2010年08月24日
人々の意識⇔国家(制度)①~私有意識の登場~
今も現在形で次々に法律(制度)がつくられていますが、多くの人がそれを知りません。これは、私たちの意識と国家(制度)とが年々乖離している度合いが強まっているからだといえるのではないでしょうか。これまでの歴史を振り返ってみると、武力支配国家が行き詰まり、近代民主主義国家に移行してきたわけですが、この近代民主主義国も、完全に行き詰まりつつあるといえそうです。
国家が完全に行き詰まりつつある現在、改めて「そもそも国家ってなんだろう 」という疑問が沸々とわいてきました。そこで、今回のシリーズ「人々の意識と国家(制度)」では、国家誕生の歴史を紐解き、人々の意識と国家(制度)の構造に迫っていきたいと思います
まずは、国家誕生以前の人類集団のあり方から入っていきます。
◆そもそも人類集団は母系集団だった
今でも未開部族を見ると、母系集団は残っていますが、元々人類集団は母系集団でした。
↑写真はコチラとコチラからお借りしました。
人類史は500万年間あると云われていますが、弓矢が発明される1万5千年前までは洞窟に隠れ住むしかない存在でした。
(現在発掘される人類の化石が洞窟から出てくるのがこの事実を物語っています )
弓矢の獲得によって、猛獣を追い払うことが可能となった人類は、遂に洞窟を出て生活し始めます。地上に進出した人類は、弓矢による防衛力を高め、採取→栽培→農耕、あるいは狩猟→牧畜へと生産様式を高度化させていくことで恒常的な飢えから脱出するとともに、次第に人口が増えていきました。
生産様式が牧畜の場合は、人口が増えれば、家畜も増えていくのは必然です。気候条件がよく、家畜の餌である牧草が簡単に得られれば問題はありませんが、環境変化(乾燥化)により、「遊牧」という生産様式が生まれます。これが、人類の集団の在り方を根底から変える事になるのです
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