2007年07月21日

EU経済(通貨)統合への過程①

世界の外貨準備高に占める通貨の割合
EU1.gif
 (1999年実績:IMF ANNUAL REPORT 2000)
通貨別発行額(単位:10億ドル)
米ドル ユーロ 英ポンド 円 その他
 543   441   103    39   12
(2000年、出典:BIS)
EUって何?ってことで、めぐみ☆さんに続いてEUについて調べてみたいと思います。
EU(欧州連合)は、経済統合の最終形とも言える通貨統合を実現させて、EMU(経済通貨同盟)の創設に成功しました。実際にどのような過程でEMU創設に至ったのか、その歴史について、以下、EU経済(通貨)統合への過程 より抜粋、引用します。
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【歴史】                                                         
EC創設                                                       欧州における経済統合への動きは、1923年の「パン・ヨーロッパ運動」にまで遡る。そして、その動きが本格的に始動するのは、第二次世界大戦後以降で、欧州の分裂が、そのまま、欧州の弱体化につながるという危機感が原動力であった。
1950年代から、ECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)、EEC(欧州経済共同体)、EAEC(欧州原子力共同体)が相次いで設立され、1967年3機構が統合され、EC(欧州共同体)が設立された。ECでは関税同盟が成立し、EC域内の貿易において、関税・輸入数量制限の撤廃、EC域外に諸国に対する共通関税設定のほか、共通農業政策の実施により、EC域内の農産物価格の統一等が行われた。
しかし、1960年代のドル危機や、1971年のブレトンウッズ体制崩壊により、EC域内市場は混乱し、ECの経済停滞を招いた。そこで、1970年代から、ECでは、ドルに影響されない独自の安定通貨圏の創設を目指すようになったのである。
[ブレトンウッズ体制]:ドルを基軸通貨として、各加盟国通貨の基準相場を設定し、加盟国は、自国通貨の為替変動を、基準相場の上下1%の範囲内に維持することを義務付けられた固定相場制のこと。
EMU創設に向けて
ブレトンウッズ体制下の1970年代初めから、EMU(経済通貨同盟)創設に向けた提案がなされ、それに基づいた経済体制が取られた。ECでは、各国が協調して通貨政策を実施し、EC域内での貿易や投資を、より円滑にしようとした。しかし、ブレトンウッズ体制の崩壊やオイルショックなどに伴う各国の経済政策の相違により、失敗した。当時、経済力の弱かったフランス・イギリス・イタリア等は、自国の経済成長のみを優先させる政策を取るようになり、EC市場は分断されてしまったのである。
しかし、1978年、再びEC市場を統合しようという動きが起きる。そこには、EC市場の分断が域内の貿易や投資を阻害し、EC各国の経済停滞を招いていたこと、ECで主導的な西ドイツ・フランスが、それによって危機感を覚えて協調したことなどといった背景があった。両国では、ほぼ同時期に通貨統合への積極的な首相・大統領が就任したこともあり、EMU創設に向けての動きが加速したのである。
こうして、1979年、EMUの大前提である「EMS(欧州通貨制度)」がスタートした。EMUの基盤をなすEMSは、EC通貨相互の安定を図る目的で、ERM(替相相場メカニズム) 導入、各国への金融支援、ユーロの前身ともいえるECU(欧州通貨単位)の創出を行った。
そして、10年後の1989年、EMSの安定を受けて、次のステップに進むべく「ドロール報告」により、EMU創設に向けての具体的な手順が示された。しかし、それには、新しい機関の設立などの内容が含まれていたため、新しい条約を締結する必要があり、EMU創設に向けての日程までは限定できなかった。その後、1993年のマーストリヒト条約において、ドロール報告の内容を基にEMU創設に向けての日程が規定され、EMS創設に向けての動きが本格化した。

ユーロを導入するためには、物価上昇率・財政赤字・為替安定・金利等の細かな経済収斂基準を満たす必要があるようです。

単一通貨導入に向けて
マーストリヒト条約では、ERMにおいて、計算単位として使用されたECUの各国通貨構成比を固定し、さらに、各国通貨の為替相場も固定した。これにより、ECU自体が固有の価値を持つ一つの通貨となり、ECUが単一通貨として導入されることになった。また、同条約には、ユーロ導入のための条件が定められており、各国のインフレ率・財政赤字・政府債務や国内法規と条約の抵触がないかなどの調査が行われ、条件をクリアした国家は、1999年からユーロが導入されることとなった。また、1997年には安定経済協定が結ばれ、ユーロ導入後も財政赤字の縮小を参加国に義務付けた。
このような準備が着々とすすめられ、1999年ユーロはついに導入された。この時期は、ユーロと各国通貨が並存していたが、ユーロ紙幣や硬貨は発行されておらず、ユーロ単位が非現金取引においてのみ使用された。そして、2002年1月1日、各国通貨紙幣の回収とユーロ紙幣の流通が開始され、2002年2月28日、参加国の国内通貨の使用が終了した。

