特権階級の空中浮遊とはどういうことなのか?(10)~特権階級の暴走と下層階級の暴走~
画像はこちらからお借りました
「特権階級の空中浮遊」とはどういうことなのか?その本質は何か?を紹介するシリーズの第10回です。
第1回は「特権階級の空中浮遊とは、どういうことなのか?(1)~特権階級の世界と大衆の世界の断絶と接点」
第2回は「特権階級の空中浮遊とは、どういうことなのか?(2)~戦後日本の意識潮流とマスコミの第一権力化」
第3回は「特権階級の空中浮遊とは、どういうことなのか?(3)~小泉・中曽根元首相の共通点と電通によるメディア支配」
第4回は「特権階級の空中浮遊とは、どういうことなのか?(4)~輸血経済(自由市場の終焉)と失われた40年」
第5回は「特権階級の空中浮遊とは、どういうことなのか?(5)~小泉の支持率・目先収束とマスコミの扇動報道」
第6回は「特権階級の空中浮遊とは、どういうことなのか?(6)~“民主党攻撃を強化せよ!徹底的にやれ!”
第7回は「特権階級の空中浮遊」とはどういうことなのか?(7)~「報道の自由」を盾に、「国民の知る権利」をいいように踏みにじる報道行為は許されない~
第8回は「特権階級の空中浮遊」とはどういうことなのか?(8)~日本の政治を動かしているのは政治家ではなく官僚だ!~
第9回「特権階級の空中浮遊」とはどういうことなのか?(9)~暴走する検察:検察権力の強大さ~
でした。
前回は、「官僚」の内、特に暴走ぶりが目立つ「検察」でしたが、今回は上位の『特権階級の暴走』と下位の『下層階級の暴走』に注目しました。
この上位と下位の概念ですが、ここでは学歴・身分における上位・下位のことと考えています。
↓応援宜しくお願いします。
まずは、こちらの投稿を御紹介します。
潮流7:暴走する社会(特権階級の暴走と下層階級の暴走)
私権原理が崩壊し、社会が統合軸を失うと、歯止めを失って社会は暴走してゆく。無差別殺人やモンスターペアレンツの登場もその一例であるが、最も恐ろしいのは、社会を統合する役割を担っている特権階級の暴走である。
経済危機が生み出す危機感は、現体制の上位の者≒特権階級ほど切実であり、強い。従って、目先の制度収束は、上位≒特権階級主導で形成されたと見るべきだろう。実際、授業や試験に収束しているのは、上位の子供たちである。何よりも、特権を維持するために自分たちに有利な制度を作って格差を拡大し、身分を固定させてきたのは、専ら特権階級の仕業である。
大多数の私権意識が薄れていく陰で、ひとり権力喪失の危機感を募らせた特権階級は、その飼い主たる金貸しや国際企業を含む自分たちの特権を維持するために、優遇税制をはじめ様々な特権制度を強化し、その結果ますます格差を拡大させ、身分を固定化させてきた。とりわけ、団塊世代以降の特権階級は、貧困を知らず、本当の私権圧力を知らない。
従って、彼らは、肉体的欠乏に発する本当の目的意識を持ち合わせていない。彼らは、単に試験制度発の「合格」という無機的な目的意識を植え付けられてひたすら試験勉強に励み、「特権」を手に入れた連中である。しかも彼らの大半は、試験制度という与えられた枠組みの中でひたすら「合格」を目指してきたので、その前提を成す枠組みそのものを疑うという発想が極めて貧弱である。
従って、彼らは社会に出てからも、ひたすら既存の枠組みの中で走り続けることになるが、もはやそこでは、既存制度によって与えられた特権の維持と行使という目的以外の目的意識など生まれようがない。以下略
上位の特権階級は自分たちに有利な制度をつくり、格差拡大を図る。ますます学歴身分制度の固定化が進むそうすると学歴身分下位の階級が、人為的につくられてしまう。こうして制度への目先収束はドンドン加速してゆくのです。
