2012年12月15日
企業の浮沈を握る認識シリーズ 総集編
皆さんこんにちは。
計10回にわたる『企業の浮沈を握る認識シリーズ』はいかがでしたか?
このシリーズ記事を読んでもらえば、必ずや何らかの気づきを得て、現実の仕事場面に役立てるに違いない!という想いで、仲間と共に執筆してきました。
今回は『総集編』として、これまでの10回の記事の要点を改めてまとめていきます。
各回のタイトルにはリンクを貼っておきましたので、適宜読み返したい記事はクリックして、読んでみて下さい。
この総集編は、例えば判断に迷った時、逆境が訪れた時、転換の必要を感じた時、一大チャレンジの時などなど、思い出して読み返せるサムネイルとしても活用して頂けるのではないか、と思います。
まず、シリーズ記事初回は、仕事をしていく上で必要な「闘争思考」とはどういうものか?という切り口で切り込んでいきましたね。
企業の浮沈を握る認識 【1】敗者思考から抜けて闘争思考へ
・仕事をしていく上では「闘争思考」が必要不可欠。重要なのは、どれだけ対象(例えば顧客など)を直視できるかであり、そこに広がりや深さがあれば、出された答えの確度も高まる。
しかし実際には闘争(=仕事)にまっすぐに向かえてない「敗者思考」の人が増えている。
「敗者思考」の本質は対象捨象・課題捨象であり、勝つためには対象(競合や顧客)を直視しなければならない。これが闘争思考の本質である。
2回目には、自分発の思考から、相手発への認識転換のオススメでした。
【2】今や、相手(顧客)を充足させなければ(勝たせなければ)勝てない
・時代が変わり、私権原理による統合様式が崩壊し、共認原理に移行しつつある現在においては、どんな業種であれ、相手(顧客)を充足させるor勝たせることを目的として商品や企画を提示しないことには勝てない。
闘争目的(目標)が、かつての私権的な「自分(自集団)が勝つ」から「相手を充足させるor勝たせる」に逆転しているのだ。この認識転換が超重要!
今後さらに共認収束が進むにつれ、顧客(相手)の期待に同化し、さらに競合相手のアイデアや考えから学び、一切の私権的思惑や自我を介在させない本源的な地平で評価を巡り競いあう、本当の創造競争の時が到来することになる。
3回目は、社会的に広がっている「実現期待」に注目しました。
【3】実現期待⇒能力欠乏→独学の気運に応える概念装置
・現在、誰もが実現(充足・勝利)を希求する「実現期待」の時代に突入した。その実現期待の潮流が『独学の気運』を顕在化させた。
この独学の機運、そして自ら答えを出す!という「自給能力」を鍛えるには、既知の知識や情報では全く不十分であることも、既にみな潜在的に察知している。ここに全く新しい『概念装置』の獲得の必要性とその根拠がある。
そして4回目では、旧い序列体制を超えて、自分たちの手で組織を創っていこうとする「共同体」志向の会社が増えていることに触れた上で、近代観念である「民主主義」の弊害について切開しました。
【4】共同体の実現を妨げる最大の障碍が、民主主義という自己正当化観念
・個人の発言権や評価権を絶対化する民主主義は「個人が原点→自分は絶対」という自我原理に立脚するため、企業内でもしばしば「自分の発言権は絶対」等という理屈を登場させる。この自我原理こそ、方針を見誤らせ企業自体を蝕み崩壊させる元凶。
これに対して、全員合意の意気込みでとことん議論し答えを追求し、全員が活力を持って向かうことができる方針を出す等、共同体の運営規範に学ぶところは多い。逆に言えば、民主主義からの脱却なしに、共同体は実現しない。
5回目では、集団、組織を統合している構造について切開しました。
【5】組織統合の構造:タテの統合分化、ヨコの専門分化を活かすには?
