2007年08月17日

ヨーロッパの石油支配の歴史

ピークオイル説の追求が盛り上がっていますが、現在からはちょっと時代を溯って、ヨーロッパでの石油産業の始まりと金融の関係を紹介します。今回の主役はフランスのロスチャイルド家 8)
日本人が知らない恐るべき真実」では、『赤い盾』(広瀬 隆 著)の要約が行われていますが、そこから抜粋して紹介します。
ちょっと長くなりますが、まずはご一読あれ。応援もよろしく

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○フランスの金融
フランスの“世界一の企業”が数十社にも達することは、知られていない。
ヨーロッパの金融メカニズムを知らない日本人は、アメリカ人がウォール街を動かしていると勘違いしているようだが、ほとんどの合併・買収はロスチャイルドの投資銀行家に託されてきた
ソロモン・ブラザース、リーマン・ブラザース、クーン・ローブ、ゴールドマン・サックス、セリグマン、ハンブローズ、ヒル・サミュエル、モルガン・グレンフェル、ディロン・リード…
イギリス人だけがBPとシェルによって莫大な石油利権を手に入れているのではなく、ロンドンのロスチャイルド家が利益を手にして、ヨーロッパ全土のロスチャイルド家に分配している。つまり、工業界をドイツ人の勤勉さに託し、金や石油などの資源取引きをシティが管理し、地中海を中心とする総合的な流通メカニズムと軍事輸出・原子力帝国をフランスのオート・バンクが監視するというようになっている
ただし、主人公はひとり、ロスチャイルドである。

○石油産業と金融
ヨーロッパの石油成金と名づけた系図では、ヨーロッパ最大の石油会社ロイヤル・ダッチ・シェルと、第二位のBP、イギリス最古のバーマー石油、現代の中東紛争の震源地イラク石油、そしてフランスのシェル・フランスとアンタール石油、世界一の石油探査会社シュルンベルグなど、すべての石油支配者がロスチャイルド一族であることを証拠づけている。
ここではフランスの石油産業と、フランス銀行と、フランスの大富豪のただならぬ関係について述べよう。
驚くべきこの成金の系図は、石油支配者がそのままそっくり二百家族を形成し、同時にフランス銀行の理事であることを明らかにしている。
プロの銀行家であれば必ず知っているミラボー銀行、ヴェルヌ銀行、ヌフリズ・ジュルンベルジェ・マレ銀行の創業ファミリーが見事に一族を形成し、フランス第三位の銀行クレディ・リヨネの会長ブロソレットに、フランス銀行の理事から副総裁まで、すっかりロスチャイルドに手なずけられ、首に“五本の矢”の印がついた首輪をはめていたのである。

○ヨーロッパの石油物語
バクー油田の開発史は、次のようなものであった。
1875年、バクー油田は、ダイナマイトのノーベル三兄弟によって利権が取得され、四年後にはノーベル兄弟石油が設立された。
ノーベル兄弟が実用化した連続蒸留法によって、1883年にはバクー油田の生産が順調に開始され、この販売を一手に引き受けることになったのが、ロスチャイルド家であった。
この年、すでにアメリカ大陸では石油王ロックフェラーが全米の石油を手中に収め、「スタンダード石油の他には石油会社はない」と言われる一時代を形成していた。
一方、ドイツ工業界は、ゴットリープ・ダイムラーが自動車用のガソリン機関を発明し、カール・ベンツがこれに続いてガソリン・エンジンの発明に成功したのである。
ドイツの時代が到来した。しかし、石油の販売権は、パリのロスチャイルド家が握っていたのである。
ロスチャイルド家は、1886年にカスピ海・黒海会社を設立して、本格的な石油投資を開始した。
ヨーロッパは石油を巡って激しい戦場となりはじめた。
オランダ人アイルコ・ジルカーがロイヤル・ダッチ石油を設立すれば、ロックフェラーが進出してアングロ・アメリカン石油を設立、ここにロスチャイルドのサン石油との戦いに突入し、販売合戦が展開された。
1895年には、ついにロックフェラー、ロスチャイルド、ノーベルの大同盟が結成されたが、それはあくまで表面上の休戦であって、この虚をついてヨーロッパを征服しようと目論んでいたのがロックフェラーであった。
1899年、ロックフェラーはドイツに投資を続け、ドイツ・アメリカ石油への資本参加、ドイツ・ヴァキューム(後年のドイツ・モービル石油)の設立などによって攻勢をかけ、これで優位に立ったと判断した時、お得意のダンピング作戦に出たのである。明らかな協定違反であった。
これで怒ったロスチャイルドは、徹底的に叩き潰すようヨーロッパ全土に指令を出した。
たとえロックフェラーでも、ヨーロッパでは無理なのである
20世紀に突入する前年、この戦いはロスチャイルド・ノーベル連合軍が勝利を告げて幕を閉じた。