続く
表にまとめると
この表は
特権階級を生み出す構造 より引用しました
こうしてみると特権階級を生み出す構造の中心に試験制度があることがわかります。
次はその制度の構造の中身についてです。
なんでや劇場レポート(1)「暴走する構造⇒私権絶対の法制度と圧力低減」
まず第1弾は、「暴走する構造⇒私権絶対の法制度と圧力低減」です。前回の復習部分ですが、さらに認識が深化しています。
★最近10年間の「勝ち組」とはニセモノ=絶滅種にすぎない
意識潮流上、最もホットな問題。最近10年間、勝ち組と言われたトヨタやホリエモンや、小泉-自民党や検察・マスコミといった特権階級だけでなく、下の方でもモンスターペアレンツやネット右翼などがやりたい放題してきた。
しかし所詮、私権圧力低減下で好き放題に振舞えただけにすぎない。(前回のなんでや劇場)つまり、彼らは全てニセモノである。世の中の大勢は私権の衰弱⇒(共認)充足基調であり、それに対して彼らは少数の反動勢力であり、勝ち組どころか絶滅種にすぎない。
本来絶滅種であるはずが、圧力衰弱で好き放題に振舞える。これは生物史上、例のない特殊な構造である。前回のなんでや劇場では「逆ニッチ構造」と名づけたが、踏み込んでその構造を明らかにする。
★特権階級における暴走の構造は「偽ニッチ」
生物史におけるニッチとは、逆境下に置かれた種が、競合圧力がゼロに近い新天地に向かって適応し進化を遂げることを指す。それに対して特権階級のニッチは、大多数の人々が私権に無関心になったため競合圧力がゼロに近くなった点では同じだが、彼らは新天地ではなく、旧世界(私権世界)にしがみついている。この構造を「偽ニッチ」と呼ぶことにする。
※そもそも、生物学における「ニッチ」という言葉は概念として適切なのか?
★否定発の少数派が好き勝手できるのはなんで?
それにしても、私権の衰弱⇒共認収束の大潮流の中で、なんで、少数ながらこんな私権・反動派が生まれるのか?
原因分析としては、仲間非充足⇒否定の自我収束⇒それを正当化するため(共認原理に対立する)力の原理に立脚する。この構造はホリエモン・右翼・モンスターペアレンツの全てに当てはまる本質構造である。武装した正当化観念によってその後の行動が違うだけ。ex.天皇制観念で武装すれば右翼になり、市場原理主義で武装すればネオコンになるだけの違いにすぎない。以下略
以下は下層階級の暴走の例です。
①土浦連続殺傷事件
2008年3月 Aは高校時代に弓道部に所属し、全国大会にも出場したという。しかし高校卒業後はゲームの道に溺れて進学・就職をせず、家族とも関わりを避けて食事もひとりでとっていたという。
2008年6月 加害者が派遣社員であったことから、若者の雇用環境が厳しくなっていることが将来に希望を失い、事件の動機になったとする見方も出た。またこの事件をもって若者の雇用環境悪化を問題視する意見が報道機関から多数出て、読者からの投稿でもそれに追随する意見が出された。加害者はずっと派遣社員だったわけではなく、一時期地元の青森で正社員として勤務している(後に自己都合退職)。これについては、青森では最低賃金や求人倍率が全国でも1、2を争うほど低く、正社員の求人も月収12-16万円程度が相場のため、都市部に仕事を求めていったのではとの見方もある[41]。また、この年の下旬には世界的な金融危機に伴い、製造業を中心に大量の派遣労働者が雇止めされ(派遣切り)、秋葉原の事件の再発が起きた。
このような例は特殊な例であり普通の人間はこんなことはしない。ここで疑問がわきます。
☆特権階級が暴走するのはある程度わかりますが、どうして下層階級も暴走するのだろうか?
