2012年06月16日

世界の運命は中央アジアが握る! ロシア編②~ユーラシアを貫く交易路として、国際金融資本家の思惑が渦巻くロシア

 
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アメリカvsヨーロッパ(ロックフェラーvsロスチャイルド)の覇権争いも失速し始めており、「どちらが生き残るか」よりも「どちらも生き残れない」という説の方がよく聞かれるようになってきた。
 
欧米が覇権を失った後に台頭してくる国は、ロシアか中国であろう。そして、この両者が激突する場所が中央かアジアである。次の世界情勢がどうなるかのカギを握ることになるのは、間違いなく中央アジアとなる
  
 

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■武装交易集団が国家となったロシアと南下政策
 
前回の記事(世界の運命は中央アジアが握る! ロシア編①~領土拡大の歴史)では、ロシアという国が、どのような過程で成立してきたのかを見てきた。そこでも明らかになったように、ロシアとは「武装交易集団」(コサック)が、原資獲得と交易ルートの確保のために、領土を拡大し続けた結果生まれた国であり、現在でもこの「ロシア人」としての民族性が残っていると考えられる。
 
このコサックは迫害され黒海周辺に逃げ延びていた農民と、大航海時代前夜に没落してヨーロッパから逃げ延びてきた商人や貴族が融合した集団が武装したものであった(その意味で、日本の「武士」と同じだと言うこともできる)。そして、彼らがイギリスとの関係をバックにして、東へ東へと領土を拡大し、ロシア帝国が誕生した。
 
18世紀以降、この武装交易集団=コサック・ロシア人はさらなる富国強兵の機会=私権拡大の機会を求めて、いわゆる「南下政策」を取る。その狙いは、ユーラシア大陸の東西を結ぶ交易路の完全制圧であったと考えられる。
 
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 http://homepage2.nifty.com/shworld/18/8/17/17_russia.html
 
南下政策において、最初の対象となったのは黒海~地中海であった。ロシアの南下政策は、オスマントルコ(露土戦争)、イラン(ロシア・イラン戦争)、クリミア半島(オスマントルコ、仏、英 vs ロシア)と続くが、当時のロシアがいかに『ユーラシア大陸の交易路の西端』を狙っていたかが分かる。しかし、いずれも近代化が進んでいた欧州の前に敗れ去る。
 
ユーラシア交易路の西端を取る困難さが痛いほど分かったロシアが次に目指したのは東端であった。18世紀後半から清帝国、さらには日本との接触の機会が増えていく。幕末の日本に、ロシア人が接触を持つようになったのも、このような理由がある。ロシアは、一貫して、ヨーロッパ(特にイギリス)が独占してきた、ユーラシア交易路とその利権を、何としてでも奪うべく、国家戦略を立てている。
 
★このことは、ロシア人を強く意識するプーチン大統領にも引き継がれていると見ていいだろう。
 
★さらには、プーチン大統領を支持する多数のロシア人も、交易路(≒市場)獲得の意欲が高いと考えるべきだろう。
 
 
■シベリア横断鉄道の背後にロスチャイルドあり
 
ユーラシア大陸における横断交易路の西端あるいは東端の完全制圧がうまくいかなかったロシアが次に目指したのが、独自交易ルートの開発であった。それが、19世紀末から計画が立案され始めた『シベリア横断鉄道』である。これは、海路を主要な交易路として確保していたイギリス等にとっては、大きな脅威となる。なぜなら、それまでの行程に比べて、およそ1/3の日数で、極東とヨーロッパが結ばれることになるからだ。
 
しかし、近代化が未だ進んでいないロシアには、金も技術も不十分である。この実施困難な課題に対して、ロシアを技術・資金の両面で支援したのがフランス資本だった。当時のフランス政府は、ワーテルローの戦い(1815年)によって破綻寸前に陥っており、巨大な富と実権を手中に収めていたのは、仏ロスチャイルド家であった。よって、『シベリア横断鉄道』の実現は、「ロスチャイルドの後押し」があってはじめて、可能になったことになる。(1892年にフランスとロシアの間では、秘密同盟である露仏同盟が結ばれていた)
 
1891年に建設が始まったシベリア横断鉄道は、フランス・ロスチャイルドの多大な支援もあって、1901年にはモスクワとウラジオストクが結ばれることになる。異常なスピードである。いかに、当時のロシア及びフランス(ロスチャイルド)が、イギリス及びアメリカに対抗する必要に迫られていたかが分かる。
 
