【世界の力を読み解く】民主主義ではリーダーは育たない!~導くリーダー?窺うリーダー?信頼できるのはどっち!?~
昨年の10月末に衆議院議員総選挙が行われました。そこで日本の首相は菅首相⇒岸田首相に交代されました。岸田首相になってから3か月が経ちましたが皆さんはどのような印象を持っているでしょうか?
支持率という視点で見てみると「支持する」が58%と上々の評価にも見えます。
しかし、テレビ画面から伝わってくる印象で言えば多くの人が、一国のリーダーにしては存在感や覇気といったものが伝わってこないと思っているのではないでしょうか?
近年だけを見ていても知名度や存在感のある安倍首相⇒菅首相⇒岸田首相と知名度や存在感を下げる方に向かっています。昨年の総裁選のメンツの中でも存在感が薄い方だった思います。
日本の首相においては存在感が消える方向に向かっているのはなぜでしょうか?世界状況も踏まえつつ考察していきたいと思います。
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【日本の活力を再生する】新たな集団関係(1) ~契約と贈与の関係~
当シリーズでは、地域自治の未来の追求を通じ、私権統合に代わる新たな社会・集団統合の可能性を探ってきました。
その中で前回記事で「贈与ネットワーク」の可能性を深堀し、「信頼」「認識」で集団を「つなぐ力=贈与」こそが本源時代の勝ち筋ではないかと提起しました。
(過去記事はこちら)
・地域自治の未来③ ~集団間の新たな関係を築く「贈与」の力~
大きく人々の意識が変容し始めた現代。集団と集団の関係、企業間闘争(同類闘争)、市場や金融のパラダイムはどのように変わっていくのか。当シリーズは地域自治に限らず、新たな集団関係の在り方を追求していきたいと思います。
今回は、次代の可能性として提示した「贈与ネットワーク」が現実社会で市場原理を止揚し統合していく可能性を持っているのかを検証・追求したいと思います。
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【日本の活力を再生する】“働く”をつくりなおす企業3~市場的分業と共同体的分業~
みなさん、こんにちは!
“働く”をつくりなおす企業シリーズ1と2では、自社企業でどのように“働く意識”を再生しているかを紹介しました。今回は、1つの職に対してではなく複数の職を持って働く意識がどのようなものなのか?そこにどのような可能性があるのか?を見ていきます。
【企業からの副業推進とその裏側】
コロナ禍以前からじわじわと広がり始めた「副業」という選択。最近では、積極的に副業を推進している企業が多く存在しています。一般的な副業推進の理由とされているのは、キャリア形成やスキルアップ、所得増加などが主。
ただ、本当の理由はもっと別のところにあります。
それは「企業が雇用者の面倒を見切れない。だから自立してもらう(=企業から切り離す)」というのが裏の理由です。
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ウクライナ情勢。ロシア(プーチン)、中国(習近平)の狙いは「欧米解体」か?
緊迫するウクライナ情勢。
「ロシアvs欧米勢(NATO)」の構図ですが、中国、米国、ドイツ等の状況を考えると欧米勢に分が悪い。米軍も出ていかない、ドイツ(EU)もロシアと対決できないのではないかと思える。ウクライナ局地戦に止まらず、ロシア(プーチン)、中国(習近平)の狙いは、文字どおりの「欧米解体」、つまり米国をユーラシア大陸から撤退させ、欧州を(中露を中軸とする)ユーラシア連合に取り込むことではないか。(「欧米」という概念そのものの終焉、あえて言えば欧露とか?)
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【世界の力を読み解く】~ひとつになれないヨーロッパ2/欧州の力の基盤~
前回の記事(リンク)ではヨーロッパについて、コロナの対応、エネルギー問題など、EU設立以降も一体になれていない、それどころか分裂の兆しがあることに触れました。
そして、西洋諸国の歴史的特徴である「取引関係」だけでは決して一つになれないことも、見えてきました。
今回は、そんなヨーロッパが世界を支配してきた力の基盤は何だったのか?に迫ります。
ヨーロッパの力の基盤
ヨーロッパ発で世界に広まっていたものとして思いつくものには何があるでしょうか?
