2011年04月28日

集団を超えた社会をどう統合しなおすか?(6)~人類はなぜ市場拡大に奔走したのか~

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原子力発電の危険性は、数多く指摘されています。
  ・「東北地方太平洋沖地震~原発は必要か否か12~自然の摂理を踏み外してしまった原発技術開発」リンク
原子力発電は自然の摂理を逸脱し、多大なる危険性を孕んでいるにも関わらず、市場拡大のために、原子力産業はひたすら推進されてきました。
それは、一部の人の私利私欲を満たすためであり、核廃棄物の実態や現場職員の危険性など闇の部分は覆い隠され続けてきた。今回の原発問題は震災ではなく、人災です。以下のサイトに詳しく書かれているので、是非参照してください。
  ・「福島の原子力発電所の危機は官僚政治による人災である」リンク
何故人類はこんな自然の摂理を無視して、市場拡大に走ってしまったのか?これから迫っていきたいと思います!
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実現論序文ニ.起点は私婚⇒私権の共認と私権闘争

国家は、遊牧部族の父系制=私婚制度(一夫多妻→一夫一婦(妻))を踏襲した。この私婚制のもとでは、自分たちの住居や食物などの私有要求が強くなり、当然の如く、私有権が共認されてゆく。だが、私有権が共認されると、社会の全ての物財は悉く私有の対象となり、人々は私権を確保しなければ生きてゆけなくなる。つまり、私権の共認は、否も応もない私権の強制圧力を生み出し、誰もが私権の獲得を目指して私権闘争に駆り立てられることになる。こうして個体も、集団も、国家も、全てが私権の獲得に収束することによって統合された、私権統合社会が出来上がった
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(国家の成立過程図説)
やがて国家に集積された巨大な富を原資として、とりわけその富を消費する宮廷サロン=性市場を彩る為の金・銀・宝石・毛皮・絹織物・胡椒等の交易市場が生まれ、その後、近世(ルネッサンス)、「恋愛至上」に導かれて、性市場が都市全域に広がるのに応じて、商品市場が急拡大していった。この、性の自由→性市場→商品市場の拡大の流れは、近世から近代を貫いて現代に至るまで、全く変わっていない。こうして、市場は世界中に拡まり、先進国の人々は豊かさを手に入れると同時に、環境を破壊し、肉体を破壊し、精神を破壊し続けてきた
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全ての物財に私有権が認められ、私権を獲得しなければ生きていけない社会になってしまった。これが、人類が市場拡大を進めてきた根本原因です。
私権の獲得が第一価値になってしまったために、私権獲得に付随して生じる弊害は全て隠蔽捨象され、その結果、環境破壊・肉体破壊・精神破壊が生じているのです。
原発事故も同様だと思います。原発によって一部の人、集団が利益を得る構造になっていて、そのために原発の危険性は隠蔽捨象され続けました。しかし、今回その裏の部分が表に出てきて、まさに人類の生存をおびやかす大きな社会問題へとなっています。
これまで、原発は環境にやさしい発電システムと発信し続けてきたマスコミ、学者、官僚、政治家たち特権階級の信用は崩壊した今、私たちは事実は何?という事実追求をこれまで以上に意識するようになったと思います。そして、今回の私権の獲得⇒市場の拡大絶対が環境・肉体・精神破壊の根本原因だということを深く認識できました。
この「事実追求」と「市場拡大が社会を壊すという認識」が集団を超えた社会をどう統合しなおすか?という本シリーズ投稿の追求テーマのヒントになりそうです。

List    投稿者 kagano | 2011-04-28 | Posted in 14.その他1 Comment » 

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コメント1件

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