2013年08月23日

新概念を学ぶ 1~16中間まとめ(生物誕生から猿の共認機能獲得まで)

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これまでお届けしてきた、「新概念を学ぶシリーズ」も16回を迎えました。生命の誕生から始まって、哺乳類、猿への進化と、生物の進化過程をたどってきましたが、人類登場に直接つながる猿の共認機能の形成まで来ましたので、ここで、これまでの投稿をまとめておきます。
生物進化の歴史は、逆境を乗越えてきた歴史であり、生きるための知恵の宝庫です。現代のような先行き不透明で、何が正しいか分からない時代こそ、生物進化の歴史から多くのことを学ぶ事が出来るのです。

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イ.可能性への収束=統合
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新概念を学ぶ1 可能性への収束=統合(内圧=外圧、逆境こそ進化の源泉)
生物界には内圧=外圧という原理が普遍的に存在しています。すなわち、外圧(外部世界)に適応すべく内圧が生じるということです。次に、置かれた環境を貫く外圧という観点で生物史を捉え返せば、「逆境という外圧こそ、進化の源泉」という生物史的事実が明らかになります。
進化(=実現)の歴史が、常に逆境発の⇒探索(どうする?)⇒可能性収束⇒(新機能の)実現態の塗り重ねであるとすれば、実現の摂理は常に、逆境⇒課題(どうする?)⇒可能性収束⇒実現態という生成関係or実現関係【⇒】で表現されることになります。

新概念を学ぶ2 生物はより高い適応を求めて進化する
生物史を振り返ってみると、進化は適応の歴史であると同時に、何度も生物が絶滅の危機をくぐり抜けてきた歴史でもあった。適応できなければ絶滅する、絶滅しないために適応を求め進化を続ける。進化の方向には無数の可能性があるが、それは進化が方向性のない無作為な突然変異であって、その中の適者だけが自然に選択されて生き残るという意味ではない。つまり突然変異→自然淘汰説では、外圧に関係なく変異し、たまたま外圧に適した変異を遂げた生物が生き残ることになるが、可能性収束による進化の場合、外圧が小さければ、進化せず、外圧が高くなるとそれに適応しようと、適応放散し多種多様な進化を遂げる。それが生命の原理であり、人類のDNAには絶滅の危機をくぐり抜けて進化してきた生命30億年の歴史が刻印されている。

新概念を学ぶ3 生物は、種として適応するための成功体験の塊(塗り重ね構造体)である
生物の進化とは、大きく捉えると、変異の塗り重ねの歴史であると捉えることが出来ます。そして、変異の背景には外圧状況の変化・適応があり、生物というのは(個体ではなく)種として適応するための成功体験の塊(塗り重ね積層体)であるということが言えます。そしてそれらの成功体験は集団原本能(=原点)の上に積み重ねられてきたのです。

ロ.雌雄の役割分化
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新概念を学ぶ4 雌雄に分化は適応可能性を増大させ、生物の急速な進化を可能にした
最初は雌雄の別はなく、環境変化に対して単細胞同士が遺伝子を交換することで変異し適応した。これが単細胞生物の接合。次に、多細胞生物では体細胞と生殖細胞に分化した。これが殖産分化。次に、生殖細胞が精卵分化した。ここでも一つの個体は精子・卵子を両方持っているが、最後に、精子をつくる雄と卵子を作る躯体が分化した。これが雌雄分化の概略史です。
こうして、雌雄に分化した生物は、DNAの変異を多様化させ、適応=種としての成功体験を塗り重ねていったのです。

新概念を学ぶ5 生物の進化は安定と変異の両立によって成し遂げられた
生物が外圧に適応し続けるために高度化させた『安定/変異システム』は、
(1)安定性を高めるシステム【有糸分裂】をし、
(2)変異システムを高度化するために【減数分裂】を行って
(3)安定・変異システムを高度化し、両立させるために【二倍体単細胞の減数分裂】
に至ります。
改めて、生物のこの巧妙なシステムを見つめ直してみると、私達生物(正確には真核生物以降)は主体的に変異していく存在であるということに気付かされます。