大きいものとしてはやはり「金融商品」でしょう。中央銀行という制度、金貸しの仕組みもヨーロッパが発祥です。(中央銀行制度)
特に金融の世界で力を強めたのはイギリスです。イギリスは小国ながら、国債で大量の戦費を調達し世界に植民地を増やしていきました。
例えば、日本人が大好きな保険もその一つ。世界に広まったのは大航海時代の海上保険です。※1 リンク
要は資源を生かしてものづくりをするのではなく、『無から有を生み出し、稼ぐ』。
それが、最大の力の基盤だと言えます。
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2022年からの日本経済。円の問題、ドルの問題。
※スタグフレーション→金融破壊⇒新経済秩序に向かう世界http://blog.nihon-syakai.net/blog/2021/12/13044.html
2022年からの日本経済がどうなるか。当面の焦点は、「物価上昇」と「金利上昇」です。
ガソリン・電気代・食品・日用品値上げのニュースが続いています。コロナや脱炭素、地政学的リスク(ウクライナ、中央アジア)によるコストプッシュを契機として、いよいよ日本も本格的に物価が上がる経済に入ります。
物価上昇に対応して、金利が上がる可能性が高い。その場合どうなるか? まず負債(借入)の大きい企業の倒産が危惧されます。特に中小企業、自営業が危ない。国家レベルでは、長期金利の上昇から、新規国債発行の困難が発生します。国債発行残高が1200兆円を超える日本では金利上昇が致命的となる可能性があります。
日本は、約20年の間でしょうか、ずっと不況、物価安で賃金も上がらない経済を経験してきました。いわゆる「安いニッポン」(https://nikkeibook.nikkeibp.co.jp/item-detail/26453)です。
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【世界の力を読み解く】~ひとつになれないヨーロッパ1~
当ブログではこれまで、ロシアや中国、アメリカの力の基盤を読み解いてきました。
そんな中、今注目を集めているのはヨーロッパでしょう。
スペインやスイス・デンマーク、EUを離脱したイギリスがコロナはエンデミックとなったと判断し、
ロックダウン政策の大半の制限解除を決定したことは大きな話題となっています。
昨年後半では、ロシアからのエネルギー供給制限問題で、資源・エネルギーの乏しさが露呈したり、
相変わらずロックダウンで経済が低迷する国も出るなど、大混乱となっている地域です。
更には、欧州議会の議長も亡くなるなど、、、混乱に歯止めがかかりません。
そんなヨーロッパですが、そもそもなぜ世界である程度の地位を得ているのか?その力の基盤は何か?に迫ります。
・EUは1993年マーストリヒト条約によって誕生しました。元は1952年設立の欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)(独仏間の対立解除のため)、1958年設立の欧州経済共同体(EEC)、欧州原子力共同体(EURATOM)、この3つが統一された欧州共同体(EC)が前身です。
※ちなみに、このようなヨーロッパ統一思想は、クーデンホーフ=カレンギー伯が提唱した汎ヨーロッパ運動からきています。当伯爵は、日本生まれのオーストリア人。父親の家系はボヘミア系貴族で、母は日本人。さらに本人はフリーメイソン会員で、ナチスと対立、原子力推進派など気になる背景が多いですね。
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【日本の活力を再生する】~集団間の新たな関係を築く「贈与」の力~
地域自治の未来を追求し、日本の自治意識の源流から、未来の日本の自治の在り方として、集団ネットワーク化における贈与関係=追求関係の構築が可能性ではないかと追求してきました。
(過去記事はこちら)
この贈与関係ですが、資本主義・契約関係で生きてきた現代の私たちには実感しにくい点があるかもしれません。
そこで今回は地域自治の未来というテーマから少し寄り道して、この贈与がもたらす集団ネットワークに踏み込んで追求していきたいと思います。
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【世界の力を読み解く】~自決化する国家、帝国化する企業1 投資に走る企業~
これまでの【世界の力を読み解く】シリーズでは、世界のユーラシアシフト、各国の「実力主義・自治自決」の時代へ向かっていることを紹介してきました。(リンク)
国家が自決路線に向かう一方で、アップル時価総額3兆ドルに達したことが年明け早々に報道されるなど、企業は拡大へ向かっていることがわかります。ただ、株価と株式を拡大させる企業群が、製造や物流、インフラなど、本業と思われる業種だけで利益を生み出しているのかというと、そうではありません。大企業ほど、ベンチャーへの投資はじめ、投資ビジネスで利益創出を行っていることは、これからの産業を読み解いていく上で注目すべきと思います。
前回のブログ(リンク)でも、金融領域で、基軸通貨”ドル”の整備はじめ、米国、そしてFRBが世界を掌握してきたことに触れましたが、今回は米国の近代以降の産業を読み解きながら、GAFAはじめ、肥大化している企業がどのように力と資本を拡大させてきているのかを読み解いていきたいと思います。
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【日本の活力を再生する】“働く”をつくりなおす企業2
みなさん、こんにちは!
前回記事では現代の株式会社の仕組みと、それをヒントに改革を行った企業を紹介しました。
今回は、社員の“働く意識”を変えるために試行錯誤している企業を紹介します。
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【ユニクロの全員経営】
≪従業員全員が、経営者として、世界で一番良い方法でビジネスを実行していく「グローバルワン・全員経営」、また、「現場・現物・現実」という考え方に基づき、常にお客様と現場を最優先に考え、本質的な課題解決ができる人材を育成しています。≫
≪各国、各事業で最も成果が上がったことを、グループ全員で共有して実践する組織です。一般的に小売ビジネスは、マネジャーが考えて指示を出し、店舗の販売員がその指示に従うという組織構造です。しかし、ファーストリテイリングでは店舗のアルバイトからトップ経営者まで、全ての社員が経営者マインドを持ち、自らが考えて、お客さまに最高の商品、最高のサービスを提供するという『全員経営』を実践しています≫(リンク)
【サイボウズの全員取締役】
≪「誰もが取締役の役割を担う」という考えです。徹底的に情報をオープンにし、一人ひとりが自立心を持って質問責任を果たし、意思決定者がオープンな場で説明責任を果たす。それにより、株主に選任された取締役のみによるガバナンスを超える組織が実現できると考えています。そこで、サイボウズでは、会社法に沿って組織運営をしながら、「取締役は、理想の番人として選任される」という新しいマネジメントに挑戦することにしました。≫
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