2010年06月28日

もう、プロには期待できない~大衆による直接社会統合の可能性 5 市場の拡大限界と次代の活力源

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画像はこちらからお借りしました。
 
前回は、市場を統合限界と言う視点でみてきました。今回は、その可能性を感じている市場の拡大限界についてみていきたいと思います。
 
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市場は、社会を統合することが出来ないという決定的な統合限界を刻印されているだけではない。市場は、自分自身の内に絶対的な拡大限界をも孕んでいる。
 
市場は、生存圧力(実体的には貧困の圧力)に基づく私権闘争を圧力源=活力源にしている。従って、市場活動によって物的な豊かさが実現すれば(=貧困の圧力が消滅すれば)、必然的に市場は活力源を失って衰弱(=縮小)してゆく。そして、むしろこの矛盾と限界こそ、市場の現実に差し迫った絶体絶命の限界である。
もし、国家(国債)による延命策がなければ、(バブル化もせず)市場はすんなり縮小過程に入った筈である。要するに、このまま市場を放置すれば市場は急速に縮小し、国家が延命策を施し続ければ国家が崩壊する。一体、どうすれば良いのか?

【超国家・超市場論12 市場の拡大限界は、国家の統合限界でもある】より
 
市場の拡大限界の危機は、今や先進国の日本の国内市場の拡大可能性がないと判断するや否や、海外進出を推し出してきている菅直人だが、市場自体には拡大の限界があるにも関わらず、更に経済成長を掲げている。全く何も分かっていない。何の制度設計も打ち出せていない。
 
制度設計をネグレクトした政策にどんな可能性があるというのか。。。
 

もともと国家は、私権闘争を圧力源=活力源とする、力の序列原理に貫かれたその統合体として形成された。しかし、生涯固定の身分制度の下では、私権拡大の可能性は封鎖されて終う。そこで、私権闘争の抜け道としての市場が形成され、繁殖してきた。そして今、その抜け道としての市場さえ活力を失って終った。
これは、明らかに私権闘争の終焉を意味する。そして、私権闘争が終焉したということは、私権闘争の止揚・統合体である国家の命運も、遂に尽きようとしているということに他ならない。実際、バブル期以降の国家の迷走ぶりは、すでに誰の目にも明らかである。
 
カギは、新たな活力源⇒圧力源の創出にある。貧困が消滅した’70年以降の30年間がそうであったように、今後更にそれを上回るスピードで私権の強制圧力が急速に衰弱してゆく以上、もはや人類は、生存圧力を背景とする私権闘争を圧力源=活力源として生きてゆくことは出来ない。
人類の命運は、次の新たな活力源⇒圧力源を自らの手で作り出せるか否かにかかっている。

【超国家・超市場論12 市場の拡大限界は、国家の統合限界でもある】より
 
縮小するしかない市場の中での経済成長はありえない。であるならば、脱市場が答えとなるのではないのか。そして、この脱市場に向けての制度設計=政策方針が市民から問われていることではないのか。これは正に新たな活力源の創造が求められているのだ。
 

サル→人類が共認機能→観念機能を武器に進化してきた動物であり、その生存と進化の前提条件の一つであった物的生存圧力(自然圧力と外敵圧力)⇒物的生存課題をほぼ克服し得たのだとすれば、あるいは少なくとも動物的な生存圧力はもはや主要な活力源たり得ず、従って物的生産はもはや第一義課題たり得ないとしたら、残るのは同類圧力の活力源しかない。
 
中略
 
また、既に動物的な生存圧力を克服した共認社会では、環境その他の人類的課題に対する期待・応望の同類圧力=共認圧力が解脱充足と並んで主活力源となり、人々の期待に応える政治や哲学や科学や芸術が主活動となる。そして、期待・応望を主活力源とするそれらの活動は、評価収束によって必然的に創造闘争=共認闘争の圧力を形成し、それが期待・応望の主活力を加圧する。
つまり、共認社会の同類闘争は、人類的課題に応える創造競争=共認闘争となる。
 
中略
 
同類圧力=共認圧力を生命源とする社会であるという根本パラダイムは、極限時代と同じである。ただ人類は、動物的な生存圧力の場を超えて、超動物的な同類圧力=共認圧力の場へ移行する段階を迎えただけである。それは、共認動物が到達するべくして到達した必然的世界であり、実は滅亡の危機に瀕した今こそ、動物的限界を引きずっていた前史が終わり、真の人類史が始まる、その起点となる時なのである。

【超国家・超市場論13 人類の新たな活力源=圧力源】より
※詳しくは実現論をご一読ください
 
新たな活力源たる、同類圧力が必要になってくるのは時間の問題といえます。では、これまで4回に亘り国家と市場の統合限界をみてきました。次回は、その国家と市場の関係をみていきたいと思います。
~バックナンバー~
もう、プロには期待できない~大衆による直接社会統合の可能性 1 プロローグ
もう、プロには期待できない~大衆による直接社会統合の可能性 2 今、人類が直面している課題とその基本的答え
もう、プロには期待できない~大衆による直接社会統合の可能性 3 力の序列共認とその限界
もう、プロには期待できない~大衆による直接社会統合の可能性 4 市場拡大に拘る菅内閣~

List    投稿者 takesyo | 2010-06-28 | Posted in 07.新政治勢力の結集に向けて2 Comments » 

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コメント2件

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