2008年01月27日

「国際陰謀説」は、思考停止の免罪符になってはいないか?

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藤井昇氏がその著『ロックフェラー対ロスチャイルド』(1994年徳間書店刊)の中で、さまざまな「国際陰謀説」を批判している。
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「国際陰謀説」で今日までに流布された代表的なものを列挙してみよう。
①ユダヤ陰謀説
国際経済はユダヤ人によって支配されており、不景気はもとより、円高ドル安から細川内閣の人事に至るまで、ことごとく「ユダヤの陰謀」で片づけてしまおうというもの。不可解なことは、すべてユダヤのせいにする。
②ロスチャイルド陰謀説
ユダヤ財閥のなかでも最強の「ロスチャイルド財閥」こそ、国際陰謀の中心である、とする説。全ての謎は、ロスチャイルドのせいにする。
③フリーメーソン陰謀説
「ロシア革命も、第二次世界大戦も、冷戦も、その結末も、みーんなみんなフリーメーソンが悪いんである」とする説だ。フリーメーソンがユダヤの陰謀組織であるとする説と、非ユダヤの陰謀組織とする説に分かれる。ともかくも、不可解なことはすべて、フリーメーソンの陰謀だ、というのがこの説。フリーメーソンの最深奥部を構成するというイルミナティなる組織に焦点を当てる説もある。
④ロックフェラー陰謀説
アメリカ最強の財閥であるロックフェラー財閥が、世界を支配しているというもの。中心になるのが、ロックフェラー財閥が運営している外交政策シンクタンク「対外関係評議会」(CFR)である。
⑤CIA陰謀説(略)

以上の5つぐらいが「陰謀説」の代表的なところだろう。(中略)
いずれにせよ、歴史の深層を解明すると称して、フリーメーソンだ、薔薇十字会(ローゼンクロイツ)だのと、神秘めかして図表入りで、読者をたぶらかすような本を実によく見かける。また、企業間の持ち株比率の系統図や、登場人物の家系図や履歴を意味もなく羅列し、「すべては関係しているんだ!」と当たり前のことをいって、読者を恫喝するような本もある。本書はそのような脅迫的行き方は徹底して避けた。あくまで実証的に、しかもわかりやすく、物事の本質に迫るのが本書の行き方である。本書を読み終わった読者は、以上のような謀略説が、みな子供じみた虚妄であることに納得されるだろう。

私はどのような「ものの見方」(パースペクティブ)で、国際情勢を分析し、予測してきたのか。(中略)その方法論を公開しよう。要点は二つだけだ。
①世界情勢を財閥間の闘争と見る。さらに有力財閥が、国境を越えてさまざまに合従連衡する。大事なのはこの合従連衡の力学を把握することだ。
②いかなる財閥と、いかなる財閥の対決が最も重要なのか。最も重要な関係は、米ロックフェラー財閥対英ロスチャイルド財閥の対立である。この宿命の対決がわからないと、国際情勢の分析の予測もまったく的はずれなものとなってしまう。

藤井昇氏も指摘するように「何でもかんでも○○のせいにする」陰謀説は、あまりに幼稚である。
単に悪者視し批判して終いという姿勢は、およそモノを考える者がとる姿勢ではない。
「陰謀説」そのものが「実現するためにどうする?」と思考しないことの免罪符になってはいないか?
金貸しの力に怯えて、ミイラ取りがミイラになることは厳に慎むべきであろう。

2007年09月16日の記事「陰謀論と歴史構造論」も参照ください)
●では、金貸しができること(力)とできないこと(弱点)は何か?
●金貸しができること(力)は、次のようなことである。
①政治権力に取り入って戦争を起こす。逆に、反政府勢力を動かして革命を起こすことはできる。
②金の力で政治家を取り込むこと、あるいは、情報機関を使いスキャンダルを握って政治家を従わせることもできる。
③金の力でマスコミを支配することもできる。
●しかし、金貸しが世界を完全支配しているという認識は誤りである。企業も国家(官僚組織)も政党も、それぞれ固有の役割分担と指揮系統をもつ集団である。各々が固有の原理で動く集団を金貸しが直接命令して動かすことは不可能である。所詮、金貸しは間接支配しかできない。例えば、自らが責任をもって国家を采配することは決してできないのだ。
例えば、政治家で気骨をもつ人材が金貸し支配と闘えば、決して支配されたりはしない。党内基盤が弱かった中曽根元首相や、党内支持が得られそうにない変人(アホ)の小泉元首相だったからこそ、アメリカの言いなりになったのだ。
また、金貸しがマスコミ支配を進めれば、どうなるか?
中南米ではアメリカ支配の専横ぶりに対して、反米世論⇒反米政権ができている。さらには、イラクやイランの国民を親米にさせることは、金貸しとマスコミにも絶対できないことである。このように、マスコミ支配によって世論を支配することは不可能である。逆に、日本でもマスコミに対する不信感が急速に高まっているように、今や逆効果となる。
所詮、金貸しは間接支配しかできない、寄生虫である。これが、金貸しの弱点構造である。
(本郷猛)

List    投稿者 hongou | 2008-01-27 | Posted in 08.近現代史と金貸し4 Comments » 

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コメント4件

 匿名希望 | 2008.05.10 13:16

すっかり
>「一般財源化されればいろいろと有用に使われるはずだ!」というマスコミの世論支配にだまされる
騙されていました。
必要でないものにお金を使わない=
必要なものにお金を使う。

いいこと。
と思っていたのに、今のままじゃ、何に使われるか解からないですねぇ。
おもいやり予算増額とか。
ODA増額とか。

 taku | 2008.05.12 21:33

国の予算に寄生して私腹を肥やす私益派の方が、外国に金を流出させる外資派よりましということなんでしょうね。。。

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