さて、ロスチャイルドはどうやって販売合戦に勝ったんでしょうか?
それは、寝技 です。

○一家族支配
シェルとBPというヨーロッパの二大石油会社は、ライバルどころか創業時代からすでにロスチャイルド家が両方の株を握り、そのうちかなりのものをフランス家が保有していたことになる。
かくしてシェル・フランスの創業者ドイッチ家は、自らロスチャイルド家となり、フランス銀行の金庫とスエズ運河の堰を自由に開けたり閉じたりしながら、際限なく富を蓄える大財閥となった。
これをスイス・ジュネーブ出の強欲な銀行家たちが指をくわえて眺めているはずもなく、ミラボー銀行、ヴェルヌ銀行、マレ銀行といった古典的ブルジョワが寄ってたかって嫁を差し出し、婿を選んで、あっという間に“一家族”になってしまった
ドイッチ家と並んでもう一つの世界的に重要なオイル・ファミリーがある。
広大な砂漠や海底に石油を掘り当てる作業は、それほど容易ではない。この探査を業界では、油田検層と呼び、地質調査をおこなう専門家が存在するが、その世界最大の企業がニューヨークにあるシュルンベルジェ社である。
ジレ家はロスチャイルド家にとって最強のライバルとして君臨してきた工業家であったはずだが、ペシネー社とローヌ・プーラン社のいずれも、植民地への侵略と石油・原子力の世界ではロスチャイルドと手を組まずには成長することも叶わず、一家族への統合が果たされた。
石油をめぐる争いと、そこから得られるガソリンを使う自動車開発と、石油を精製する化学工業の発達が同時に進行してきた。
20世紀に突入した時、社会を動かす力は、これらの産業に大きく依存していたのである。

石油問題はヨーロッパでの2度の大戦の始まりにも関与しており、彼らの世界支配においてはエネルギー問題は避けては通れない問題なんだと思う。現在のピークオイル説の動きについては、ロスチャイルド家の寝技支配国家であるフランスの動きにも注目する必要があるだろう。

List    投稿者 maeyan | 2007-08-17 | Posted in 08.近現代史と金貸し4 Comments » 

