2012年05月15日
江戸時代の思想14 日本人の共同体質(古の道)を追求した本居宣長→尊皇論は縄文体質の肯定
今回は、いよいよ国学の大成者として日本の思想史に大きな足跡を残した本居宣長(1730年~1830年)の思想について考察を試みたいと思います。
江戸時代の思想シリーズ第9回と10回で紹介した伊藤仁斎や荻生徂徠は、朱子学を全否定したが、儒学は否定せず、中国の古代孔子や孟子の時代に遡り追求を行った。
しかし、今回紹介する本居宣長は、儒学など中国からの思想を全て“漢心(からごころ)”として完全に否定し、日本の“古え”に可能性を求めて追求していった人物です。
以下、宣長についての記述は主に『日本政治思想史 十七~十九世紀』(渡辺浩著 東大出版会刊)から引用しています。
「本居宣長六十一歳自画自賛像」
応援よろしくお願いします。