2013年04月28日

TPPの正体12 TPP(自由競争)がもたらすのは、合法的な弱者虐殺の時代

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多国籍企業マクドナルド
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泥まみれになって働いて1日300~400円にしかならない社会もある
TPPを貫く理屈は「自由貿易は絶対で、それは国益や国家主権よりも優先する」というものである。
その最たるものが「ISD条項」である。
それは、ある国家が自国の公共の利益の為に制定した政策によって海外投資家が不利益を被った場合、世界銀行傘下の「国際投資紛争解決センター」という第三者機関に訴える事ができる制度である。
そこでは、あくまで「政府の政策が投資家にどれくらいの被害を与えたか」が審査され、「その政策が公共の利益の為に必要か否か」は考慮されず、結果に不服があっても上訴出来ない。
要するに、ISD条項とは、各国が自国民の安全、健康、福祉、環境を、自ら決められなくする「治外法権」規定であるが、その前提を成すのが「自由貿易(競争)は絶対正しい」という理屈である。
今回は、TPPを貫く「自由競争は絶対正しい」という理屈に焦点を当てる。
これは本当に正しいのか?
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『DARKNESS』「競争は素晴らしいと単純に思っていたら、自殺に追いやられる」2013年4月27日から転載します。

強者が弱者を「合法的に抹殺する」ために考え出された仕組みとは何か。
それは「自由競争」という概念を取り入れることだ。

多くの人は「競争とは素晴らしいもの」「競争でお互いが成長する」「競争で優れた物や人が生き残る」と勘違いしているが、それは一方的な見方だ。
あなたもそう考えているのであれば、もしかしたら、あなたは誰かに洗脳されたのかもしれない。
あなたは、誰に何を言われても「競争は素晴らしい」と一方的に思ってはいけない。
競争が成り立つのは、一定の条件やルールが守られている時の話だ。もしその条件とルールが満たされていないと、どうなるのか。
ルールのない競争、すなわち自由競争は、強者が合法的に弱者を叩き殺す「殺戮ショー」になってしまうのである。
しかし、世の中には「ルールを撤廃して自由に競争すべき」だという人も多い。

現実の社会は、スポーツとまったく違う世界
競争が競争として成り立つ条件を考えて欲しい。たとえば、スポーツの世界では、そのスポーツが成り立つために様々な条件やルールが課せられる。もちろん、反則も許されない。
なぜ、条件・ルール・罰則が決められるのかというと、それを決めないとスポーツにならないからだ。
たとえば、分かりやすく言えば、ボクシングは体重別に細かく階級が分かれている。それは、最も軽い階級と最も重い階級の人間が戦ったら、どう考えても重い階級の方が難なく勝ってしまうからだ。
たとえて言えば、幼児と大人がボクシングをしたら、幼児がどんなに天才的な才能を持っていたとしても、大人の一撃で叩きのめされてしまうだろう。場合によっては殺されてしまうかもしれない。それでは競争にならない。
あるいは、プロボクサーと素人が戦うことになって、素人が銃を持っていたとしたらどうだろうか。いくらプロボクサーでも撃ち殺されてしまう可能性が高い。それはスポーツと言わないだろう。
競争を成り立たせるために、条件があり、ルールがあり、罰則があり、フェアプレイの精神があって、やっと競争は成り立つ。
では、スポーツから現実社会に目を転じて欲しい。
現実の社会はスポーツのようにしっかりと競争が成り立つようにできているのだろうか。
現実の社会ではスポーツと違って「同じ土俵」が用意されることはあり得ない。「同じ条件」も「同じルール」も「フェアプレイ」すらもない。

かなりの確率で、それは弱肉強食になる
もしあなたが、100万円くらいの貯金しかなかったとする。
あなたが世の中に出て勝負しようとしたとき、その時点ですでに1億円以上の資産を持つ人に資産運用で叩きのめされることになってしまうだろう。まったく、競争にならない。
競争にならないのは、資産運用だけの話ではない。
たとえば、あなたがたった1人で何かの会社を設立したとする。その時点で、あなたと同じことをしている100人規模の会社があったら、あなたは叩きのめされる可能性がある。まったく、競争にならない。
あなたが誰もしたことのないビジネスを手がけるとする。それが儲かり出すと、あなたの100倍も1000倍も規模も資金もある会社が乗り出してくると、もう勝負にならない。
ボクシングで、幼児と大人が殴り合うような「殺戮ショー」は絶対に開催されることはないが、現実の社会では幼児と大人どころではない途方もない差を持った勝負が行われるのである。
もちろん、小が大に勝つケースもあるが、かなりの確率でそれは弱肉強食になる。
最初から勝負にならないし、最初から小は勝つ見込みがない。

地元のレストランは、チェーン・レストランに勝てない。地元の本屋は、大資本の本屋に勝てない。
創意工夫をして、何とか生き残ることはできるかもしれないが、最終的に大資本に勝てる見込みはほとんどない。
大企業がその気になれば、小資本の競争相手など簡単に叩き潰すことができるのである。

