2007年05月26日

GNEP計画の真の目的は何?

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写真はボドマン・米エネルギー庁長官。
3月撮影(2006年 ロイター/Thomas Peter)

5月21日に、米国が主導する国際原子力エネルギーパートナーシップ(GNEP)計画について、初の閣僚級会議が、日本、米国、ロシア、中国、フランスの5カ国の政府高官らが参加してワシントンで開催されました。
この会議で各国は、使用済み核燃料再処理の先進技術の開発や、原子力の平和利用の拡大などでの協力促進をうたった共同声明を発表しました。
まず、GNEPとは、核情報さんによると

GENPは、世界を「燃料供給国グループ」と「原子炉使用国グループ」に分け、後者は前者から供給された燃料を使用し、使用済み燃料は前者に戻すというリース・システムを提案する。後者は、核拡散につながりうるウラン濃縮と再処理の放棄と引き替えに、安定した燃料の供給を受け、また、使用済み燃料の処分という頭の痛い問題も扱わなくてすむというわけである。前者は、引き取った使用済燃料を再処理して作った「リサイクル」燃料を新型燃焼炉で使うという。

と言うことは、日本はこのGENPに「燃料供給国グループ」として参加したんですね
しかし、このGNEP計画には、まだまだ多くの問題が潜んでいるようです。
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どのような問題があるか?以下益岡賢のページ「GNEPの問題 核廃棄物に関する呪術的思考」からの抜粋引用です。
益岡さんは、5月19/20日にアトランタ・ジャーナル=コンスティチューションに発表された、ロバート・アルバレス(ワシントンDCにある政策研究所の上級研究員。1993年から1999年までエネルギー省長官の上級政策顧問)の記事を紹介されています。

ジョージ・W・ブッシュ大統領とエネルギー庁長官サミュエル・ボドマンは、このところ、グローバル核エネルギー・パートナーシップ(GNEP)と呼ぶプログラムを通して核のリサイクリングを再開しようとロビー活動を行っている。
ボドマンがGNEPをすばらしい万能薬である—-実質上無制限のエネルギーを新興経済国に提供でき、「今世紀の間、核廃棄物に必要な貯蔵庫を一つに減らすことができ」、「核不拡散を促しながらエネルギー安全保障を高めることができる」—-と述べているのを聞きながら、私はちょうど10年前に聞いたのと同じ警告はいつ出てくるか待っていた。
けれども警告はついに出てこなかった。核廃棄物リサイクルという考えは1990年代と変わらず費用がかかり、実現不可能であるにもかかわらず。

各国が共同声明まで発表して、まだまだ技術的裏付けがない
別の主婦向けのGNEPの紹介記事では、日本の技術をあてにしているとも言ってましたが 🙁

ブッシュ大統領の計画では、アメリカ合衆国とその核パートナー国は、核兵器生産に役立つ技術、とりわけ再処理とウラン濃縮を追求しないことに合意した発展途上国に、発電所用の原子炉を売ることになっている。
契約を魅力的なものにするために、アメリカ合衆国は 高放射能の使用済み核燃料棒を米国の再処理センターで引き取るという。
外国の原子炉から出た廃棄物は、米国の原子炉から出された使用済み燃料とともに、地下深くに埋めるべき量を減らすために再処理される。プルトニウムのような核爆発物質も分類され、新世代の原子炉の中で、より問題の少ない同位体に変えられるというのが計画である。

ブッシュ大統領は、GNEPにより何をしようとしているのでしょうか?晴耕雨読さんによれば、

背景には、国際問題としてのイランや北朝鮮問題、国内には行き詰まっているネバダ州ヤッカマウンテン高レベル廃棄物処分場計画があって、話は複雑です。重要な点は、今にも再処理が始まるかのような報道がありますが、計画は現時点で実証されていない計画の寄せ集めだということです。

ブッシュ大統領の真の目的は、何でしょう?
表だっては、核不拡散・安全保障とエネルギー対策ですが、
・発展途上国から核廃棄物を集めれば、米国には反抗できなくなる?
・発展途上国には、どんどん原子力発電所を売り込める?
・石油支配から脱し、各国をコントロール出来る?
・深読みすれば、核廃棄物がアメリカに集まれば自ら自由に加工する?ことも可能になる?
一方で、米下院では、GNEPの予算は今回の閣僚会議前(11日、17日)にすでに削られています。
ここ数日間、CO2削減目標について、政府は自信に満ちた発信をしています。これも、GNEP計画の裏付けがあってのことでしょう。
しかし、このまま行くと、日本のお金と技術が、この処理施設を作るのに利用され、使用済み核廃棄物は日本に集まることにもなりかねない 👿

List    投稿者 yooten | 2007-05-26 | Posted in 10.日本の時事問題2 Comments » 

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コメント2件

 こん | 2007.07.03 2:27

確かに、各社とも違っています。
そろそろ、選挙の準備で、マスコミも与党から言論統制がかかる頃。
この頃の新聞の報道は、そこを見抜いていかないといけない。
しかし、朝日は、米国寄りですね。

 cheap hermes handbags | 2014.02.01 15:38

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