2012年11月08日

新概念を学ぶ1 可能性への収束=統合(内圧=外圧、逆境こそ進化の源泉)

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22億年前と6億年前の2度、地球は全球凍結した。
画像はこちらからお借りしました。
バブルの崩壊以降、少しも良くならない景気。その上、金融危機でいつ失速するか分からない世界経済。それなのに、司令塔たる政府は無策なままで、この国の統合機関の空転はひどくなる一方です。
学者や官僚は、誤魔化しの弥縫策しか打ち出せません。事態は悪化するばかりなのに、この状況を打開する抜本的な答えを語る人は誰もいません。
その上、マスコミは中立公正という看板をかなぐり捨てて、偏向報道を繰り返しており、本当のことは何一つ報道しなくなっています。
明らかに、時代はかつて無かったほどの大きな転換期を迎えており、この大転換に対応する為には、この転換が何を意味しているのかを理解し、現在すでに形成されつつある人類の新たな活力源と、それが生み出す新しい社会の姿を明確に掴む必要があります。
そのためには、新しい理論(概念装置)が必要になります。
とりわけ、この歴史的な大転換の構造を掴むには、全文明史を振り返って人類の歴史段階的な進化の構造(=実現構造)を解明する必要があります。

一方、3.11以降、統合階級の無能さやマスコミの欺瞞性が次々と露呈してゆく中、認識収束の潮流はますます強まり、より確かな、根本的な認識が求められ始めています。
その期待に応えるべく、『実現論 前史』を元に「新概念を学ぶ」シリーズを始めます。
そこには、サル社会から生物史にまで遡って解明された、人類の歴史段階的な実現構造が展開されているからです。
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まず『実現論』「第一部 前史 イ.可能性への収束=統合」から引用します。

生きとし生けるものは、全て外圧(外部世界)に対する適応態として存在している。例えば本能も、その様な外圧適応態として形成され、積み重ねられてきたものである。
また全ての存在は、本能をはじめ無数の構成要素を持っているが、それら全ては外部世界に適応しようとして先端可能性へと収束する、その可能性への収束によって統合されている。
また、外部世界が変化して適応できなくなってくると、新たな可能性(DNA塩基の組み換えの可能性)へと収束し、新たな可能性(例えば、新たな配列)の実現によって進化してゆく。
従って、歴史的に形成されてきた存在は(=進化を重ねてきた存在は)、生物集団であれ人間集団であれ、全て始原実現体の上に次々と新実現体が積み重ねられた、進化積層体(or 塗り重ね構造体)である。
つまり万物は、それ以前に実現された無数の実現体によって構成されており、それらを状況に応じたその時々の可能性への収束によって統合している、多面的な外圧適応態である。
もちろん人類も、単細胞の時代から今日まで外圧適応態として必要であった全てのDNA配列=諸機能or 諸本能は、今も現在形において(しかも最基底部から上部へと段階的に塗り重ねられて)その全てが作動しているのであって、単細胞や動物たちの摂理を人間とは無関係な摂理と見なす様な価値観は、人類の傲慢であり、かつ大きな誤りである。

■内圧=外圧
収束とは、一点に集まっていく事です。
生物は外圧適応態である、つまり「全ての生物は、環境(外圧)に対する適応態として存在する。そして環境(外圧)が変化すると新しい環境(外圧)に適応すべく新しい最先端の可能性(与えられた状況とそれに対応する諸機能のうち、最も可能性のありそうな対象とそれに対応する機能)へと収束し、やがて新しい機能が生み出されると、古い諸機能は新しい環境に適応し得る最先端機能の下に収束することによって、全体が再統合される」というのが、ここでの論点です。
その前提として、生物界には内圧=外圧という原理が普遍的に存在しています。
すなわち、外圧(外部世界)に適応すべく内圧が生じるということです。

