人が変わるために必要なこと
春。新入社員をはじめとして、新しい環境に身を置いている人は多いと思います。
その時に、「“先輩のように”できるだろうか?」「“上手く”できるのだろうか?」というように評価や失敗が気になって、腰が重くなったり、あるいは落ち込んだりすることはないでしょうか?
重要なことは、「うまくできるかできないか」ではなく、「やるか」「やらないか」です。
行動した分だけ成果もついてきます。
しかし、そうやって動くためには、どうしていったらよいのでしょうか?
◆やりたい!内発を開放させる
まずは、本人の「やりたい!」という内なる欠乏を開放させることです。
なぜなら、欠乏と繋がっていなければ、「やらねば」という強制課題にしかならないからです。
しかし欠乏を開放させるといっても、
「こんなんじゃダメだよ!」とダメ圧力をかけたところで、また、
「期待しているよ!」と、表面的なプラス圧力をかけたところで、
「うんうん、気持ちわかるよ。」と寄り添ってみたところで、
欠乏は湧いてこないのです。
では、どうしたらいいでしょうか?
◆扉は内側からしか開かない
それは、【周囲のみんながとことん楽しく仕事をする】ことです。
楽しくといっても、笑顔などという表面的な楽しさではなく、とことん対象と向き合って、とことん一体化して追求して、仲間とやりとりして塗り重ねてと、【仕事】の【楽しさ】を生み出していくことです。
ビジネスコンサルタントの細谷功氏は、そのような法則を【天の岩戸の法則】と名付けています。
天照大神が岩戸にこもった時、外で宴会が開かれて、それが面白そうだから自分で中から扉を開けた。という逸話に基づいて、
>「同じように人も扉を外から開けることは絶対にできない。教育でやることとは、外で楽しそうな宴を開き、まず知的好奇心の扉を内側から開かせてあげること。指が入るだけ開いたたら、あとは外からでも開けることができる。もし扉を開かない人がいたとしても、宴会をずっとやっていればいい。どうしても開けてやろうと思うとストレスになるんです。」(by細谷氏)
◆その人が変われるかどうかは、周りにかかっている!
何か問題があれば、「その人自身をどうする?」という議論に向かいがちですが、そうではありません。
人は、周りとの関係の中で育っていきます。
その人が変われるかどうかは、周りの集団・仲間たちにかかっているのです。
「こうなりたい!」「これを実現したい!」と充足イメージが湧くようなやりとりを周りがしているでしょうか?
この春、社会人3年目になった男性社員は、上司が、どんな課題もどんな場面でも、「ああじゃないか、こうじゃないか、これをやったらみんなの役にたてるのではないだろうか」と仲間と追求する姿をみて、自分もそうなりたいと力が湧いたそうです。
人が変わるためには、自分の意思が伴わなければ、意味がありません。自分から変わりたいと思うから変わるのであって、強引に「変えさせること」はできないのです。
周りからみて、本当に充実していて楽しそう!一緒に働きたい!そんな内発を喚起できるような集団を育んでいきたいですね。
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