国際金融資本家の支配構造【農業編】~相手の弱みにつけ込むだけではない。弱みそのものを生み出すことから支配は始まっている!!~
前回は、国際金融資本家の理解を深めるため、ロックフェラー、ロスチャイルド(と、その背後にいる欧州貴族)の歴史を、企業の設立年に焦点をあてた年表を作成し、そこから「国際金融資本家は戦争によって勢力を拡大してきた」という一般構造を見いだしました。
今回は、農業(とりわけ緑の革命)に焦点を当て農業を通して彼らの支配構造を探っていきます。
応援よろしくお願いします。
~植民地支配による貧困~
近代以前のアジア・アフリカ諸国は、村落共同体に根ざした小中規模の農業が営まれ、食糧の自給自足が実現されていました。しかし、大航海時代を通じてヨーロッパ各国による植民地支配によって状況は一変します。市場拡大を画策した金貸し達は、タダ同然の現地農民を使って商品作物を栽培し、それらをヨーロッパに持ち帰り、高値で売って暴利を貪っていました。
伝統農業から商品作物へと転換した結果、自給自足の営みが崩壊し自給率は低下。アジア・アフリカ諸国は貧困状態に陥ります。
~超近代農法に可能性収束した途上国~「緑の革命」
第2次世界大戦後、発展途上国は植民地支配から脱却し、独立をむかえ脱貧困の可能性が開かれます。
一方、更なる市場拡大を目指した金貸しは、自らの傘下にある研究グループによって高収量が見込める「一代限りの新品種(F1種)」を開発し、これらを発展途上国に売りこみます。植民地支配からの独立を果たしたものの、貧困が続く発展途上国では、高収量が見込めるこの超近代農法を取り入れます。金貸し達は、貧困状態の発展途上国に対する資金貸付を目的に、世界銀行、ODAなどを構築し、途上国に金を貸して超近代農法の導入を促しました。
しかし、超近代農法は、大量の化学肥料や農薬を必要とする農業であり、また、「F1種」=一代限りしか収穫できない、つまり毎年新しい種子を必要とする種なので、毎年金貸しの支配下にある穀物メジャー等から購入する必要があり、これらを継続的に資金が必要な状況に追い込まれました。
~借金まみれの状況に陥る発展途上国~
超近代農法は、大規模な単作化であり生産量は飛躍的に上昇しました。しかし、生産量は上昇したものの作物の国際価格が下落し、農家が多額の債務を抱えることになりました。
この現状を打開するために、発展途上国は、先進国から持ちかけられた高値で売れる商品作物への転換に活路を見出します。「すでに超近代農法による大量の農業用肥料によって土壌は悪化しており伝統農法には戻れなかったこと」と「大規模機械化農業によって自給自足農民が都市低賃金労働者へ転換していたこと」
によって、自給自足の農業は崩壊し、金貸しが支配する穀物メジャーを通して、先進国から食料作物を輸入する必要に迫られました。
食料輸入資金と高収量品種の継続購入による多額の負債から国家財政は破綻し、金貸し達が支配下におくIMFからの貸付けを受けざるを得ない状況となりました。結局IMFからの内政干渉によって、金貸し達の属国と化してしまうのです。
■金貸し支配の構造図解(緑の革命編)
~金貸しは、相手の弱みそのものを生み出すことから支配は始まっている!!~
緑の革命では、
「超近代農法に可能性収束する以前の貧困状態という弱み」、
「IMFによる資金貸付に頼らざるを得なくなる以前の国家財政破綻という弱み」、
これらはそもそも金貸し達がつくり出した発展途上国の弱みなのです。
金貸し達は、常に相手の弱みにつけ込むだけではありません。その弱みは、そもそも彼らによって気づかれないうちに周到に仕組まれ、生み出されたものなのです。彼らの支配は、そこから始まっているのです。
加えて、弱みを握られたものは、自ら主体的に行動しているかのように見えますが、その実態は、金貸しの手の平で操られているに過ぎないのです。
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コメント3件
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