立て直せ!!狂った医と食 8.食抑ダイハード
本シリーズも終盤に差し掛かりました。これまで下記の内容を扱ってきましたがいかがでしたか?
1.供給され続ける「クレイジーフード」の謎(リンク)
2.あなたの人生を破滅へといざなう食品添加物(リンク)
3.増殖する医薬マフィア(リンク)
4.救世主 ガン(リンク)
5.ノーモアくすり・ラブ免疫☆(リンク)
6.高体温de 抗体ON!(リンク)
7.あなたに巣くう細菌があなたを救う(リンク)
前回では、人間の体は多種多様な細菌との共存によって成立しており、生体と細菌との共生関係は重要な事が分かりました。
体内に栄養素を効率良く取り入れる事も細菌の役目だと学びましたが、今回はその「栄養」について考えていきたいと思います。
さて、皆さんは今まで家庭や学校等で「朝ご飯はしっかり取りなさい!」とか、「風邪を引いたらしっかり栄養を取りなさい!」と言われてきませんでしたか?
そしてそれを違和感なく受け入れていませんでしたか?
・・・実はその認識は間違っていたのです!
その中味を考えていこうと思いますので、お付き合い下さい。
1、現代人の多くは「栄養過多」である①
人間は食べすぎや栄養過多、つまり「飽食」の結果として免疫不活性≒病気になると言われています。
最近になって、ガンや心臓病をはじめとする病気の第一原因は「食べ過ぎ」であると考えられており、日々の食事を減らすべきとの見解です。
これから紹介する記事『食べなければ死なない』で分かり易く紹介されています。
これまでの慣習に囚われない視点であり、ある意味衝撃的な内容です。
以下引用です。
『食べなければ死なない①』(http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=259355)
「食べなければ死なない」(探求三昧)より転載します。
~前略~
あまり考えなしで決めて、変なタイトルかもしれない。要するに、「食べる量を減らせば病気が治り長生きできる」ということだ。これは逆説でもなんでもない。今日の朝日新聞の夕刊で、「『腹七分目』長寿の極意」という記事が目にとまった。
(中略)
この記事は、自分的にはすごくタイムリーだった。というのは、昨日立川の書店で、『食べない健康法』(石原結實著、東洋経済新報社)を買っていたからだ。
この本を読んでいると、前述の猿の実験と同様の結果が出ている研究が他にもたくさんあることがわかる。1日1食か2食の小食を続けると、寿命が延び、老化予防になり、ガンのリスクが減り、免疫力が向上し、頭脳が明晰になり、体のだるさがとれ、ストレスに強くなり…といったメリットがもたらされる。
いちばん良いのは1日1食にすることだという。それよりもっと効果があるのが断食だとか。私が十代の頃から親しんでいたヨガでも、小食こそが人間が健康に生きる極意だという。
「食欲がない」という体のサインを見逃してはならない。それは、免疫力を高めて病気を治そうとする本能から来るものだったりするので。癌の患者でも同様だ。人間は食べる量を減らせば、癌にも打ち勝つ免疫力がよみがえる。かなりはっきり言えることのようだ。
(中略)
人間は食べすぎや栄養過多、つまり「飽食」の結果として病気になる。これがほとんどではないか。病気になったらもっと食べなければいけないという、現代医学が教える愚かさ。病気になって食欲が減るのは、自己治癒力(免疫力)を高めるための自然の営みなのに。風邪でもガンでも基本は同じだろう。
2、現代人の多くは「栄養過多」である②
次の記事は続編です。より具体的な行動指針や実例が紹介されています。
以下引用です。
『食べなければ死なない② 』 (http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=259357)
「食べない健康法」(探求三昧)より転載します。
~前略~
石原博士の本は、本質的な部分が多い。というのも、この人は現代医学で博士号を取っているだけでなく、東洋医学にも造詣が深いのだ。両者の長所・短所を補い合って治療にあたっている。
●小食のメリットは?