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コメント4件

 仙台のくまさんです | 2007.09.27 6:20

はじめまして!
格差社会について次の事柄から検討してみてください?(素人の知恵ですけれど!)
よく話されることで「食糧の価値観を家計費の割合で上げてゆくことです。(失業者0になるところまで)」
 というものがありますが、エンゲル係数が上がると失業者が減るという関連性が私には分かりません。少し説明をいただければ助かるのですが?
失業者が仕事を選ぶとき、自分の給料の3割減の職業を選ぶのが限界です。農業界と平均賃金が近づけば近づくほど、農業界で失業者を吸収できる可能性が高くなります。
検討を! (仙台のくまさんです!)
はじめまして!一言コメントさせてください?
。①私はあるときこの国のお金が一定のお金で動いていたとしたらどうなるのかなと素人ながら考えてみましたら、たまたま、この国のいろんな数字が説明できるものですからね!(現実には一定のお金と借金のお金が同時に動いてます、ですから。一定のお金で動いてるといゅ事にきづかないのではないかなとおもってます。)
②工業製品は作るだけ作りますと耐用年数分仕事が切れます、その時失業者が出ます。食糧生産は人口当たりいつも一定です。ですから、失業者が出たとき農業界で失業者を吸収できるように、(工業界が立ち直るまで農業界で吸収しておく〕。。。
③工業製品の開発は、一年に何度も繰り返し実験が出来ます。それゆえに、開発スピードは速くなりますが、農業製品の開発は一年に一度しか実験が出来ません、ですから開発スピードは遅れます。当然開発スピードの速い職業が価値観が出ます。
ここで、工業界の優秀な方々が農業界の開発に携わっても今のスピードと思います。ですから、人のやる仕事です、工業界の平均賃金と農業界の平均賃金は同じになってなければならないのではないでしょうか?(失業者0のとき)。。。。。
早急に検討を!..NO2 (仙台のくまさんです!)
「早急に検討を!」について
この事も書き込んでおきましょう!
私が最近思えるのはどうも
この国の賃金は失業者0の時のエンゲル係数、
とこのときの農家一人当たりの労働報酬が
社会全体の賃金のベースに思えてならないのです。
このときの農家一人当たりの面積がいかほどか?
そして今自由化でこの面積の一人当たりが
いかほどの労働報酬になってるか?
そして社会全体の平均労働報酬をこれよりも下げ、
そのさがくでかえさなければならないようですよ?
食料の価値観を下げて解決した場合には、
何百年ものの年数をかけて解決しなければならないようです。
もうひとつの解決方法は食料の価値観を上げて解決します。
この場合は年数が少なく財政赤字を減らすことが出来るようですよ?。。。
以上の効果として外国へ出した産業が戻り、
起業率アップに繋がり雇用率のアップに繋がります。。。。
高い技術を持つてる内に早く転換すべきです。
もう一つ、この事も書き込んでおきます、(これからの若い人たちのためにも)?。。
戦争といゆものは、歴史上工業界の平均賃金と農業界の平均賃金の差がつき過ぎることからおきるようですよ?
戦争によつて食糧の重要さが出てきて、工業界の平均賃金と農業界の平均賃金が圧縮され、是正され、また年数が経つと工業界と農業界の平均賃金が差がつき戦争へと、何十年周期に戦争が起きるようになってるようです。
戦争を回避するためには人為的に工業界の平均賃金と農業界の平均賃金を近づけることです〔失業者0になるところまで)。
今、アメリカでは低所得層の住宅ローンが焦げ付き始まりましたね、これを回避するためには、アメリカの食糧の価値観をアメリカの家計費の割合で上げてゆくことです〔失業者0になるまで)。そうすれば、アメリカといゆ国は落ち着いてくると思いますがね。
潰れてゆくアメリカの真似事に集中しておるこの国〔日本)の国民性はどうなっておるのでしょうか?ましてや、この国は自給率が非常に低いです。この先のこの国の行く末の危険性を感じます。
財政問題にしろ、医療問題にしろ、年金問題にしろ、教育問題にしろ、格差問題にしろ、解決方向に向かわせるためには食糧の価値観を家計費の割合で上げてゆくことです。(失業者0になるところまで)。。。
追記。。。
①経済ジャーナリスト森本卓郎氏の農業に対する考え方はこの国を救います。
追記
戦後の農地開放は正解のようですね!
何年か前に民主党の方が昭和16年の財政状態でこの先どうするんだ。と話をしてた方がおりましたが、もしも、小作制度の中で今の経済が営まれてたとしたら、もうとっくの昔、鉄砲を持つて戦い始めておるようですね?片肺飛行経済をしておるのは、農家が農地を維持管理できる間だけのようですね?
テーマ
循環経済へのよもやま話

 ゆーじ | 2007.10.08 2:44

リンク先:「格差社会」という言葉が作る悪影響 より
>「格差社会」を言い募れば募るほど、
>「要は世の中、”金”なんだよ」という言説に、
>(無意識だろうと思いますが)その人自身が同意していることになります。
僕も少なからず、そう思ってました。
「金の全能性」が染み付いているってことなんですね。
それにしても
雇用者の報酬だけダウンさせて、
株主と役員報酬だけUPさせているのはひどい話ですね!

 匿名 | 2007.10.10 22:33

雇用者=社員に分配しても、ろくな事に使わないし、タンスにしまったままにしたりするので、景気対策上はこの貧民への分配を減らす、というレーガノミックス政策は正しいように思われます。
それに、社員になるべく給料を払わないというのは、会社の姿勢としては一般的であるように思うのですが。

 hermes handbags suisse | 2014.02.01 11:04

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