新概念を学ぶ6 雌雄に役割分化した方が、みんな(種や集団)が充足(適応)できる
未開部族の事例も現代の事例も共通するのは集団(みんな)第一で、集団が外圧に適応するために男女の役割を共認しているからこそ充足しているのです。それに対して、男女同権論は「個人が原点」を前提にしています。「個人が原点だから性的役割などどうでもよい」ということです。しかし、雌雄分化をはじめとして、生物は全て種や集団を原点として進化してきたのであって、生物史上、個体が原点であったという事実はどこにも存在しません。それでは、みんなが適応・充足できるはずがありません。それに対して、集団(みんな)第一で、雌雄の役割分化という自然の摂理に則った方が、みんなが適応できる、充足できるということを上記の事例は教えてくれているのです。

ハ.哺乳類(原モグラ)時代の性闘争本能
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新概念を学ぶ7 逆境下で進化してきた哺乳類
この時代多種多様な哺乳類が登場するが、大型哺乳類は誕生していない。この時代の小型化戦略はいったいどのような外圧状況によるものなのだろうか?巨大隕石の衝突によって、植物が育たなくなり、結果哺乳類が食べる餌も獲得しにくくなったと考えられる。
さらに、大型爬虫類が絶滅したことで、小型哺乳類の天敵である中間型の爬虫類や猛禽類が増え、外敵から身を隠すことが難しくなる。
この危機的状況ゆえに、モグラ類は急速かつ多様な適応放散を遂げ、現在に繋がる様々な哺乳類が登場したのである。

新概念を学ぶ8~哺乳類の性闘争=縄張り闘争本能⇒人類の私権闘争
①哺乳類は性闘争本能を強化し、性闘争=縄張り闘争を最大の活力源とし、進化してきました。とりわけ集団化した哺乳類は序列統合という統合原理によって集団を統合しています。
②私権時代の人類も(性闘争=縄張り闘争⇒)私権闘争を最大の活力源とし、序列原理という統合原理によって集団や社会が統合されてきました。
「哺乳類の性闘争=縄張り闘争⇒序列原理」も「人類の私権闘争⇒身分制度」もその前提となっている圧力は生存圧力です。

新概念を学ぶ9~新たな集団本能=親和本能の獲得
性闘争本能を極端に強化した哺乳類は、性闘争本能を進化の武器として残しながら、生命原理に適応した集団動物となるために、3つの機能を獲得・強化していきます。それは、①親和本能の強化、②発情期という適応戦略、③敗従本能による集団の秩序化です。
原モグラから始まる哺乳類は、地上に繁殖の道を求めるにあたって、哺乳類特有の親和本能を強化させていきました。そして、哺乳類の体内保育に由来する親和物質オキシトシンによって親和本能を強化することで仲間との集団を形成し、地上の外圧に適応したのです。

ニ.サル時代の同類闘争と共認機能
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新概念を学ぶ10~樹上逃避によって自然圧力と種間闘争圧力を克服した原猿
度重なる外圧適応によって原猿は登場してきたのです。進化の各過程においてどんな圧力がかかっているかをまとめると以下のようになるのではないでしょうか。
1.まず大変化の初期段階では、「自然圧力」が主圧力となる。
2.中期段階では、「他の生物との種間圧力」が主圧力となる。
3.後期段階、特にサルについては「同じ種内の個間圧力」 が主圧力となる。

新概念を学ぶ11~本能不全に陥った原猿
樹上には強敵の存在もなく、食料も豊富にあるので、縄張り争いに敗れた弱オスたちも死なずに生き残る状態になってしまうのです。ここで、「本能の混濁」が起こるのですが、「本能の混濁」と「本能の限界」はどのように違うのでしょうか。
【本能の限界】本能を超えた外圧に晒されると、そのままでは死んでしまう状態。種全体が消滅しないためには、進化(無自覚のDNA変異で肉体改造等)して生き延びる。
【本能の混濁】本能では行動の判断基準が示せない状態。本能の足りない部分が不明確であり、どこにも収束先が見つからない。