1日1食や2食の生活を続けていると、どういうメリットがあるか?忙しい人ばかりだろうから、まず結論だけ列挙する。
空腹になることによって免疫力がアップする。
ガンの予防と改善。
加齢関連疾患の予防と改善。
老化を遅らせ、若さを保つ。
体重が減少する。
消化力・排泄力が促進される。
頭脳が明晰になる。
性的機能が強くなる。
ストレスに強くなる。
石原博士は、食事療法・断食療法によって多くの人々の病気を治してきた。その基本方針は、「食べないと健康になる」だ。
石原氏は学生時代から、小食にすると健康になることを体験的に理解していた。医師になってからは、スイスの食事療法だけで病気を治す病院や、モスクワの断食病院で学んだりした。このような体験を経て、「我々文明人がいかに食べ過ぎているか」を実感した。そして、断食や小食にすれば、いかに健康が増進できるかも確信した。
●小食を科学する
小食とガンなどとの病気の関係は、さまざまな実験によって相関性があることがわかっている。
・1935年のマッケイ博士の研究では、30~40%のカロリー制限をした動物は、自由に摂取した動物よりも寿命が長くなり、ガンなどの加齢関連疾患に発症する確立が低くなった。
・フランスのド・ヴリーズ博士は、断食すると皮膚の若返りが著しく、シワ・シミ・そばかす・発疹・吹き出物が消えていくと言っている。
(中略)
・米国カリフォルニア大学のマーク・ヘラースタイン博士の最新の研究では、断食すると体内の細胞に抗ガン効果をもたらすことがわかった。
たくさん食べると分泌される成長ホルモンやインスリンのような、細胞の成長を促すようなホルモンは、細胞の分裂を促し、がん細胞の増殖に深く関わるという。つまり、日本人の死因の1位であるガンは、「食べすぎ病」だと断言してよいと石原氏は書いている。
●食欲不振のサインと免疫力
人間はガンになると食欲がなくなるのは、免疫力を上げてガンを治そうとする反応だという。ガンでも他の病気でもそうだが、食欲がないのに無理やり食べさせようとするのは、人間の自然治癒力を妨害していることに他ならない。
(中略)
現代医学では、ガンができたら放射線で焼却したりするが、ガンの原因に対しては何らの処置もしない。そのため、ガンが再発することも多い。人間が生きるための必要最小限の食物しか摂っていないならば、「新生物」をつくる余裕がないのだから、ガンができてくる背景には「食べすぎ」があると石原博士は述べている。
(中略)
本当にこの世界はよくできていると感心する。やはり万物は、「必要」があって存在するのだ。
・免疫を司る白血球は血液内を動き回り、老廃物や有害物を貪食する単細胞生物である。この白血球は、体温が高いときと、空腹のときによく働く。つまり、体温が高いと白血球も温かくよく動くし、われわれが空腹のときには、血液中に糖、脂肪、タンパク、ビタミンなどの栄養が不足しているので、それを食べる白血球も空腹であるから、外からばい菌やアレルゲンが入ってきても、体内でガン細胞が発生しても、よく食べる。(http://d.hatena.ne.jp/yurubito/20110130/1296378822)
つまり、「体が高い」ときに免疫が活性化する事は以前にも扱いましたが、「空腹」のときにも免疫が上がる事が分かっている様です。
ここでも、食事を抑えるということがポイントになってきます。
4、体の負担を考えて、最適な食事の取り方を考える。
●消化に要する時間(http://ameblo.jp/beautyhuman/entry-10448448436.html)
人間の体は、消化活動に70%ものエネルギーを費やしています。
食後に眠くなるのは「消化のためにエネルギーを使うので、他の活動は休んでね」という体からのサインなのです。
なので、消化に負担のかかる食事をしていると排泄や、新陳代謝に使えるエネルギー量が少なくなってしまいます。
下記の表は食物別にみた消化に掛かる時間です。
これによれば、物によっては体への負担は想像以上であり、量を減らすなどの制御が必要だと言うことです。
やっぱり肉が好きという方は要注意です。
●人類の食と寿命との関係はどうなっているのか?(http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=170352)
人類(ホモ・サピエンス)は、チンパンジーなどと消化器の構造はほとんど変わらない。チンパンジーは果食動物で一日の食事の50%は果物だそうです。
さらに、極限生活が永きに亘った人類は、飢餓には適応しているが、過食には適応していないのです。
よって、人類の消化器官は1日数時間しか稼働しない前提になっていると思われ、現代人はそれを無視して1日中稼働させている。
よって『食べれば食べるほど疲れる』というのは当然かも知れません。
さらには、過食は消化酵素を無駄遣いすると言われています。
その消化酵素は生涯に作り出せる量が決まっているらしく、無駄遣いすると食べ物を消化できなくなり、老化が早まったり、体調が悪くなりやすい。
一説によるば、寿命は消化酵素の限界で規定されているとも言われています。
5、「食抑」は現代の新たな意識潮流である。
改めて、「食べなければ死なない」という新たな認識は衝撃です。
しかしこれは、市場の縮小と共に生起した「本能の拒否反応」の一部(先端意識)であり、必然的な流れと言えます。
少し前の時代(数十年前)であればこの様な認識は受け入れられなかったと思われます。
以下は「市場の縮小と根源回帰の大潮流」からの引用です。
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流(http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=260775)
「社会の表層での金貸し勢の暴走をよそに、社会の深層では、私権圧力と物的欠乏は衰弱し続けてゆく。そして、私権圧力の衰弱は、市場活力を衰弱させると同時に、他方で、新たな活力を再生してゆく。それが、根源回帰による活力の再生である。
私権の強制圧力が衰弱すれば、これまでその強制圧力によって歪められ、あるいは抑圧されてきた人類本来の活力源に回帰してゆくのは当然の理(ことわり)である。」
「まず最初に生起したのは、本能回帰の潮流である。それは、’70年代以降のヒッピーや環境運動を含む自然志向に始まり、’90年代の健康志向、’02年以降の節約志向(「もったいない」)と、どんどん広がってきたが、ついに’11年、原発災害を契機として、「食抑」意識が生起した。食抑意識とは、「万病の元は食べ過ぎに有り。一日2食で充分。(理想は1食)」という認識で、広範に広がる気配を見せている。
これらの潮流は、一見本能の抑止とも見えるが、そうではない。それは、過剰刺激に対する本能の拒否反応であり、健全な本能回帰の潮流である。この本能回帰の潮流が、市場を縮小させた主役であることは言うまでもない。」
2、「食べなければ死なない」という「食抑」の論理は、受け入れやすい新たな認識として登場した。市場がまだ活性化していた時代では受け入れられなかったであろう認識が、「そうかもしれない…」という状況にまでになった。
この認識が顕在化する最大の契機となったのは3.11の原発災害ですが、それ以前からも過剰であった事象(環境破壊、生産と消費etc)に対して「本来はどうあるべきか?」という違和感として蓄積されてきました。
「食抑」も現代の意識潮流の一つであり、狂った医と食を改める契機となると思われます。
これは最先端の意識潮流であり、今後も本能回帰の潮流は見逃せません。
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