとうございます。
同感です。
今回の事故で、米軍が日本を守る気が実はなかったということが誰の目にも明らかになるかもしれませんね。

 member | 2011.03.20 20:18

通りがけ様、いつもコメントありがとうございます。
これも全く同感です。
古来、権力者は国家・社会の危機には先頭に立って国民を守ることが暗黙の了解事項であって、だからこそ国民は彼らが権力を握ること認めてきました。
ところが、この間の権力者たちはその無能ぶりを曝け出しただけでなく、「先頭に立って闘う」という権力の前提条件さえ自ら放棄しているように思えてなりません。
今回の事故を契機に、権力者に対する国民の評価が変わると思います。「あんな権力者なら要らない」と。

 通りがけ | 2011.03.20 21:40

原爆の本当の被害者は生き残って声なき声といえども声を上げることのできるヒバクシャではありません。ピカドンのピカで文字通り影も形もなく地上から蒸発させられた、いや影だけを石壁に焼き付けて生身の肉体を生まれてからピカを浴びるまでの歴史もろとも文字通り一瞬でかき消された姿も声も無き犠牲者です。広島長崎には両親親族がつけてくれた名前だけ残してその身体のすべてを消し去られたひとびとが数多くいる、いや居たのです。人が生きていた証を一瞬にして根こそぎに消し去る、過ちを悔いる暇さえ与えず生物をその場で消し去る、これが核爆発のほんとうの冷酷無慈悲な正体です。

 『帝國』ブログ | 2011.03.21 10:32

想定超え地震直撃で稼働の女川原発と最悪を回避し続ける築40年福島原発

チェルノブイリの再来とかデマが一部で流れていますがチェルノブイリの事故は「約500発分の原爆投下に相当する量の放射性物質が撒き散らされ」「死者数は運転…

 もえおじ | 2011.03.21 14:52

東京電力は明らかに災害対策を怠っていました。 その証拠に、建屋や原子炉格納容器は地震津波に耐えたのに、肝心の冷却装置・緊急電源装置は壊れてしまいました。(この危険性は以前から警告されていたのに、東電幹部はこれを無視し続けた。) その気になれば、対応は充分に可能だったはずなので、彼らの業務上過失責任は刑事裁判で裁かれるべきです。 未曾有の災害だからと言って免罪にしてしまえば、将来に禍根を残します。

 Black Joker | 2011.03.21 15:02

問題になっている放射能は、主にガンマ線です。 これを中和する物質や電場・磁場の相互作用などで小規模なものは存在しません。 また、放射線防御服は日本では製造されていません。 放射性物質の塵から身を守る一番身近な対策は、帽子・マスク・皮膚の露出を最少にする・外出したら体を洗う・服を洗濯する、です。(これは花粉症対策とほぼ同じ。)

 member | 2011.03.21 20:23

もえおじ様、いつもコメントありがとうございます。
仰ることは全く同感で、政府も東電もその責任をとってもらう必要があることは誰もが認める所です。
さらに言えば、今後は(段階的にですが)原発は廃止すべきではないかと私は思います。

 member | 2011.03.21 20:28

Black Joker様、コメントありがとうございます。
ご教示ありがとうございます。
素人の思いつきであることを承知で投稿したのですが、それを丁寧に指摘していただけることは、助かります。
ガンマ線については(そういう名前の放射線があることは存じておりましたが)私なりに調べてみようと思います。
ありがとうございました。

 通りがけ | 2011.03.22 7:17

「最大緊急被災者対策」
直ちに首相交代を。
24時間国会を開くべし。
震災被災者へ脱出用の車として全国の廃車を政府が一括して買い上げ被災地へ緊急配給し、ガソリンをすべての被災地へ緊急ピストン輸送して脱出用車を政府負担で満タンにしておくこと。
被災者地震の自発的避難行動や被災地救助物資搬入に対する交通規制などもってのほかの国による被災者国民大量棄民犯罪行為である。

 Cheap Louis Vuitton Bags | 2014.03.13 4:25

日本を守るのに右も左もない | 放射能を中和する、様々な物質や電場・磁場の相互作用が存在するのでは?

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