〔日本政治のしくみ3〕現在のフレーム≒55年体制が成立した背景
〔日本政治のしくみ2〕 現在の政治の仕組みができたのは“55年体制”で明らかになったように、今の政治の仕組みは、戦後アメリカからの独立を回復して間もない“55年体制”で大枠のフレームが固まっていました。
今回は、この“55年体制”が成立する1955年前夜の日本の政治情勢について明らかにしてみたいと思います。
55年体制が成立した背景には大きく3つの要因があると言われています。
①世界的な東西冷戦→日本でも『社会主義(左翼)勢力の台頭→左右対立』
②社会主義≒統制経済を嫌う『国内財界勢力の政治への働きかけ』
③日本をアジアでの社会主義勢力に対する橋頭堡にしたい欧米、特に『アメリカの思惑』
いずれも『社会主義勢力の台頭』が引き金になっています。
8) まず、世界的な社会主義勢力の台頭の経過を振り返っておきましょう。
1917年;ロシア革命
1922年;ロシア⇒ソビエト連邦の成立
1946年;中国国民軍VS共産党の内戦(文化大革命?)
1948年;朝鮮分割(朝鮮民主主義人民共和国と大韓民国)東西対立表面化
※以降~1989年;雪解け(ベルリンの壁解体)までが世界2大陣営による東西冷戦時代と称されている
1949年;中華人民共和国の成立
1950年;朝鮮戦争(動乱)勃発
🙄 続いて国内情勢に目を転じてみましょう。
1945年WWⅡ終戦から~サンフランシスコ講和条約が発効した1952年までは、日本全土が米軍の占領下にありました。
連合国軍総司令部「いわゆるGHQ」が駐在し、その監視と指導?のもと国会や内閣が機能するという体制です。
1947年には新憲法が施行され、国政選挙なども現在に近いカタチで行われるようになりましたが、内政では経済復興と敗戦処理外交が優先課題だったので、政党活動はあまり活発でない状況です。
1945~1954年までの大半の期間、内閣総理大臣は(1947~48年の社会党の片山哲~民主党の芦田均を除いて)吉田茂で、彼が総裁を務める(民主)自由党が第一党でした。
😈 ところが、先に見た世界的な社会主義(特に労働組合)運動の高まりを受け、
片山内閣総辞職後の’49年、選挙大敗後に分裂していた日本社会党の左派と右派が’55年に再統一、衆院議席の過半を獲得するに至ります。
これに危機感を覚えた財界が、保守系第1党であった民主党(旧改進党)に、自由党との合体を働きかけます。
『吉田vs鳩山5年戦争』を闘った敵同士が、【アンチ社会主義=自由と民主】を旗頭に手を結ぶという劇的な政変が起こります。
これをもって、保守(民主・自由市場主義)系2大政党が大同小異で連立し(反・社会主義の)安定政権=55年体制が確立したのです。(以降の流れは「派閥政治って何?」にあるとおり)
左が吉田茂氏 右が鳩山一郎氏
政策論争などすっ飛ばして、社会党に政権を渡さないために成立した55年体制は、現在の「自民党+民主党の大連立構想」と同様で、従米安定政権が維持できれば何でも良かったのではないか?とさえ思われる。
では、戦後日本の従米政治を決定づけたのは何だったのか? この基本路線を敷いたと考えられる
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前述した『吉田vs鳩山5年戦争』と呼ばれる政権闘争について詳しく知りたい方は、続もをどうぞ!
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日本人の認識方法「まず対象ありき」の可能性
オバマ大統領が就任した。内田樹氏が自身のブログで「大統領就任演説を読んで」という記事を書かれている。そこでは、日本人論を考えるのに面白い切り口が提起されている。
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オバマ大統領、これからどうする?
>さあ、オバマ新大統領、どうするつもり?
みなさん、21日早朝の就任式中継、テレビで見ました?
ブッシュやクリントンの時って、同時中継までやってましたっけ?記憶に無い。
今回、アメリカだけで無く、世界中大騒ぎしているようです。
でも、就任演説、期待したほどリンカーンやケネディーのようにキャッチーな言葉が出たとも思えません。
何だか、当たり障りのない演説だったように思います。
それでも、今まで「強いアメリカ」しか言ってこなかったアメリカ大統領が、「自信を持て!アメリカはやれる!」と語りかけるのは新鮮ではありました。
で、アメリカ経済、その中でも失業対策どうすんだ?ということに関して。
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アメリカの雇用の現状は?
