2012年05月04日
江戸時代の思想12~天下の台所大坂の商人【経営者】たちによる社会統合観念追求の場「懐徳堂」~
前回は、大衆支配のための既成観念を全的に否定し、新概念を創出しようとした、農民出身の「安藤昌益」の思想を学びました。
今回は町人の思想を学んでいきます。
町人の思想と言えば、本ブログでもすでに扱っている、
京都の伊藤仁斎が有名ですが、今回は大坂の町人であった「富永仲基」にスポットを当てます 。
富永仲基は大坂の商人の家に生まれ、それまでの既成思想である儒教・仏教・神道を全否定し、それに代わって大坂の商人の現実を肯定した「誠の道」を唱えました 🙄 。
彼が思想を追求した場が「懐徳堂」です。懐徳堂とは大阪の商人がお金を出し合って作った民間の学校で、現在で言えば総合大学あるいはシンクタンクのような教育研究機関でした(現在の大阪大学の源流の一つがこの懐徳堂です)。
そこでは、何が学ばれ、何が追求されていたか?
まず、富永仲基の思想を『江戸の思想史』(田尻祐一郎著 中公新書刊)を手がかりに学んでいきます。
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