2009年03月13日

『近代国家成立の歴史』15 市場拡大を第一とする国家アメリカ合衆国~独立戦争開始まで~

『近代国家成立の歴史』14 そして、市場拡大を第一とする国家理論が出来上がったの続き。
アメリカは市場拡大を第一とする国家理論を基盤として造られました。
今回からは、アメリカがどのようにしてイギリスから独立し、合衆国としてどのように成立していったのかを見ていきます。
その第一弾となる今回は独立戦争開始までの流れを追っていきます。

にほんブログ村 政治ブログへ


1701年 アン女王戦争         -┐
1740年 ジョージ王戦争         ├北米植民地戦争
1755年 フレンチインディアン戦争  -┘
1764年 砂糖法               -┐
1765年 印紙法                ├課税強化
1767年 タウンゼンド諸法(輸入関税)   |
1773年 茶法成立→ボストン茶会事件-┘
1774年 第一回大陸会議
1775年 アメリカ独立戦争開始(レキシントン・コンコードの戦い)
1776年 トマス・ペイン『コモンセンス』流行
1776年 アメリカ独立宣言
1783年 パリ条約(アメリカの正式な独立)

・北米植民地を巡る英仏戦争

本シリーズを通しての各国の変遷を見てきてもわかる通り、国力=武力の時代から国力=経済力の時代へと移り変わっていきました。
古くからヨーロッパ諸国は外国を植民地化することで自国の経済力を高めてきました。
外国を自国の植民地とすることで、天然資源や労働力、市場の確保といった利益が期待出来るため、紀元前から植民地化は行われていましたが、15世紀に始まった大航海時代以降、ヨーロッパ各国は様々な国・土地を植民地化しようと乗り出していきました。
当時のイギリスとフランスの戦争は、名目上は別のところ(王位継承等)にありますが、実質的には市場拡大(=私権拡大)をするための北米植民地獲得戦争だったのです。
england0812071.jpg
北米植民地戦争は初回のウィリアム王戦争の引き分けを除いてイギリスの全勝に終わり、最終的に北アメリカ植民地はイギリス領となりました。
これまでのアメリカ以外の植民地は、現地人を本国人が本国から支配していくというものでしたが、北米植民地は私権拡大の為に本国から移住してきた人たちによって造られていきました。
彼らは新天地アメリカで、交易路の開拓や各種産業等様々な権益を獲得していき、それによって北米植民地は発展していったのです。
・課税強化と北米植民地の反発
英仏植民地戦争に勝利したイギリスでしたが、度重なる戦争によって、その戦費も膨大なものになっていきました。
こうした戦費を補うために、北米植民地の輸出入に対して砂糖法・印紙法・タウンゼンド諸法制定といったように課税強化をする方法を採りました。
イギリスの課税強化に北米植民地の人々は、各地で反対運動を起こします。
反対運動によりほとんどの税法は撤回されましたが、タウンゼンド諸法のうちの茶に関するものだけは残ったままでした。その後新たに茶法が制定されると、ボストン茶会事件が起こります。
ボストン茶会事件は茶への重税に腹を立てた植民地の人間が、アメリカに着いたイギリス東インド会社の船へ侵入し、積荷である紅茶をボストンの海へと投げ捨てた事件です。
このように植民地の人々はこれまでのイギリスからの重税に不満を募らせていきました。
中でも、先にも述べたように北米植民地にいる人々の中には試験拡大を求めてイギリスから移住してきた者も多くいるので、イギリスから私権拡大の為に移住して来た商人達は、せっかく築き上げた既得権益を本国によって阻害されているわけですから、その不満はより大きなものでした。
こうして募った不満はレキシントン・コンコードの戦いを契機に独立戦争へと発展していきました。
ついに独立戦争を開始した北米植民地でしたが、兵力に大きな差があったため戦況は思わしくなく、どんどんと悪化していくばかりだったのです。
皆さんご存知の通り、最終的にアメリカはイギリス軍に勝利し、独立することになります。
ではアメリカは兵力に大きな差があるという不利な状況をどうやって覆していったのでしょうか。
次回はその秘密に迫っていきます。
※『近代国家成立の歴史』シリーズの過去ログです。
 『近代国家成立の歴史』1 はじめに ~市場拡大が第一の近代国家~
 『近代国家成立の歴史』2 国家と教会の結託 ~ローマ帝国を事例に検証する~ 
 『近代国家成立の歴史』3 教会支配の拡大と金貸しの台頭
 『近代国家成立の歴史』4 教会と結託した金貸し支配の拡大~宗教改革~
 『近代国家成立の歴史』5 国家と新しい商人の台頭 ~宗教改革~大航海時代~
 『近代国家成立の歴史』6 自治権を獲得したオランダ商人
 『近代国家成立の歴史』7 商人が国家をつくる
 『近代国家成立の歴史』8 オランダ商人が作った近代国家イギリス
 『近代国家成立の歴史』9 金貸しが支配するイギリス帝国へ
 『近代国家成立の歴史』10 近代国家の理論的根拠=社会契約説とは、何だったのか?
 『近代国家成立の歴史』11 国家と個人を直接結びつけたホッブス
 『近代国家成立の歴史』12 個人の「所有権」を最大限認めたロック
 『近代国家成立の歴史』13 私権社会を全的に否定できなかったルソー
 『近代国家成立の歴史』14 そして、市場拡大を第一とする国家理論が出来上がった

List    投稿者 tibatosi | 2009-03-13 | Posted in 08.近現代史と金貸し2 Comments » 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nihon-syakai.net/blog/2009/03/1075.html/trackback


コメント2件

 米流時評 | 2009.07.05 16:01

U2も支援するグリーン革命の自由の闘士

  ||| 第2章 グリーン革命の自由の闘士 |||
 次世代イランの無血革命は成功するか? 民主化と男女平等を訴える非武装デモ
いわゆる嫌…

 hermes handbags suisse | 2014.02.02 4:31

hermes birkin bags online shop 日本を守るのに右も左もない | 6月28日 なんでや劇場 レポート(3)~闇の6勢力~

Comment



Comment


*