そして環境(外圧)が変化すれば、その環境の変化に適応すべく新機能が形成され、新たな外圧状況に適応し得たものだけが生き残ってきました。これが進化です。
事実、適応放散と言って、危機的状況に陥ると新たな可能性に収束することによって一気に多様な適応態が出現する現象が、カンブリア大爆発や哺乳類の適応放散をはじめとして生物史上繰り返し現れています。これらは全て内圧=外圧の原理の現れです。
また、全ゆる生物は外圧を感覚機能を用いてキャッチし、それに対して最も適切な行動を取ろうとします。
つまり、全ゆる生命体の存在は構造的に「内圧=外圧」(外圧と主体がイコールで結ばれる)の形となっています。
以上は生物史上の例ですが、人々の意識も同様で、やる気や活力なども様々な外圧に対応する形でしか生じないことも、誰しも実感できるでしょう。
このように、あらゆる存在は単体で存在しているわけではなく、全て外圧に対応する形で存在しています。
逆にいえば外圧に対応していない存在は淘汰されるということです。
従って、適応(実現)するためには、まず外圧の把握が決定的に重要なのです。
生物にとって最大の外圧⇒課題は、氷河期・温暖期等の地球環境や敵生物との外敵闘争ですが、そもそも環境≒外圧に適応すべく先端機能が生み出され、最先端機能であるが故にそれが統合機能とも成った訳ですから、重要なのは前提となった外圧の中身であり、外圧を捨象して統合機能(最先端機能)だけを見ても、その真の姿は見えてきません。
置かれた環境を貫く外圧が、(個体を構成する各機能であれ、あるいは集団を構成する各個体であれ)最末端まで貫通した圧力として働いているからこそ、その圧力に適応する最先端機能へと(各機能や各個体が)収束し、全体が統合されるのであって、この圧力がなければ、最先端機能も統合機能として働きません。また、最末端まで貫通した圧力の存在を捨象して、統合機能の真の姿が見える訳もありません。

(人類の社会統合の問題を考える時も同様で、統合様式=統合を担う最先端機能だけ見ててもダメで、重要なのは、その統合様式の大前提をなす、置かれた環境を貫く外圧の把握です。)
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画像はこちらからお借りしました。
■逆境こそ進化の源泉
次に、置かれた環境を貫く外圧という観点で生物史を捉え返せば、「逆境という外圧こそ、進化の源泉」という生物史的事実が明らかになります。
『るいネット』「逆境下で生物は進化した」から引用します。

生物の進化は決して直線的ではない。連続的に下等生物から高等生物に予定調和的に進化したわけでは、決して無い。
事実は、自然環境の激変から多くの種が絶滅し、その際に新環境に適応する機能を奇跡的に生み出した(DNAを変異させ新機能を飛躍的に特化させた)新種が、もしくは従来生物が棲んでいなかったニッチに奇跡的に適応した新種が、その後辛うじて生き延び、多様に適応放散したということである。
その過程では99%は、この一か八かの賭けに失敗し絶滅している。つまり、好き好んで、より良い環境を求めて新天地を切り開いたという俗にイメージされている進化観とは全く逆なのだ。
この環境変化をもたらすのは一つは地球環境それ自体の激変である。
一見安定的に見える地球環境だが、マントルの活動の変化や隕石の落下などにより、高熱化、氷結、酸素濃度の著しい変化等、生物史上度々災難を生命にもたらしている。
もう一つは旧制覇種の異常繁殖による環境の激変である。
これらの環境の変化によりカンブリア紀(5.8億年前)以降だけでも『過半の種が絶滅⇒新環境に適応した種の登場』が少なくとも5~6回ある。
①カンブリア紀以前の地球氷結⇒クラゲ、海草様の生き物⇒多様な種の登場(7~5億年前)
②藻類の繁殖による水中酸素濃度の上昇(オゾン層の形成)→大量絶滅⇒高酸素(活性酸素?)適応の魚類・陸上植物登場(4.5億年前)
③甲殻魚類の制覇(or乾燥期による水中の酸素不足)→海中生物の大絶滅と両生類の登場(3.7億年前)
④火山活動の活発化?低酸素環境→84%の種が絶滅⇒低酸素適応の爬虫類(2.5億年前)の適応
⑤寒冷化?⇒哺乳類、始祖鳥登場(2.1億年前)
⑥隕石落下→寒冷化⇒恐竜の絶滅と哺乳類の適応放散(6500万年前)