当時のイギリスは、アヘン戦争(1840年)アロー戦争(1856年)と、ユーラシア大陸東部への侵出を進めており、スエズ運河開通(1875年)もあって、帝国主義(植民地支配)に突き進んでいた。また、アメリカは南北戦争が終結(1861年)し、さらに1869年にアメリカ大陸横断鉄道が開通したこともあって、市場が大きく花開き、世界へと進出していた時代であった。このような欧米列強がこぞって『帝国主義』へと突入する時代にあって、ロシアは乗り遅れまいとシベリア横断鉄道開通→独自のユーラシア交易路の確立を急いでいたことになる
 
★「南下政策」(ユーラシア大陸の交易路奪取)が失敗に終わったロシアは、独自のユーラシア大陸交易路を確立すべく、「シベリア横断鉄道」敷設へと進んでいく。
 
★その「シベリア横断鉄道」敷設を支援したのが、仏ロスチャイルドであった。

 
 
■強まるロスチャイルド支配 →日露戦争へ
 
シベリア横断鉄道の開通と近代化に伴って、元々商人であったロシア人も富を拡大し、財閥化していく。この結果、シベリア横断鉄道を後押ししたロスチャイルド家と、ロシア財閥(貴族)との勢力争いが先鋭化することになる。
 
それが、はっきりしたのが日露戦争(1904年)であった。ロシアと手を組んでいたはずのロスチャイルド家は、クーン・ローブ商会(ヤコブ・シフ)などを通じて日本を支援し、ロシアの対抗馬として育てていく。そして、日露戦争開戦にあたっては、当時2億ドル(現在の1兆円)の日本国債を引き受け、日本をロシアとの戦争に巻き込んでいった。
 
 
■ユーラシア大陸横断鉄道を巡る三つ巴の主導権争い
 
日露戦争は、ロスチャイルドの狙い通り、緒戦は日本の勝利で終わる。
しかし、日本にもロシアにも戦争を継続する体力が無かった為、アメリカが仲介を買って出てくる。ポーツマス講和である。
 
しかし、ポーツマスで日露が講和条約について話し合っているまさにそのとき、アメリカの鉄道王エドワード・ハリマンが、クーン・ローブ・グループの代表として来日したのである。南満州鉄道の日米共同経営についての話し合いが目的だった。彼には世界一周鉄道網の夢があり、南満州鉄道を1億円で買収し、シベリア鉄道経由でヨーロッパにいたるアジア大陸横断鉄道を構想したのだった。
 
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ハリマン財閥は、元はロスチャイルド系列の財閥であったが、日露戦争前後から、アメリカ市場の拡大に伴って、ロックフェラー家(ブッシュ家)と共にロスチャイルドからの独立性を強めていく。
 
この結果、ユーラシア大陸を東西に繋ぐ最大交易ルートとなったシベリア横断鉄道を巡って、ロシア財閥、ロスチャイルド財閥、ロックフェラー財閥の三つ巴の主導権争いが勃発することになる。三者とも、ヨーロッパと極東を繋ぐ鉄道ルートを狙っていた。 
 
ユーラシア大陸の東端は、日本である。つまり、ユーラシア大陸と日本列島を繋いではじめて、『ユーラシア大陸横断鉄道』は完成することになる。
この野望はプーチンにも引き継がれている。
 


 ロシアのプーチン首相は12月15日、大統領選を控えて国民と行ったテレビ会見で、極東のタタール海峡(間宮海峡)に架橋して本土からサハリンへ鉄道を通す計画に関し「(サハリンから)日本までトンネルを建設することも可能で、われわれは検討中だ」と語った。
 サハリンへの架橋は経済面で「重要な計画」と指摘。その上で、計画は「シベリア鉄道を日本の貨物で満載することに繋る」と期待感を示し、日露間をトンネルで繋る構想に言及した。
(モスクワ時事 2011年12月16日0時30分配信)
 
プーチンも本気!「シベリア鉄道北海道延伸」わが計画

 
この鉄道計画が実現されれば、太平洋を隔てたアメリカから日本を引き離し、日本をユーラシア勢力の一環として取り込むことが可能になる。欧米に蹂躙されてきたロシア人の悲願は、プーチンにも引き継がれているのだ。
 
 
■三つ巴の主導権争いからロシア革命へ
 
日露戦争以降、欧米への対抗意識を燃やすロシア財閥、世界一周鉄道網の野望を持つハリマン財閥=ロックフェラー財閥、世界中の利権を手に入れようとするロスチャイルド、三者がそれぞれの思惑を秘めながら、激しい闘争を繰り広げていくことになる。
 
そして、この激しい闘争がロシア革命とソビエト連邦誕生を導くことになる。

 
(つづく)

List    投稿者 tnaito | 2012-06-16 | Posted in 08.近現代史と金貸し7 Comments » 

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