~EU経済(通貨)統合への過程②へ続きます。

List    投稿者 yuji | 2007-07-21 | Posted in 08.近現代史と金貸し15 Comments » 

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コメント15件

 やが | 2007.08.29 21:08

世界同時株安の背景と今後のゆくえについて、よくまとまった記事を見つけたので、紹介しておきます。
Financial Journal
『シリーズ「不動産投資ファンドの成長は続くのか?」12』
http://www.financial-journal.net/blog/2007/08/000312.html

 金融 RSS - お金の情報 | 2007.08.30 10:46

金融の記事一覧

お金の調達、配分、投資、融資に関する情報を発信しています。

 しっぷう | 2007.08.30 15:35

>無数の手榴弾を抱えた債券市場
無数の手榴弾というより、いつ爆発するか分からない”不発弾”ですかね。
しかし、投資家がいる限り、市場は崩壊出来ないと思えるのは錯覚でしょうか?

 にほん民族解放戦線^o^ | 2007.08.30 18:44

投資資金の逃避先は世界中を探しても構造的に存在しなくなっている

アメリカのサブプライムローンの焦げ付きによる影響が日本にも及び、大幅な株式暴落と円高が起きている(中国による米国債売りも絡んでいるとの話も…)。一旦は持ち…

 ポム | 2007.08.30 19:52

>・FRBのマネー供給、金利引下げは限界がある
FRBというロックフェラーのお抱え機関が、私利私欲目的で、世界経済を引っ張っていくなんて、皆うんざりしだしている証拠。とも言えるし、彼等の言いなりで、これまで来てしまった限界を彼らとともに迎える時期になってしまったとも言える。
今こそ、世界経済の今後の予測を立てておく必要がありますよね。

 @ほな | 2007.08.30 20:35

コメントを入力してください
サブプライムローンをほったんとして、アメリカの崩壊が始まるものと思われますが、彼らがどの時点まで延命措置をとるかによるものと思います。
しかしながら、そうなると日本への影響も考えないと。

 yuji | 2007.08.31 21:32

日本に対する影響は、既に株安という形で出始めていますが、今後FRBの利下げによって、利下げはドル下落要因なのでさらにドル安、円高が進むということが考えられます。

 中国ニュース | 2007.09.08 8:57

中国、「深刻なインフレ局面でなく過熱リスク存在」

中国の畢井泉国家発展と改革委員会(発改委)副主任は4日の記者会見で、中国が深刻なインフレ局面にないが、過熱のリスクと可能性が存在するとの認識を示した。 …

 キラリ☆ | 2007.09.12 12:56

>アメリカ低所得者向け住宅ローン(サブプライムローン)
サブプライムローンは高金利なのに、なぜ借りる人が殺到するのか分からないです。このシステムは、無理のある構造だと思うのですが・・・

 キラリ☆ | 2007.09.12 12:57

>アメリカ低所得者向け住宅ローン(サブプライムローン)
サブプライムローンは高金利なのに、なぜ借りる人が殺到するのか分からないです。このシステムは、無理のある構造だと思うのですが・・・

 キラリ☆ | 2007.09.12 12:57

>アメリカ低所得者向け住宅ローン(サブプライムローン)
サブプライムローンは高金利なのに、なぜ借りる人が殺到するのか分からないです。このシステムは、無理のある構造だと思うのですが・・・

 キラリ☆ | 2007.09.12 12:58

>アメリカ低所得者向け住宅ローン(サブプライムローン)
サブプライムローンは高金利なのに、なぜ借りる人が殺到するのか分からないです。このシステムは、無理のある構造だと思うのですが・・・

 キラリ☆ | 2007.09.12 12:59

>アメリカ低所得者向け住宅ローン(サブプライムローン)
サブプライムローン高金利なのに、なぜ借りる人が殺到するのか分からないです。このシステムは、無理のある構造だと思うのですが・・・

 andy | 2007.09.17 0:25

キラリ☆さん、コメントありがとう。
高金利のサブプライムローンを借りる人が多いのは、まさに騙しによるところが大きいでしょう。
サブプライムローンは、低所得者や移民に無理やり貸し付ける略奪的貸付と呼ばれたりもします。
高金利といっても、最初の数年は低金利プランを提示して貸し付けたり、住宅バブル(幻想)が今後も続くと囁いて貸し付けることもあるでしょう。
このような金融業界の現実を目の当たりにすると、市場の原点が垣間見えると思います。

 france hermes handbags | 2014.02.02 20:43

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