『金貸しによるメディア支配』4 ~アメリカ・オーストラリア・日本のメディアの現状~
画像:家庭の一日の平均TV視聴時間
(economist.comから引用)
前回の、ヨーロッパのイギリス、フランス、ドイツに続き、アメリカ、オーストラリア、日本のTV局を紹介したいと思います。
いつも応援ありがとうございます
4.アメリカ
ルパート・マードック
オーストラリア生まれ、現在アメリカ国籍。NEWSコーポレーションの筆頭株主であることもあり世界的なメディア王と呼ばれている。
父親もメディアグループを所有しており、その死後アデレードニュースを引き継いでから成功が始まった。イギリスでもザ・タイムズとサンデータイムズを所有している。
サムナー・レッドストーン
バイアコム、CBSの大株主であり、バイアコムの会長兼CEO。バイアコム、CBS共に買収によって獲得した。
スティーブジョブズ
ウォルトディズニーの筆頭株主であり、アップル社の共同設立者メンバーの一人。アップル社退社後にピクサーを買収し、その後ピクサーがウォルトディズニーによって買収されたのをきっかけにスティーブ自身がウォルトディズニーの筆頭株主へ。
バークレイズ
ロンドンに本拠を置く金融グループ。バークレイズの資産運用部門が「バークレイズ・グローバル・インベスターズ」であり、GEの筆頭株主となっている。会長の妻はエドマンド・ロスチャイルドの娘キャサリン。
○FOX・TV社長マードックは、ロスチャイルドの軍事産業リオ・ティント(ウラン製造)の取締役。NBC、ABCは米軍との繋がりの深いUF社(現チキータ・バナナ)の資本が入って設立。CBSも技術サポート。CBSの創立者ウィリアム・ペリー(黒船のペリーの末裔)は軍事産業ディロン社の社長と、アメリカのTV局は一様に軍事産業資本の影響力が強いのが特色。
5.オーストラリア
ケリー・ストークス
オーストラリアで長者番付の10指に入る富豪。
キャン・ウエスト
1970年設立のカナダの国際メディア企業。ニュージーランド、アイルランドでも同様に有力な民間放送局を傘下に納めている。
CVC
香港の投資会社(“シテイグループ”と“CVCキャピタルパートナーズ”のジョイントベンチャー)
○民間放送の3大ネットワークのうち、チャンネル9を辿っていくとロックフェラーに繋がった。メディア王マードックの出身地はオーストラリア。アメリカへ移った後もテレビ(ケーブルテレビ)による世界支配の手によってオーストラリアに健在。
6.日本
○日本は他国のテレビ局と異なり、メディアホールディングスを形成しているフジテレビ以外は、明確に新聞社と系列化されているのが特徴的。
2回に渡って、各国のTVメディアの主要な株主や出資関係を簡単に見てきましたが、日本との違が少し見えました。
①海外のTVメディアはメディア王や複合企業が支配力を持っている。
②海外ではメディアと企業に支配関係があることから、恐らく企業と広告代理店とメディアの関係も日本と異なる。
③特にグローバル企業とメディア、メディア王に密接な関係がある。
アメリカのTVメディアと軍産複合体との繋がりや、ヨーロッパのTVメディアと水・石油・原子力産業等との繋がりは、多国籍企業の国外侵食を正当化し、現地での非道な利益追求の様子を包み隠すのに都合のいい関係にも見えます。
また、メディア王はメディア買収で稼いでいるだけの様ですが、融資を受けた金融機関、メディア支配で力を得て広がった政治家や大企業の人脈などの影響は無視できません。
今回は主要な株主を見てみましたが、その過程で欧米の企業を見ていると資本関係のほか、大物といわれる人物や元政治家が多数の企業の社外取締役に納まっているなど、力を持った上流階級のネットワークの影響も大きそうです。
今後引き続き、海外の他のメディアや広告代理店、人脈などを見ていきます。
※『金貸しによるメディア支配』シリーズの過去ログです。
『金貸しによるメディア支配』1~序章~
『金貸しによるメディア支配』2~各国テレビ局の状況~
『金貸しによるメディア支配』3 ~ヨーロッパのメディアの現状~
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