2011年01月28日

「日本人は何を学ぶべきか~近代社会の騙しの構造」第1話~プロローグ

%E9%87%91%E8%9E%8D%E5%8D%B1%E6%A9%9F.jpg
この1年くらいで、「近代社会全体が騙しだったのではないか」という認識が次第に強くなってきました。
例えば・・・
いつも応援ありがとうございます。

にほんブログ村 政治ブログへ


 世界的な金融危機を招くことになったリーマンショック。なんでや劇場で原因を追求する過程で明らかになったのは、近代から連綿と続く金貸しや欧州貴族たちの存在。彼らは今日に至るまで強大な権力=資本を相続しており、学校で習う「資本主義の時代は身分制度から開放された」と言うのは、ほとんどが嘘であり”だまし”でしかない。
 国際社会ではリーマンショックの教訓から新たな国際金融体制作りに着手していますが、このようなルール作りの場面でも日本が主導権を握ることはなく、金貸しにとって都合の良いルールを一方的に受け入れるしかないのが実情です。日本の指導者(特権階級)も市場拡大絶対の主張に盲従するばかりで、膨張を続ける国の借金に対しても何の解決策も見出せないでいます。
 一方で、人々は市場が縮小していることを肌で感じており、豊かさ期待が消えると市場拡大に可能性を感じなくなっています。そうなると、日本の特権階級と人々の意識との乖離が目に付くようになってきます。これが、(最先端の意識潮流にいる)人々が「近代社会全体が騙しだったのではないか」「(特権階級の連中は)どこかおかしい」と感じるようになった時代背景です。
 このような時代背景と新しい意識潮流に応えるために、今回のシリーズでは、(金貸しに都合よく作られた)近代社会全体が騙しで成り立っていることを明らかにしていきます。世界の中でもいち早く豊かさを実現し時代の最先端にいる私たち日本人こそが、次の時代を考えるために、近代社会の騙しの構造を学ぶ必要に迫られているのではないでしょうか。


第1話では、「るいネットの秀作投稿」の中から、今回のシリーズを始める動機になった投稿を紹介します。
社会全体を取り込んだ”だまし共認”こそ、市場の本質であり支配力の源泉である

>つまり、この「力の相続」は近代以降も現に行われており、身分制度から解放されたというのは、ほとんど嘘であることが指摘できるのである。(リンク
先日のなんでや劇場で提示された、「資本主義の時代は身分制度が崩れたと言うのは”だまし”でしかない」と言う認識には大きな衝撃を受けた。
なるほど、確かに近代以降も、資産=”力”の相続が認められており、資産を連綿と相続してきた欧州貴族や金貸し勢力などの大資本家が、強大な権力によって世界を支配している。
武力支配時代の支配層(権力者)は、少なくても国家統合をどうすると考えており、それ故に民衆を対象化した理念を有していたが、資本主義=市場時代の支配層(権力者)は、”だまし”によって己の資産を増やすことしか考えておらず、どういうものを売れば”民衆が豊かになるか”などとは全く考えていない。
更に言えば、武力支配時代の力の基盤であった領土や身分は、動かしようのない事実=実質価値であり、”だまし”は通用しなかったが、市場時代は商品そのものが幻想価値、”だまし”で成立している。
以上から、”だまし”こそが、市場時代の支配層の力の基盤=最大の武器であり、”だまし”によってその力=資本力を拡大していると言える。
武力支配時代、私権闘争≒武力闘争に先端収束している層は、領土・身分、又は新しい武器など、なんらかの力の基盤を有する上位層に限定され、ある意味で”民衆”は蚊帳の外だった。
それに対し市場社会では、全ての民衆は”市場”の住人であり、上述のような壮大な”だまし”の渦中に、無自覚の内に巻き込まれている。
元々、市場は武力闘争時代に私権闘争の抜け道として誕生し、当時の商人階級は支配層を”だます”ことで、己の私権獲得に繋げてきた。
ここでは、あくまで武力=国家>市場であった。
しかし、近世(ルネサンス)以降、市場はその”だまし”の裾野を民衆へと広げ、社会全体を”だまし共認”に取り込むことで、市場>国家、すなわち”資本こそ力”となる状況を作り上げた。
この”だまし共認”によって、市場時代の支配層は国家及び全ての民衆から資産を吸い上げ、その資産を相続していくことで、絶対的な資本力=支配力を築き上げてきたのである。
市場の本質は、徹頭徹尾”だまし”にあり、社会全体を取り込んだ”だまし共認”こそが、資本に絶対的な支配力を生み出していると言える。
(この支配力は、市場が拡大する=だまし共認が広がるほどに絶対的となる。だからこそ、彼ら支配層及びその支配を直接受けている政治家にとって「市場拡大」こそが絶対課題化するのだろう)
逆に言えば、この市場の本質=”だまし共認”を明らかにし、人々を”だまし共認”から”事実共認”へと導くことが出来れば、現在の大資本家(欧州貴族や金貸し勢力)達による支配構造は容易に突破できる。
私権体制が崩壊へと向かっている現在、その可能性はどんどん広がっている!

◎今後の予定
テーマ:「日本人は何を学ぶべきか~近代社会の騙しの構造
1.はじめに      ①プロローグ
2.市場と経済の嘘 ②自由市場は幻想
             ③市場拡大は絶対なのか
3.近代思想の弊害 ④三権分立だからこそ官僚は暴走する
             ⑤支配者の手法~アメリカ発の民主主義
             ⑥「権利」はバラバラな個人を作り出す
             ⑦アメリカの戦後占領政策
             ⑧近代社会成立の背景
4.現代社会の騙し ⑨現代医療は宗教か
             ⑩教育による洗脳
5.日本人への提言 ⑪騙しの破綻
             ⑫日本人への提言
※今回を含めて12回のシリーズを予定しています。
※サブテーマは記事の内容に応じて変更する場合があります。
次回の第2話では、これまでの経済学で常識とされていた法則の嘘を明らかにするために、「自由市場は幻想」を取上げます。
るいネット
メルマガ

List    投稿者 hassy | 2011-01-28 | Posted in 08.近現代史と金貸しNo Comments » 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nihon-syakai.net/blog/2011/01/1878.html/trackback


Comment



Comment