共同体企業ネットワーク理論勉強会テキスト(6)~同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた~
皆さん、こんにちは。
共同体企業ネットワークの理論勉強会のテキストも6回目となりました。
今回のテーマは“同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた”です。
初めて本ブログを読まれた方のために、この理論勉強会の趣旨に今一度触れておきたいと思います。
難局を突破していくための状況判断力を上昇させたい方
次代の組織力となる人材の活性化と育成方法を模索している方
一企業の枠組みを超えた協業ネットワークを思案している方
いかなる状況に置かれても答えを出せる思考法“概念装置”を体得することが目的です。
それは社会の様々な事象を取り上げながら、現代に繋がる最先端の意識潮流を体系的に捉えることで可能になります。
この概念装置は経営者、若手を問わず体得すべきものです。今回は僭越ながら不肖社会人1ヶ月の私が紐解いていこうと思います。
過去のテキストはコチラです
テキスト1:これから生き残る企業に求められる能力は?
テキスト2:私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
テキスト3:市場の縮小と根源回帰の大潮流
テキスト4:共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
テキスト5:自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
共認収束を、第二ステージの課題収束にまで上昇させたのは、同類探索の引力である。
’70年以来、仲間収束の引力やテレビ収束の引力は、絶大なものがある。例えば、昔から普通に存在していたいじめが深刻な問題として浮上してきたのも、どんなにいじめられていようとも決して仲間空間から離脱することができないくらいに、仲間収束の引力が絶対的なものとなったからである。また四六時中メールを気にして携帯を手放せなくなったのも、同類探索の引力が極めて大きくなったからである。
さらにまた、マスコミを一気に第一権力にのし上がらせたのも、この絶大な同類探索の引力である。
この同類探索の引力が、全てに優先する外圧探索の本能に発していることは間違いない。ところが、’70年以降、人類が私権収束から共認収束へと大転換した結果、人類の主要な外圧は、自然圧力から同類圧力(期待や評価あるいは同類闘争の圧力)に転換している。
加えて、危機発にせよ、可能性(共認収束)発にせよ、羅針盤となるのは常に同類である。従って、心底に収束不全を孕んだ人々は収束先が見えるまで、同類探索を続けるしかない。
いまや、人々は答え探索⇒同類探索以外に(自由時間に)することはない。それほどに、同類探索は全てに優先する最先端課題になっており、その引力は絶大である。だから、いじめられても同類から離脱できないのは当然だったし、マスコミが第一権力になったのも当然だったのである。
この同類探索こそ、共認収束の先鋒である。そして、この同類探索こそ、絶えず充足できる課題を探索し、原点たる期応充足を課題収束へと上昇させた力の源である。
この同類探索の中心的な対象は、同類の期待や考えや評価であり、従って、同類探索とは、本質的には共認探索であるともいえる。そしてその引力は永久に持続するものであって、決して何か一つの課題に収束して終わるわけではなく、絶えず今以上に充足できる課題を探索させ続けている。
この文章を図開化したものが以下になります。
これに沿って要約していきます。
70年に貧困が消滅したことで、主要な外圧は自然圧力から同類圧力へと転換した。一方で私権は衰弱し、人々は収束不全へと陥った。この二つの事象が同類探索の引力を絶大なものとし、期応収束を課題収束へと上昇させました。
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ちょうど私自身、今の会社の内定者時代だった1年前に、この「期応収束⇒課題収束」を経験しました。
内定者同士、バイトや食事会等を通じて関係が深まっていき、さらに社員の方と接する機会を重ねる中で、内定者という立場を越えて(社員として)会社に貢献できることはないかと思うようになりました。
そんな中、内定者からの発案によって「内定者合宿」という企画が持ち上がり、この企画を通じて、“内定者だからこそ伝えられる”会社案内のパンフレットを作成しようということになりました。
この課題を実現するための役割分担やグループ決め、そして当日のスケジュールを社員の方と一緒に検討を重ねました。そして3日間の合宿を通じて、内定者の想いを詰め込んだ「会社案内パンフレット」を皆で作り上げることができました。さらに、「来年の内定者に繋がる総括をしよう!」との提案により、今回の企画の収穫や次への課題を皆ですり合わせ→共有することができました。
自分たちに出来ることを模索し、色々な人の力を借りながら課題を実現していく過程を通じて、より仲間意識が深まっていくのを実感したのと同時に、このような経験ができたことは、本当に大きな自信につながりました。
★組織の人材育成に色々と思考錯誤されている方は、この最先端の「課題収束」の潮流に則って、積極的に色々な課題を担わせる方向で考えていくことで、新たな可能性が見えてくるのではないかと思います。
<参考記事>
何かせずにはいられない!~’10年新人たちにみる課題収束~
学生の課題収束を生む三つの流れ
課題収束発の社会収束と、状況認識のための新しい概念
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今回は「同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた」について扱い、実体験からその事例をご紹介しました。
次回は、「情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口」について扱っていきたいと思います。
ご期待下さい。
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コメント7件
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