2012年04月27日

共同体社会の実現に向けて ―26 ~実現論序7.企業を共同体化し、統合機関を交代担当制にする(その3)~

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桜の季節も終わり、初夏に近づくにつれて活性度も上昇してくる今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
前回は共認社会を実現するために、企業を共同体化したうえで社内ネット導入で共認の場を作り上げること、さらに国家の統合を担う機関を交代担当制にする必要があることを明らかにしました。
今回は、共同体を実現するにあたって、現在の教育に対する抜本的な解決方法を考えていきます:D

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【農(漁)村共同体の建設】
最後に、最も時間のかかる課題として、農(漁)村共同体の建設がある。
これは、単なる農の振興策にとどまるものではなく、「教育をどうする?」というもっと大きな問題に応える必要があるためである。
私権時代を通じて、人々の大半は農業を営んできたし、近代になっても、つい戦前までは人口の過半は農村で暮らしていた。
農家は、現在のサラリーマン家庭のような、単なる消費の場ではなく、それ自体が、農を営む一つの生産体である。従って、そこには、自然圧力をはじめとする様々な圧力が働いている。だから、子どもたちは、学校など無くても親の背中を見ているだけで、健全に育っていった。
しかし、’50年代・’60年代、市場拡大に伴って、農村から都市への人口の大移動が起こる。
その結果、都市のサラリーマン家庭では、生物史を通じて一貫して一つの集団の中に包摂されていた生殖と生産という二大課題が分断され、その結果、生殖と消費だけの場となった家庭には、何の圧力も働かなくなってしまった。こうして、生産活動を失った密室家庭は、教育機能をほぼ全面的に喪失してしまった。
それでも、農家育ちの祖父や父親が生きている間は、それなりに農村的な規範も残っており、子どもの精神崩壊の問題は、あまり顕在化してこなかった。
しかし、祖父世代が高齢化し亡くなっていった’90年以降、いじめや学級崩壊や引きこもり、あるいは周りとの関係が作れない子etc、心の欠陥児が急増してきた。
このままでは、人類はもたない。

 
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■密室家庭の問題点
・昔の家庭ではどうだったか
かつての村落共同体にはまず、村全体にかかる自然外圧と強い闘争(生産)圧力がかかっていました。
その強い圧力の下では、生産も生殖も、子供の教育も、村全体の課題として全員で取り組むことで初めて克服できた課題でした。
子供の教育も、将来村を背負ってくれることを期待し、現実に役立つ教育が成され、子供たちもその想いに応えようと、必死に学んだはずです。
圧力が末端の子供まで貫徹して行き届いていたために、村の規範が身につき、必要なことを学び、自然の変化の中で工夫思考が身につき、導いてくれる長老や大人たちへの尊敬や礼節も、自然な在り様として育まれたのです。

・では翻って、現代の密室家庭はどうか?
村落共同体には外圧=生産課題がかかっているのに対し、現代の密室家庭は、この当然の条件を欠いているのでまとも=社会をを担える子供が育ちにくいといえます。
現代の家庭では、母親が子供を囲い込むことになりがちで、健全な関係能力、同化能力、規範が身につきにくい。
そして、次に、子供の精神構造に圧倒的な影響力をもつ母親が、闘争と生殖の分離でどうなったか。1970年豊かさの実現以降、闘争と生殖の分離は母親を「消費特権階級」としてしまった。そのような「権利意識」に染まった母親の子供は当然そのように洗脳されてしまう。
また、外圧から隔離された家庭では、受験勉強だけが子供に唯一残された「課題」である。試験制度は本質的に極めて一面的な暗記能力しか要求しないため、無能エリートが跋扈する世の中に成っていく。
   

  どうするかだが、もともと子供たちの健全な心を育むには、自然に触れる作業が最も適している。従って、農漁業を手伝いながら学ぶ体制を作ればいい。
そのためには、農漁村に全寮制の幼・小・中・高校を作り、5才以上の子どもを密室家庭から引き離す必要がある。
それは親に対しても、「自分の子ども」という私有意識からの脱却を図ってもらう試みとなる。従って、手順としては、まず高校から始め、中学・小学・幼稚園の順で進めてゆくこととなるだろう。
農漁村にこれら全寮制の学校を建設し終わるには15年くらいかかるが、特に当初5年間は、大幅に落ち込んだ需要を刺激するカンフル剤としての効果も、大いに期待できる。

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■自然に触れる作業の効能(思考力や同化能力)
・外圧を捉える
農作物を守る為に様々な外圧(天候や動物等)を把握し、それに対して対処方法や思考力を身につける。
例えば、天気が悪くなりそうだと感じたら、農作物にビニールを掛ける等の対処をあらかじめ行う(予測思考)
また、動物などに作物を荒らされないように、未然に防ぐ為に罠や仕掛けなどの道具を作ったりする(工夫思考)
・自然への敬意
農業は、一人ではできない。自然の水や土、空気、風、生き物に触れ合い感じることで、そのありがたさや大切さ、厳しさを学ぶ。
それに伴い、頭と体の全体を使うので、五感を刺激することに繋がる。
・自然や仲間との同化能力
自然のサイクル(日が昇ると同時に農作業をし、暮れると休む)に同化することで、自らの生活リズムを整えていく。
それと並行して、農作業や生活面(田植えや稲刈り、子育てや教育)で周囲の人たちと協力し、共に助け合うことで、協調性を培う。

それでは今日の内容を図解化してみます。

みなさん、いかがでしたでしょうか:D
農(漁)村共同体の建設により、共同体実現に向けてのイメージが更に膨らんだのではないでしょうか。
しかし、これを実現させる為には、もう一段大きな壁が残っています。
次回は、その障壁となる婚姻制度と、そこから見えてくる可能性について扱っていきます:D

List    投稿者 mizuguti | 2012-04-27 | Posted in 07.新政治勢力の結集に向けてNo Comments » 

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