これからやって来るのは、弱者大虐殺の時代
同じことが多国籍企業と通常企業にも言える。多国籍に展開する企業は往々にして超巨大資本で通常の企業を叩きつぶして独占を欲しいままにする。
いくら優れた製品を出している企業であっても、資本力のある多国籍企業の凡庸な製品が優れた製品を出す企業を叩きつぶしてしまう。
優れた製品を持つ会社が生き残るのではなく、大資本があって他社を叩きつぶせる企業が生き残る。それが、競争の冷徹な一面である。
そういった現実を踏まえて、国家間・企業間で「自由競争」がすべてに取り入れられたらどうなるのか考えて欲しい。
そもそも、企業競争のすべてが自由化されたら、誰が有利なのだろうか。もちろん、大資本を持った大企業、言うならば多国籍企業が圧倒的に有利になる。
地場産業など、完膚なまでに叩き潰される。まったく、勝負にならない。幼児と大人のボクシング以上の常軌を逸した勝負になる。
つまり、「条件」や「ルール」や「罰則」等を完全に撤廃して何でも自由に競争しろというのは、強者が弱者を「合法的に抹殺する」ための仕組みなのである。
どんどん弱者を淘汰することが可能になる。

競争が成り立つのは、一定の条件やルールが守られている時の話だ。そうでないのであれば、すでに勝者である者がますます勝ち、すでに敗者である者は持っているものすらも奪われることになる。
グローバル社会というのは、すべての条件・ルール・罰則を撤廃して、何でもかんでも自由化する動きになるので、勝者と敗者の二極分化はさらに進んでいく。
これから何が起きようとしているのか「読めた」だろうか?
競争が素晴らしいと単純に思っていたら、いつの間にかあなたは自殺に追いやられるかもしれない。これからやって来るのは、そういった弱者大虐殺の時代だ。

「TPPの正体11」で「TPPを推進する米企業リスト」を挙げた。
圧倒的資本力を有する、これら多国籍企業群が弱者を叩き潰し、大衆から収奪から収奪する。それを正当化するのが「自由競争」という金科玉条であり、それを制度化するのがTPPである。
このように、上辺は平等を装っていても「自由」とは強者の論理なのである。
例えば、近代~現代において力関係の弱者国が社会主義や全体主義へ行くしかなかったのに対して、強者が「自由」を謳歌し、弱者を悪者視するという構図がそれである。
とりわけ現代は、多国籍企業とその背後にいる金貸しや、学者やマスコミや官僚etc私権闘争の勝者=特権階級が「個人の自由」を謳歌すればするほど、弱者たる大衆は収奪され、その自由はなくなってゆくという構図に、注目する必要があろう。
金貸しの支配戦略は、国家を利用し、かつ国家から収奪することである。
そして、国家の財を収奪する、その最終形態がイングランド銀行に始まる中央銀行制度である。
これは国家の借金が増えるほど金貸しが儲かるという打ち出の小槌である。そして、金貸しにそそのかされて国家は借金を積み重ねてきた。
その結果、今や世界中のどの国もこれ以上借金を増やすことができない限界に達している。金貸しの最大の収益源が絶たれつつあるということであり、これが現在、金貸しが焦りに焦って暴走を重ねている原因である。
しかし、金貸しがどんな手を打とうとも、この仕組みは崩壊するしかない。言い換えれば、金貸しは国家の財の寄生虫にすぎないのであって、宿主を絞り尽くして国家が倒れてしまえば、金貸しも共倒れするしかないのである。
『るいネット』「金貸しの存在基盤は国家からの収奪。そのための支配戦略が戦争・革命と共認支配」
追い詰められた金貸しとその手先たる特権階級が生き延びるための最後の悪あがきが、国民から搾り取れるだけ搾り取って生き延びるという路線である。
例えば、銀行や大企業の多く(ex.東電)は実はとっくの昔に破綻している。銀行・大企業が倒産しなかったのは、国家が国民から搾り取った税金を銀行・大企業に注入し倒産を回避させたからにすぎない。
実際、この10年間、米国民は日に日に窮乏化している。これは銀行・大企業の破綻のたびに国民の税金を使って救済してきた結果である。
アメリカ国民からの収奪が限界に達しつつあるので、日本国民からの収奪を進める。
これがTPPの狙いの一つであろう。

それを正当化するのが「自由貿易(競争)は絶対正しい」という理屈であり、それによって、資本力という力の格差が捨象され、自由競争の名の下に(合法的に)大衆はトコトンまで収奪されることになる。
「TPP(自由競争)がもたらすのは、合法的な弱者虐殺の時代」という指摘は決して大げさではない。

List    投稿者 staff | 2013-04-28 | Posted in 02.アメリカに食い尽される日本No Comments » 

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