新大統領オバマの就任演説も終わり、いよいよこれからその手腕が試されます。
山積する問題の中の一つ、アメリカの雇用について。
就任前から、300万人の雇用を創出するとか、いや400万人だとか、色々ニュースで言われてましたが、実際のところはどうなってるの?
まずはアメリカの雇用の実態をおさえてみたいと思います。
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『国際金融機関はどうなる?』11.変動相場システムの可能性!?
(画像は、「fromMONEYKit」さんより引用させて頂きました)
このシリーズ前半をかけて、国際金融機関の「設立目的」、 「何をやってきたか?」 そして「国際金融機関が設立される前夜」を見てきました。
●プロローグ
1.金貸し規制共認の場に国際金融機関は変われるか?
●国際金融機関設立の目的は?
2.IMFはドルを基軸通貨にする為に作られた
3.世界銀行はドルを世界にばら撒く為につくられた
4.IMF・世界銀行と金貸しとの関係 その1
5.IMF・世界銀行と金貸しとの関係 その2
●国際金融機関は何をやってきたか?
6.ドル固定相場制→通貨危機→IMFによる金融支配の周到なシナリオ
7.世界銀行は借金地獄への水先案内人
●国際金融機関が設立される前夜
8.「お金」が登場したのは、なんで?
9.金兌換紙幣(金本位制)の発生から、歪な「金・ドル体制」へ(1/2)
10.金兌換紙幣(金本位制)の発生から、歪な「金・ドル体制」へ(2/2)
これからシリーズ後半は、現在に至っている’72年以降の「ドルを評価指標」とした「変動相場システム」に焦点をあて、今後、国際金融機関が金貸し規制に向う機関になりうるか?の可能性を追求していきます。
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『国際金融機関はどうなる?』10.国際金融機関が設立される前夜 金兌換紙幣(金本位制)の発生から、歪な「金・ドル体制」へ(2/2)
(画像は、「金貸しは、国家を相手に金を貸す」より引用させて頂きました)
前回の『国際金融機関が設立される前夜: 金兌換紙幣(金本位制)の発生から、歪な「金・ドル体制」へ(1/2)』に引き続き、近代以降の「お金」と「金融システム」の歴史の流れを、今回は、③第二次大戦後の国際金融機関(IMF、世銀)が設立されたブレトンウッズ体制、④ニクソンショックまで見ていきます。
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『国際金融機関はどうなる?』9.国際金融機関が設立される前夜: 金兌換紙幣(金本位制)の発生から、歪な「金・ドル体制」へ(1/2)
(画像は、「ジュエリースタジオ・イイジマ」さんより引用させていただきました)
近代以降の「お金」と「金融システム」の歴史の流れを、今回は、①大恐慌前後、②第二次大戦前夜まで見ていきます。
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国際金融機関はどうなる?』8.国際金融機関が設立される前夜: 「お金」が登場したのは、なんで?
(画像は、「Coolog 児玉真澄的CoolなWeblog」さんより引用させていただきました)
ここまで、IMF、世界銀行の国際金融機関の「設立目的」そして「何をやってきたのか?」を見てきました。
今回は今後を考えるうえでも少し視点を変えて、国際金融機関の元となる「お金」に焦点を当ててみます。
これまで何をするにもお金がかかり、誰もがお金を常に意識して優先して生活してきました。
しかし、そもそも、なぜ当然のように第一価値に扱われる「お金」が登場したのだろう?
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テレビやゲームは人間の脳を破壊する
『株式日記と経済展望』の2009年1月18日の記事は「テレビ脳では、他人との会話ができない、本も読めない子供ができる」 というものである。
そこでブログ主2005tora氏は、「最近の母親は、赤ん坊に話しかけることを忘れ、テレビに子育てさせ、テレビ脳では、他人との会話ができない、本も読めない子供ができる」と警鐘を鳴らしている。この指摘は正しい。
いつも応援ありがとうございます。
東南アジア諸国と日本 ~タイ編~
昨日のフィリピンに続き、東南アジア第2弾「タイ」について検証したいと思います
まずは、タイ知識を・・・
タイは、国土の約4割が、耕地になっており、農業従事者は、実に就業人口の約4 割を占
めている。1980年代までは対GDP比率で50 %を上回っていたが,その後の製造業やサービス業等の急速な発展により、1990年には約13 %,そして2000 年以降は10%まで低下している。
平均的な農家経営は,全所得の6 割程度を農外収入に依存しているのが実態です。
国際市場に左右されながらも、タイの経済を担っていると言っても過言ではない、タイの農業を見て行きたいと思います。(続く)
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