2008年10月22日

10/19 なんでや劇場レポート3 ~アメリカ覇権の終焉~

untitled.bmp(この書籍の内容とは関係ありません。)
10/19なんでや劇場レポートも最後のテーマ「アメリカ覇権の終焉」をお伝えします。
私権原理を牽引し、やりたい放題のアメリカでしたが、いよいよその牽引の中心であった金貸しが没落することは、レポート2で書かれていますが、もう1点重要な観点が述べられました。
それは、「アメリカ覇権の終焉」です。
では、アメリカ覇権の終焉が意味するものは何なのか?をお伝えします。
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●アメリカ覇権の終焉の世界共認
るいネット「ドル崩壊後のシステム画策か?~田中宇:「ブレトンウッズ2」の新世界秩序」より
金融危機でイギリス以外のEU諸国はアメリカ覇権の終焉を読みきったということ。そして、アメリカのドル基軸通貨を成立させたブレトンウッズ会議を再度行うということは、基軸通貨そのもの新たに見直することが必要であり、アメリカ自身も含め、この会議の開催の必要性を感じていることは、アメリカ経済の崩壊⇒ドル崩壊⇒アメリカ覇権の終焉を自他とも認めたということになる。
そしても今まで米英中心主義として一心同体として歩んできた2勢力の片腕イギリスが、ブレトンウッズ2開催で「アメリカは終焉」と判断を下したことが決定的だと思われる。
以下会議の内容ではない補足資料として参考資料を追記します。

具体的に金融システム改革についてアメリカに提案することになったようです。
るいネット「世界経済監視機関設立へ~EU首脳、金融システム改革で一致」

EU(欧州連合)は、15日にブリュッセルで開いた首脳会議で、大恐慌以来最大の株式相場暴落を招いた金融危機の再発を防ぐために、国際的な金融システムを抜本的に見直すことで一致した。欧州が主導権を握り、米国に提案する。

その他、アメリカ国内外の状況はどうか?を調べてみた。
アメリカ国内の庶民も、公的資金の注入で悲鳴が聞こえてくる!
るいネット「公的資金投入に対するアメリカ人の反応」
では、その他の世界ではどうか?世界各国でも、血税に関する抗議運動が行われつつある!
るいネット「「国際金融資本の救済に血税使うな!」と世界各国で抗議行動①~米国200都市で抗議」

アメリカでは9月25日、全国約200都市で労働者や貧困人民が、ブッシュ政府が金融独占救済のために7000億㌦(約70兆円)の血税をつぎ込むことに反対して、激しい抗議行動をくり広げた。各地の集会では、現在の経済危機が労働者に対する攻撃であること、またその危機がイラクやアフガニスタンでの戦争に2兆㌦(約200兆円)をつぎ込んだ戦争政治と不可分であることが訴えられた。ニューヨーク市では、市中央労働評議会が証券取引所前で「金融機関のために白紙の小切手を振り出すな」などと書かれたプラカードを掲げて、抗議行動をおこなった。2日前の緊急の呼びかけであったが、1500人以上が参加した。

るいネット「「国際金融資本の救済に血税使うな!」と世界各国で抗議行動②~英・仏・ベルギー等の欧州各国で」

自治体労働者やロンドン地下鉄労働者などは、石油や食料値上げなど物価高騰に見合う賃金を要求してストを続けてきた。スコットランドでは9月24日、15万を超える自治体労働者が政府に生活できる賃金を要求して24時間ストをおこなった。労組側は、政府が大手銀行に緊急融資をしながら、物価高騰に苦しむ労働者の賃金を上げないのはなぜかと追及している。(中略)
ベルギーでは6日、大手銀行への手厚い保護をする政府が労働者の要求する電気・ガスの付加価値税率低減など、家計を助ける施策をとらないことに抗議して、三大全国労組が一斉にストライキをおこなった。(中略)
フランスでは7日、国際労働組合総連合の呼びかけに応えて、全土で90のデモや集会がおこなわれ、10万人以上が参加した。アメリカ発の金融恐慌が欧州に波及、労働者が生産した富を銀行や投機家が食いつぶしたことを糾弾し、雇用の安定や賃上げを要求した。

