2022年04月29日

ウクライナ情勢から、21世紀の情報戦を考える。

ウクライナ情勢をどう見るか?(視点)
ウクライナ情勢。日本は大丈夫なのか?

ロシア・ウクライナ戦争は長期化の様相です。
大局的に注目すべきは「ドル基軸通貨体制」「エネルギー・資源・食糧」がどうなるか、日本の国益にも直結する問題です。
コロナ、脱炭素、ロシア・ウクライナ戦争と、大きな転換が段階的に進行しつつあります。

もうひとつ、今回の戦争の特徴は「世界を巻き込んだ情報戦」でしょう。

「メディアと戦争」は20世紀(映像の世紀)以来のテーマですが、21世紀に入って、スマホ・SNSによって戦場の映像が(ジャーナリズムを介さずに)ダイレクトに大量に発信されるようになりました。これは情報戦の新しい事態です。情報総量は爆発的に増えて、事実情報も、偽情報(フェイクニュース)も、圧倒的な物量とスピードで拡散します。サイバー攻撃も激化。

国際メディア情報戦はまさに、国家、企業、PRエキスパート、広告代理店、メディアの担い手を巻き込んだ総力戦です。
(イーロン・マスク氏のTwitter買収の件も、こうした文脈で考える必要があると思われます)

このような情報戦の渦中でいくつか気づくことですが、情報を受け取る大衆側はより「感情」に流されやすくなっている、情報を発信する側は自らの「正義」(倫理的正当性を訴える)に対する共感が生命線となっていることでしょうか。

コロナにしても脱炭素にしても戦争にしても、瞬時に世界世論が一色に染まるようなことが起こります。
外からの目線で考える(価値を図るモノサシは自分の外にいくつもある)、歴史事実を構造化する、自らの頭で考えることに自覚的でないと簡単にプロパガンダに組み込まれてしまう、そのような時代なのです。
(さらに…)

  投稿者 fuji-m | 2022-04-29 | Posted in 09.国際政治情勢の分析No Comments »