2022年06月17日

【日本の活力を再生する】働くしあわせをつくりなおす企業~若手社員のやりがいとは~

いま、マーケティング業界で注目の的となっているジェネレーションZ、通称Z世代の若者たち。
こういった業界に限らず、彼らの生態=意識潮流を探り・掴むことは、“企業”にとっても大きな課題となっています。
他世代社員と若手社員との「働く」ことに対する意識差を掘り下げ、「働く」ことの本質とは何なのかを一緒に考えていきましょう。

経営層とZ世代新卒社員における、意識のズレ

≪中小企業においては事業承継が課題となっていること、また、上場企業においてはコーポレートガバナンスコードにより経営人材の後継者計画の策定が求められている≫
(『日本企業の経営課題2021』  調査結果速報https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000016501.html
≪どんなに楽しい仕事であっても、チルっているマイペースな彼らはプライベートの方が大切で、プライベートを超えるほど魅力のある仕事はそもそも存在しない……これがZ世代の多くの考え方である≫
(Z世代~若者はなぜインスタ・TikTokにハマるのか? 著 原田曜平)

一般論として問題視されているのは上記のように、経営層側の「後継者づくり」の課題意識と新卒社員側の「プライベートの楽しさ優位」の意識から生じる転職活発化と後継者不足といったあたりでしょうか。

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この場合、取り上げられてしまいがちなのは
“新卒社員側の意識に問題がある”
“Z世代だから仕方ない”
のように、Z世代に対するマイナスイメージです。一方で、企業の成長を支えてきた世代は高齢化を迎え、21世紀のあらゆる企業を新たに引っ張っていくのはこのZ世代の若者たちであるという事実は逃れられません。
【彼らは“働くことに対するやりがいをどう見出すのか?”】

企業の取り組み打出しをどうするのが最適なのか。意識を掴み、一緒に考えていきましょう。
(Z世代に合わせて企業の生産内容を変化させてしまうのではなく、彼らに響く打出しや取り組みの強化をしていくことが求められています。)

やりがいの源泉はどこから?

そもそも、今の上の世代はどこにやりがいを見出していたのでしょうか?何をきっかけに、働くことへの楽しさや活力を見出していたのでしょう。

やりがいが、時代ごとにどこから生まれていたのかを簡単に紹介します。
≪かつては誰もが貧困からの脱出、豊かさ追求が活力源であった。それゆえ、強制圧力の労働下にあっても、豊かさを手に入れるために意欲を保持していた。≫
≪1970年頃、豊かさ追求は目標ではなくなり、人びとは市場拡大を絶対とする価値観から新たな活力源・価値を探索しだし、「自然収束」「(モノから心⇒)人収束」の意識潮流≫へ。
≪1990年バブルが崩壊すると、’90年代を通じて私権(身分・金)の衰弱と社会の閉塞感が強まり、2002年にニューヨークバブル=世界バブルが崩壊すると、秩序収束から「課題収束」の潮流が登場≫
https://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=328091
・貧困脱出⇒個人の豊かさ
・景気回復と高い生活水準⇒自然や人を良くする生産
・世界的経済危機・災害⇒社会に対する存在意義

個の豊かさから社会全体における存在意義へと、企業目的≒働く意味が広がってきており働き手の意識もそこに連動していることが分かります。
特に現代は、企業にパーパスが強く求められているように「社会に対する存在意義が何なのか」が重視され、働くやりがいも「社会に対して何ができたか」という視点に変わってきていると感じます。

存在意義を求めるZ世代

≪Z世代は、SNS上では友達からたくさんの「いいね」をもらい、家庭では親からたくさんの「いいね」をもらうようになっています。≫(Z世代~若者はなぜインスタ・TikTokにハマるのか? 著 原田曜平)
売り手市場で育った彼らがよく言われるのは、承認欲求が高すぎるといった特徴です。

わたし自身、企業の採用担当として多くの学生や内定者の子らと話す機会が多いです。そこで感じるのは、承認欲求が高いというよりも、「自分の存在意義を強く求めている」という点です。
この企業で私はどのように役に立てるだろうか?≒どんな役割でひとを喜ばせることができるだろうか?

彼らの「やりがい」は「存在意義」と密接に関係していることがわかります。
ゆえに、彼らは他の世代に比べ評価をつよく欲する→承認欲求が高いと言われているのでしょう。

存在意義をつよく求める彼らが「働く」事に対して、プライベートを超えた楽しさ・幸福感を感じる取り組みや企業体制、評価制度、育成制度とはどのようなものなのか。次回ブログでは、ここを追求した企業事例を紹介していきます。
そして、21世紀における「働く」ことの本質とはなんなのか?を掴んでいきます。

List    投稿者 fuji-m | 2022-06-17 | Posted in 12.現代意識潮流No Comments » 

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