2012年11月09日

企業の浮沈を握る認識シリーズ(7)会議から社内ネットへ

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みなさん、こんにちは。
企業の浮沈を握る認識シリーズ、いよいよ中盤にさしかかりました。

・「相手を勝たせることが大事」、「競合であっても同化対象として切磋琢磨する関係になる」
・「独学の気運」、それを実現するための「概念装置が必要」という意識の浮上
・これからは「共同体」の時代、その実現を妨げる最大の障碍が「民主主義」
・共同体における「タテの統合分化・ヨコの専門分化」のあり方
・企業革命の切り札は社内ネット

以上、前回までの記事ではこれからの共認時代に適した組織を実現するための基本的な認識や原理、そしてそれらを実現していくための切り札としての「社内ネット」について検討してきました。

今回は、共同体企業を志向するに当たり、実際に社内ネットを導入していくことで具体的にどのような効果があるのか、そして導入するためには具体的に何が必要なのかについて検討していきたいと思います。

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まずは、るいネットからの記事をご紹介します。

(クリックで拡大)

経営者への提言と題した文章でしたが、内容でいくつか疑問などを抱いた方もいらっしゃると思います。疑問をすっきり晴らして実現イメージを持って頂けるよう、Q&A形式で疑問を解決していきたいと思います。

Q1.
企業において集団統合の課題は、ハミ出た課題なんですか?

A.
以前、私が関係した企業では、運営・統合課題は、その企業の中で特別嗅覚に優れた有能な人材が、割り振られた役割を超越して主体的に各部門に根回しし、会議で(形式的に)決定するよう調整していました。
しかし、この方法は所詮個人プレイでしかないので、その『有能な人材』が退社してしまった現在、この企業は運営・統合機能を喪失し、会議では何の方針も出せず、混乱に陥っています。
この事例からも、集団統合の課題は、企業においてハミ出た課題であり、同時に、その対応は企業に突きつけられた極めて重要な課題であると言って良いと思います。

Q2.
集団統合の課題は、一般企業では、会議に押しつけられているのでしょうか?また、閉塞しているのでしょうか?

A.
現在の企業では、どの部門でも課題の未明度が高くなっており、それを解決し統合する為の会議がどんどん増えてきています。
統合課題会議となると、何日までに答えを出せるという期限がないので、切迫感や緊迫感が薄れてしまい、社員の課題意識が低くなってしまいます。

これは、末端までの課題共認が極めて低いレベルでしか成立していないということであり、会議としては致命的です。

Q3.
全成員の共認を形成できるのでしょうか?

A.
まず、多くの私権企業では、経営方針の転換や中枢人事など、組織運営上の重要事項は、ごく少数の経営上層部で決定されるのが常であり、雇用されている立場の一般社員は、決定後に追認、あるいは強制されるだけです。
一方、共同体という組織体制で、かつ社内ネットが整備されれば、どのような課題であれ、全成員が議論に参加し、共認可能です。
まず問題の起点から(遡って背景からも)全員で共有され、答えを導く議論過程から最終方針まで、はじめから共認形成に当事者として参加しているのだから、当たり前です。
そのどの段階でも、異論があれば発信し、モヤモヤを流産させずに全員がスッキリと共認形成する事が可能です。
ただし、組織や場の空気から浮いた、極めて個人的な意見などはその共認圧力によって封鎖される事もある。
なお、期限付きの課題や極めて個人的な課題など、全員での議論にふさわしくないテーマは、この限りではありません。

Q4.
衆知を集めて答えを見つけ出せるのでしょうか?

A.
難題に答えを出す為には、より多くの人数で議論したほうが可能性が高まります。さらに各人は外部情報も探索~入手可能なのだから、さらにその可能性は高まると云えます。
ポイントは、全員が有益情報やアイデアを発信できる事。多くの私権企業で一般社員は「モノが言えない」立場や状況にある事を考えると、この違いは甚大です。
もう少し掘り下げると、問題の始まりである『課題』を深く共有できる社内ネットの場の特徴が、答えを導きやすい構造になっていると言え、これに加えて多人数が発信できる場の引力の高さが、答えを導き出す場を形成しています。

Q5.
社内ネットだけで問題提起→議論→決定までできるのか?

A.
集団統合課題のような上流の課題はむしろ、全社員の共認を軸として収束させていくことが重要であり、数多の有用な意見から結論が導き出されることは必然となります。
また、離れた他部門も含め有用な意見を募ることも出来ることから、多面的な視点での議論が可能です。
もちろん専門分化された部門課題は、問題提起を契機に対面での密なやり取りに花を咲かせることで、決定に至るケースが増加することは言うまでもありません。

Q6.
社内ネットとるいネットの相互乗り入れの効果は?

A.
前回記事の後半でご説明していますので、ぜひご一読下さい。
http://web.trend-review.net/blog/2012/11/002411.html#more

いかがでしたでしょうか?社内ネットの実現イメージが湧いたでしょうか?
次回は、「成功事例を本気で真似すれば、勝ち筋が見えてくる」です。ご期待下さい。

List    投稿者 mkkzms | 2012-11-09 | Posted in 未分類 | No Comments » 

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