・多人数の集団・組織をまとめ、さらに企業として「勝つ」ためには、有する人材の能力を最大限活かす必要がある。歴史的に様々な布陣がある「組織体制」の共通構造は、社外(クライアント等)からの「外圧」を受け、それに対応する形で「内部体制」が敷かれ、内部活力=「内圧」を高めて適応。という構造。
しかし過渡期である今、社会状況(外圧)も激変し、旧来の組織体制は崩壊、組織が機能していない状態が散見されるようになった。そこで、これから生き残るための最適な「組織体制」を探っている。
終盤にさし掛かった6回目からは、具体的に企業を『浮上させていく』武器として『社内ネット』導入が最大可能性であることを提示させてもらいました。
【6】企業革命の切り札は社内ネット
・多くの経営者は現在、社内統合に悩んでいる。その中身は、社内での情報共有、課題共有、そして方針の共有といった「共認形成」が上手くいかない事。二つ目に「答え」がなかなか出せない事。そして人材が育たないという3点に集約されると思われる。そして次第に社員の活力が低下していく。
社内ネットには、充足も、課題も、期待圧力も、およそ活力上昇に必要な圧力源の全てがそこにある。そして勝ってゆく為の『答え』も、多人数の発信で醸成されていくのだ。
【7】会議から社内ネットへ ・集団統合の課題を担う場としては、会議よりも社内ネットの方が数段秀れている。
①社内ネットなら全社=全社員の共認を形成することが出来る。
②対面の会議なら最底辺に引きずられるが、社内ネットなら無数の発信が積み上げられてゆく中で、自ずと低レベルな投稿は捨象され、皆の期待が前向きな先端部分の投稿に集まってゆく。
つまり、全社員の期待が上方の最先端に収束する。
③発見とは一般に無関係と思われている二つの事象を結びつけることで生まれるが、自部門だけでなく(一見無関係な)他部門の発信に触れ、しばしば思わぬ答を見つけ出すことができる。
【8】成功事例を本気で真似すれば、勝ち筋が見えてくる
・仕事場面では、対象を直視し、その期待を掴まなければ、勝つことはできない。そしてその対象把握の広さと深さは、成功体験の多寡に規定される。
豊富な成功体験こそが可能性収束力を高め、困難な課題に直面した際にも「可能性=勝ち筋」を見い出すまで粘り抜くこともできるようになる。
社内ネットに蓄積された多くの「成功事例」を本気で真似すれば、自身の成功体験として蓄積することが可能となるのだ。
【9】共認形成を図る『社内ネット』
社内ネットを導入した企業から、以下の様な「生の声」を寄せていただきました。
・社内の情報共有スピードが上がり、オープンな空気になった。
・日常会話の壁が、驚くほど無くなった。
・開き出せる場がある事での安心感がある。
・社員達の状況が、手に取るように解るようになった。・・・etc.
最後の10回目は、社内ネット関連の認識の最終版でした。
【10】社内ネットの絶大な効用
・ここまで、全社員の安心基盤となる社内ネット導入により、 スピーディーな共認形成と方針立案がなされ、多数の事業所が陥る自閉構造を打破し、その結果、問題の事前発掘とトラブル回避に繋がる事を見てきました。
その背景には『周りのみんながどんなことを考え、何を求めているのか?それに対して自分はどう応えれば良いのか?といった事が各人にとって最大の関心事になる』という人々の意識があり、それゆえに皆に開かれている社内ネットには注目が集まり、評価や期待の圧力が充満する場、最大の活力源になる場へと一気に上昇していくことが確認できましたね。
・・・いかがでしたか?・・・
上記総集編を読んでいただいた皆さんには、是非、会社経営や日頃の仕事の参考にしていただき、活力上昇につながる事を期待したいと思います!
また、今後も状況は常に変化し続け、現在の市場社会での競争もさらに激化していくに違いありません。
・・・その時は是非、皆さんの知恵もお借りして、一緒にこの認識を塗り替え、乗り越えていきましょう!
そしてさらに、企業の枠を超えて繋がり「共認の輪」を広げ、『皆の生きる場を皆の手で作っていく』ネットワークの実現を願っています。
ご愛読ありがとうございました。
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