【インボイスで9割以上の免税農家は大打撃を受ける?!】
2023年10月から、インボイス制度(適格請求書等保存方式)がスタートします。
「インボイス制度」とは、これまでとは違う新しい様式の「記載義務を満たした請求書」によって消費税を計算し、納付しましょうという制度。この制度の導入において経営に大きく影響すると言われているのが農家です。
農家の販路は大きく以下の販路に分別されます。
・JA出荷
・企業への卸売
・オイシックス、ポケマル等通販プラットフォームを利用した宅配
・地元の直売所での委託販売
JA出荷に関しては、JA特例があるので今までとあまり変わりません。
ただし、JA直営の直売所で委託販売をするのであれば、免税事業者から課税事業者に変更する必要があります。
https://www.jasendai.or.jp/wp/wp-content/uploads/2022/03/hajimarimasu_inboisu.pdf
問題なのはJA以外の販路に出荷している農家です
例えば、地域のスーパーの産直コーナーや青果品は市場だけでなく、地元の農家から店舗で直接仕入れているケースが多くあります。
今までは納品書、請求書のやりとりのみだったのが、今後はインボイスを追加で発行しなければなりません。
当然、企業側はインボイスを発行してもらわないと、消費税額を自己負担せねばならなく、元々粗利の低い農産品で消費税分の負担は出来ない事から、水面下では小規模農家との取引を停止し始めている地方スーパーもあるようです。
通販プラットフォーマーの取引先の大多数は小規模農家。
現在、メール等でのアンケートを回収しており、その意図として小規模農家でどれくらい【離脱=対応不可】の数を集計するような内容のようです。
直売所の販売については、そもそも委託販売契約から消化仕入れ契約に変更する必要があり、地域の小規模直売所、道の駅は対応しきれず、経営継続の判断を迫られています。
そもそも帳簿さえしっかりつけていれば、仕入れ額の消費税を控除できていたのが、インボイスという特殊な伝票がないと控除が認められないって、あきらかに免税業者を商取引から排除する意図が見え隠れします。
農産物の流通に大きく影響が出始めているインボイス制度。
今後、数回に渡り農家に対するインボイスの影響を紹介していきます。
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nihon-syakai.net/blog/2022/07/13673.html/trackback