新概念を学ぶ12~哺乳類と原猿の集団化の違い
①哺乳類は外敵闘争のために集団化。性闘争が刺激されないので比較的弱い親和回路で集団形成が可能。集団をつくることで本能限界を超える事ができ、それ以上の親和回路強化も不要だった。
②原猿は本能不全の苦しさを紛らわすために親和本能を強化。恒常的に働く性闘争・縄張り闘争本能を抑止するために、強い親和回路が必要だった。
③親和回路を強化しても本能不全は克服できず、より強い充足を得るために、成体のオス同士で依存本能を働かせ、一般哺乳類には見られないオス同士の親和行為により、大量のオキシトシンが分泌できるようになった。

新概念を学ぶ13 原猿の本能不全によって性闘争が抑止され、扁桃体の仲間認識(追従本能)が解除された
【1】扁桃体の危機逃避回路・仲間認識回路が追従本能の中核を成す。
【2】扁桃体の仲間認識を性情動物質が抑止することで性闘争が起きる。
【3】ところが本能不全に陥った原猿は、適応欠乏と危機逃避回路が作動して性情動物質が抑止された結果、扁桃体の仲間認識が復活し、追従本能が復活した。
【4】ところが、それだけでは本能不全を突破できないので、親和本能をさらに強化した。その中身は、成体雄にも親和物質(オキシトシン)が分泌され、元々は庇護存在(闘争存在)である弱雄同士が親和し合うという、一般生物からすれば異常事態である。

新概念を学ぶ14 充足物質エンドルフィンを同一視によって相手発で分泌するようになった原猿
共感回路の形成仮説をまとめる。
【1】依存収束⇒期待収束し、互いに相手を注視し続ける内に、遂に相手も同じく依存し期待している事を発見した。この相手の課題=期待を自己のそれと重ね合わせ同一視する回路が、ミラーニューロンである。
【2】ミラーニューロンの同一視と扁桃体の情動反応が結びついて安心感や充足感を生起させ、相手+⇒仲間+共感が生まれる。その安心感・充足感を生み出す情報伝達物質がエンドルフィンである。
【3】本能機能では痛覚情報(伝達物質)がある閾値を超えないとエンドルフィンは分泌されないが、原猿はミラーニューロンによって同一視(応合)すれば恒常的にエンドルフィンが分泌されるようになった。
これが、原猿の共感回路の原基構造であろう。

新概念を学ぶ15~「こいつらとだったら勝てるかもしれない。」期待応望を母胎とした闘争集団!!~
共感回路の更なる発達と全ての不全を捨象する+回路による解脱によって弱オス達は充足イメージ(希望)に満ちた活力を持った集団へと変化していきました。これが第二の統合様式である+統合です。
原猿達は全ての不全をマヒさせる事で恐怖や恐れは無くなりましたが、あくまで幻想でしかありません。恐怖は克服しましたが、縄張り闘争に勝ち、性闘争の勝者となったわけではありません。この課題を突破するために闘争収束、課題収束していきます。これが第3の統合である共認統合です。
第一の統合様式の共感統合と第二の統合様式である+統合、そして第三の統合様式である共認統合の3つそろって闘争集団として統合されるのです。

新概念を学ぶ16 DNA進化だけではない、全く新たな進化機能の獲得~
草食動物は本能を進化させて集団化(追従本能や親和本能を強化)しましたが、真猿は共認機能を作り出して、集団化を実現しました。共認機能は、集団本能の代替機能とも言えます。
ここで本能と共認機能の中身を整理すると、本能とは外圧に適応するための諸機能(捕食、生殖、闘争等の行動指針や法則)で、本能による進化は世代間でDNAを変化させ、肉体改造してゆく進化方法を指すのに対し、共認機能はその中心的な共認内容(役割共認や規範共認)を様々に組み替えることで外圧の変化に適応してゆく進化方法を示します。

外圧適応態として、可能性に収束し、雌雄分化により進化を加速した生命は、逆境を迎えるごとにその逆境を乗越えて進化を続けてきました。そして、弱者ゆえに性闘争を極端に強化した哺乳類が登場し、その中でも齧歯類との生存競争に敗れた原モグラから原猿が登場します。そして、原猿は本能を超えた不全という逆境の中で、新たな進化機能である共認機能を獲得し真猿へと進化したのです。
いよいよ、これからは、共認機能を獲得した真猿から、人類の誕生へと進みます。次はどのような逆境が、新たな進化を促すのでしょうか。

List    投稿者 nodayuji | 2013-08-23 | Posted in 13.認識論・科学論No Comments » 

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