これは誤解を恐れずにいうと、昔は生きていけなかった下層階級といえども、現在は豊かになったので生きていけるようになった。ところが私権圧力衰弱しているため自我が肥大している。だからいつまでも下位で評価が得られない場合、認めてもらいたいがための一発逆転の勝負にでてくる。こういうことではないかと思います。
そうはいっても暴走する特権階級の人間たちも、下層階級の人たちも元を正せば普通の一般人と同じただの子どもだった筈。それがどうしてここまで断層が広がるのでしょうか?それは、ここまでの議論を踏まえると、大きく3つの要因があるように思います。
それは①試験制度の弊害 ②共認非充足 ③偽ニッチの構造
このように整理すると、試験勉強の思考方法で現実の課題に取り組んだ場合に、ことごとく成果が出せないことに気づきます。
現在の特権階級が答えを出せない理由も実はここにあるのだと思います。
昔は私権圧力が存在したが全体の圧力が緩むその結果
【試験収束・共認非充足・偽ニッチ】【 格差拡大】【学歴・身分の上位と下位が暴走】しつづける。
このような人たちはだいたい人間関係をきずけないのが特徴的です。
普通なら秩序収束から認識収束に向かうところ、そうではなく逆に秩序収束から私権制度へ向かってしまう。
大多数が充足基調の時代と感じているのに少数派の上位層と下位層は【自我・私権】にまみれてしまうのです。
これらの現象はまさに私権制度が残存してことに原因があるのではないでしょうか。
それがこのような暴走を生む温床となっているのではないでしょうか。
【関連投稿】
特権階級に対する「優遇税制」って? 【事例集】
試験制度の問題性はどこにあるのか?
次回は「偽ニッチの罠にはまった特権階級」をお送りします。好御期待
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nihon-syakai.net/blog/2010/11/1813.html/trackback
コメント3件
財布 | 2013.09.03 12:53
tシャツに
light coffee hermes bags | 2014.02.03 9:08
hermes bags from china 日本を守るのに右も左もない | 民主主義は自我の暴走装置である(2)~民主主義が歩んだ戦争と内戦の歴史
通りがけ | 2011.07.31 6:54
大人の外部被曝内部被曝でもっとも危険な部位は単鎖DNA生殖細胞である。
>内部被曝というものの一番大きな問題は癌です。・・・(中略)・・・
>さらに大人においても増殖が盛んな細胞、たとえば放射性物質を与えると、
>髪の毛、それから貧血、それから腸管上皮、これらはいずれも増殖分裂が
>盛んな細胞でして、そういうところが放射線障害のイロハになります。
内部被曝の癌発生だけではなく、放射線被曝にはもっと大きな根源的問題がある。
大人というのは生物学的には成熟して生殖能力獲得した個体のことをいう。生殖腺が卵細胞(単鎖DNA)、精細胞(単鎖DNA)を産生し始めたら成熟体となる。
この生殖細胞はいずれも単鎖DNAしか持っていないので内部被曝に限らず外部被曝でも放射線を浴びると常に修復不能なDNA切断を生じることになる。
この障害DNAを持つ生殖細胞が受精すると受精細胞の分裂増殖が阻害されることは容易に推測できる。チェルノブイリでの流産率や奇形児出産率の高さが証明するとおりである。
ゆえに、除染と並行して直ちに福一を石棺化して放射性核物質の大気中放出を可及的速やかに停止させる作業の達成が、現在わが国において最大緊急課題となる。
参考:
>【写真画像】チェルノブイリの放射能の影響を受け生まれてきた子供たち映像動画【奇形児】(日々雑感さま)
>>http://hibi-zakkan.sblo.jp/article/45993241.html
>被曝した妊婦の奇形児発生率4倍以上。特に「水頭症」…チェルノブイリ小児病棟~5年目の報告~【動画&文字おこし5・最終回】(ざまあみやがれいさま)
>>http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65742791.html