2010年12月10日

世界が注目する日本人の可能性 4~日本人の受け入れ体質の奥にある当事者意識

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鹿鳴館の貴婦人より
今回は、日本人の体質の奥にある決して変わらないものはあるのか、あるのであればそれは何かを考察したいと思います。
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日本人は、外国の進んだ技術や文化に遭遇したとき、他の国には見られないスピードでそれらを吸収し、短期間のうちに学んだ技術や文化を超えてしまうという優れた特質を有している。この特質は日本人のどのような背景からきているのか探ってみたいと思います。
近代以降では、下記の事例が挙げられます
るいネットより

江戸末期から明治以降の西洋化の事例
それまでの鎖国政策を解禁し、西洋文明を積極的に取り入れ制度、文化、市場、医学、工学などさまざまな西洋文化が流入します。明治時代半ばには、ほぼその体制は定着していた事から約30年で転換した事になります。建築に至っては最も西洋建築が乱立したのが明治時代であることから現在より精密に西洋文化を模倣していた事が伺えます。
第2次大戦以降のアメリカ化の事例
戦時中の鬼畜米英という意識が解かれ、アメリカの占領下におかれた日本の大衆は終戦後5年もすると好んでアメリカ文化を受け入れ、大量消費、大量生産を通じて豊かさを求め生活も人々の意識もどんどんアメリカへ傾斜していきました。この時代の変化はさらに短く敗戦直後から変化を受け入れ日本全体が変わるのに10年も経過しなかったと思われます。

ところがこの特質は、遠く稲作が伝わった時代にも見られます
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当時の再現集落の風景

水田稲作が渡来人によって北部九州にもたらされて以降、わずか100年で西日本に伝播し、その200年後には関東平野、さらに100年後には津軽平野まで達するスピードの速さは驚異的である。400年で1500kmの移動とすると毎年3.75kmとなり、中国の0.15~0.2kmと比較して約20~25倍のスピードになる。遊牧を伴っていたため加速されたであろうと考えられている西アジアからヨーロッパへの農耕文化の移入にしても、その速度は毎年1kmと推定されている。

それでは、なんで日本人はこのようにわき目も振らず技術や文化を吸収してきたのだろうか。

これら稲作伝播の速度を説明するには縄文人の欠乏だけを推進力に帰するのは困難に感じます。やはり、渡来人の強い先導力(=同類闘争圧力)→それを受けての縄文人の友好を旨とする受け入れ体質、さらにここから派生して形成された進んだ文化に対する舶来信仰という力学構造なしに、世界でも例を見ない稲作の驚異的なスピードでの伝播と定着はなし得なかったと考えられます。本源集団で育まれた受け入れ体質こそが、「可能性収束」と見える所以だと思われます。

るいネットより

日本列島の地理的特徴は大陸の東の最果てという場所でかつ島国であるという特徴です。
縄文人は長い年月を通じて戦闘の意思を持たない渡来民を受け入れてきています。そして彼らから少なからず大陸の文化や知識、情報を入手してきました。舶来信仰の中身とは外から来る人・モノ・情報を全て肯定的にまずは受け入れるという積極性であり、警戒心のなさであり、好奇心の強さでもあります。この時代、中国での文化は一歩も2歩も進んでいます。それらの受け取りを繰り返すうちに大陸文化=得がたいものというように舶来志向は舶来信仰へと上昇していきます。
さらに舶来化に拍車をかけたのが縄文人の贈与体質です。良い物は進んで受け入れて回りに与えていく。その事によって舶来の品々や情報はあっという間に広がっていきます。すでに縄文時代晩期に形成されていた贈与ネットワークを通じて大陸の情報は大衆レベルであっという間に伝播して言ったのだと思います。

受け入れ体質から形成された舶来志向は、進んだ文化に対する舶来信仰へと上昇していったが、日本文明が中国文明や西洋文明に埋没することはなかった。そこには、受け入れ体質の奥にあるどれだけ受け入れても決して変らない強いものがあったからだと思います。

「変わらない強いもの」の究極の正体は、現在『社会統合』で議論されているところの、様々な外圧に対する“当事者意識”が長く残存したことではないでしょうか。社会圧力=私権闘争圧力に関してのみは当事者ではなかったでしょうが、それ以外の自然圧力、村内のもめ事、隣接する村とのいざこざなどあらゆることを自分たちで解決する(支配者層は関知しない)自治権を持っていたことが大きいと思われます。勿論、村(集団)内は本源共認が残存していたことが前提になります。

次回は、日本文明を形成している日本人の基点に迫ります

List    投稿者 toshi | 2010-12-10 | Posted in 04.日本の政治構造2 Comments » 

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コメント2件

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