2012年07月16日
近代科学の源流5 侵略⇒富国強兵のためにギリシア哲学と魔術を取り込んだキリスト教(→近代科学の源流の合流)
「近代科学の源流【1】潜在思念(本能・共認)を退化させ架空観念に収束したギリシア哲学~素粒子論(ヒッグス粒子)」
「近代科学の源流【2】ギリシア哲学から近代科学を貫く架空観念への短絡思考→カルト化した素粒子論と地球破壊」
「近代科学の源流【3】魔術によって神になろうとした古代~近世の西欧人」
「近代科学の源流【4】共同体を破壊した西欧人の死生観に基づいて、宇宙の循環を無視した終末論的宇宙観」
今回は「魔術から近代科学へ」シリーズ【まとめ】その5です。
「12.十字軍侵略とアリストテレス翻訳を先導した主勢力(ノルマン人+クリュニー修道会+イタリア商業都市)」
「13.私権追求のために自然科学研究の扉を開いたのがトマス・アクィナス」
「経済学の騙しの起点、スコラ哲学(トマス・アクィナス)」
「14.西欧にとって魔術は科学発展・侵略拡大に必要な観念だった」
「17.生産効率絶対という短絡思考が、西欧のエネルギー使用と専門分化を加速させた」
山本義隆氏著『磁力と重力の発見』「1.古代・中世」(みすず書房刊)を参考にさせていただきました。
中世キリスト教の欲望否定(封鎖)から近代観念の欲望肯定(刺激)にどのように変わっていったのか?
十字軍による略奪した財を原資として市場拡大→私権の拡大可能性が開かれた結果、欲望否定(封鎖)から欲望肯定(刺激)へとパラダイムが転換する。
そして、十字軍遠征開始直後の12世紀には、ギリシアの文献、とりわけアリストテレス自然哲学の翻訳運動がものすごい勢いで始まるが、これも欲望肯定の正当化の根拠を欲望肯定時代(ギリシア時代)に求めたからだと考えられる。