今や世界中で金貸しを救済することに対する抗議が起きているが、冷静に考えて当たり前である。こんな都合のいい話を「はい!そうですか♪」と聞ける訳がない。世界的に国際金融資本が全面的に信用されるないことになるのは時間の問題。その中心であった、国際金融資本家:ロックフェラーvsロスチャイルドの覇権争い(米vs英)に対する明確な拒絶とも言える。レポート2であったように、
金融危機⇒公的資金注入⇒銀行半国営化⇒金融監視体制強化⇒銀行完全国営化⇒金貸しの没落
が今後の進んでいく道だ!この道を進むことで、私権原理をいつまでも牽引し続けてきた金貸しの歴史が終焉し、アメリカ覇権も終焉となる。

いずれにしてもこのような状況より判断すると、アメリカ覇権の終焉が世界共認になるのに1年くらいしかかからないのではないでしょうか。それは急速なスピードで広まると想像される。これは非常に大きな転換である。また、このような世界世論が浸透すれば、当然崩壊したアメリカに対し、軍事費削減を要求し始め、アメリカの軍事力は衰退せざる得ない。戦争の根源であったアメリカの軍事力が衰退すれば戦争もなくなることになる。(アフリカ等の局地では一部残るだろうが)
以上より、
Ⅰ.アメリカ覇権が終焉(世界共認の形成)⇒戦争がなくなる!
Ⅱ.私権原理を維持してきた金貸しの没落⇒私権原理の終焉⇒共認原理の世界へと大転換する!
世界経済が、真っ当な実体経済の世界へ導くことができる可能性が開けるのが目前に迫っている状況!今後の世界情勢から目が離せない!
その他劇場で提起された課題として、国家紙幣でインフレにならないのか?ということが扱われた。
紙幣増刷でインフレになるのは、需要>供給だから。現在は需要<供給。この需給ギャップの範囲内までなら紙幣を増刷してもインフレにはならない。実は中国は国家紙幣なのでは? 中国は通過供給量も国債発行額も発表していないのでは? 国家紙幣だとすると辻褄があう。国家紙幣にもかかわらずハイパーインフレにならないし、元高が進んでいるのはなんで?⇒(仮説)貿易黒字国(つまり国内生産高>国内消費高)だとハイパーインフレにはならない。つきつめれば、外貨準備高の担保は国債であり、その裏づけは貿易黒字であり、これが信用力の源泉。ドルも1ドル80円を超えて1ドル30円くらいまで下がる可能性はあるが、そこまで下げればアメリカも国際競争力を回復し、結局はドルもアメリカの生産力水準に落ち着くことになる。つまり、米国債デフォルトも起こらず、市場は金貸し規制により軟着陸すると思われます。
以上3回に渡りなんでや劇場のレポートの報告を終わります。次回のなんでや劇場に向けて皆さんで追求していきましょう!
(by 復讐の叫び)

List    投稿者 gabor | 2008-10-22 | Posted in 06.経済破局の行方2 Comments » 

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コメント2件

 喜八ログ | 2009.01.18 20:36

「池田信夫 blog」から

「SBI大学院大学ー池田信夫氏」
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「経済学者」池田信夫センセーが「年越し派遣村」と湯浅誠さん(年越し派遣村村長・NPO法人自…

 tama | 2009.01.20 19:29

それでも2008年度は2兆円も黒字だったのですね。
 黒字が減ったと騒ぐより、車や電化製品を輸出する代わりに、農産物を輸入させられたのだから、この機会に貿易収支はトントンで良いと考えて、国内の農業を復興させられないのでしょうか。

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