逆境下で進化したという点は、私たち哺乳類も全く同じです。
「逆境の連続が哺乳類を生んだ①」「逆境の連続が哺乳類を生んだ②」から引用します。

【1】氷河によって水辺を追われ、寒冷化に適応して生き延びた
3億5000万年前より地球は氷河拡大期に突入、2億9,000万年前爬虫類が出現、そしてさほど間をおかずして単弓類(哺乳類の前身)が出現する。氷河期には多くの地域で池や川が氷結し、水中に棲めなくなり(or卵が水中で孵らなくなり)水辺を離れざるを得なかった。その為肺呼吸や心臓の機能を(心肺機能)を高める方向で進化を遂げた種たちが辛うじて生き残った。これが単弓類である。
この単弓類は寒冷下で生き延びられるように恒温性を獲得した。恒温性を獲得した単弓類の中には、卵胎生=卵を体内で孵して生む種も登場している。そのようにして寒冷化に適応した単弓類は、変温動物であった(従って、赤道近辺にしか棲息できなかった)爬虫類より広域の生息域を一旦は確保する。
【2】低酸素化の難
ところが、2.5億年前地球は火山活動活発化の結果酸素不足に陥る。
単弓類の恒温性はエネルギー→酸素消費が大きいため、最盛期には3m以上あった大型の単弓類はほぼ絶滅し、辛うじて小型化したのものだけが生き残る。
【3】寒冷期に於ける原哺乳類の登場と恐竜の制圧下での進化
そして、2億2千万年前ごろより地球は一時的に寒冷期に突入する。その際に一段と高い恒温性を獲得したものが原哺乳類である。しかし彼らは10cmしか体長が無い(アデロバシレウス等)。
その後、地球は温暖化し、それにつれて大型爬虫類が繁栄していく。
弱者である哺乳類は恒温性を武器に夜行密猟動物として辛うじて生き延びていく。
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画像はこちらからお借りしました。
更にその後1億2000万年前位から、高緯度の土地から順に寒冷化が進んでいく。
哺乳類はこの寒冷化への対応のひとつとして胎児の出生確率をより高める胎盤(胎児への栄養補給)を獲得し、現存する哺乳類の基礎的機能をほぼ整えた。

■実現関係【⇒】と因果関係【→】
進化(=実現)の歴史が、常に逆境発の⇒探索(どうする?)⇒可能性収束⇒(新機能の)実現態の塗り重ねであるとすれば、実現の摂理は常に、逆境⇒課題(どうする?)⇒可能性収束⇒実現態という生成関係or実現関係【⇒】で表現されることになります。
『るいネット』「因果関係と生成関係(実現関係)の矢印」
「原因→逆境(不全)⇒どうする?⇒可能性収束」
これが可能性への収束=統合の原理であり、二重矢印⇒で表現される実現関係です。
それに対して、【原因→結果】という(一本矢印で表現される)因果関係は、生成関係(実現関係)の中の、最初の逆境という項目の内部を説明するだけの公理にすぎません。
もっとも、それ(因果関係の解明)はそれで必要で、徹底した原因分析によって窮極の原因に達することなしには、可能性収束が可能な実現基盤を発掘することはできませんが、実現の可能性を封印され、現実に対する否定意識と(変革)不可能視だけを深く刻印された私権時代の旧観念パラダイムの下では、物事の摂理を原因→結果という因果関係で理解することが、当然の思考法となっています。
近代科学もこの因果関係思考で成り立っていますが、その思考法or因果関係からは、決して実現基盤(窮極の原因を打ち破る、より深い実在物)を発掘し、実現可能性を導き出すことはできません。「(課題に対して)どうする?⇒可能性収束」が欠落しているからです。
例えば、現在の主流進化論はどこが間違っているのか? 
可能性への収束=統合という原理とどこが違うのか? 
次回、さらに掘り下げて紹介します。

List    投稿者 staff | 2012-11-08 | Posted in 13.認識論・科学論No Comments » 

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