世界の運命は中央アジアが握る！ロシア編③～ソ連を誕生させたロスチャイルド、そこに食い込み実権をにぐったロックフェラー

2012年06月23日

世界の運命は中央アジアが握る！　ロシア編③～ソ連を誕生させたロスチャイルド、そこに食い込み実権をにぐったロックフェラー

ロシア大統領再選後、プーチンは日本とロシアの連携を強化し、日本をアメリカら引き離しユーラシア大陸側に引き込む計画を幾度と無く発表してきた。プーチンは、天然ガスのパイプラインで、さらには鉄道で日本列島とロシアを繋ぐ計画をぶち上げている。
　
　
パイプライン計画　と　鉄道計画

　
　　
このプーチンの反アメリカ意識、さらには反国際金融資本家（反金貸し）の意識はどこから来ているのか？
それには、ロシア人の歴史が深く関わっている。
　

　

　
■ロシア人の基層をなすコサック
　
世界の運命は中央アジアが握る　ロシア編①～領土拡大の歴史～
世界の運命は中央アジアが握る！　ロシア編②～ユーラシアを貫く交易路として、国際金融資本家の思惑が渦巻くロシア
これまで、2回にわたってソ連誕生以前のロシア史を紐解き、ロシア人の民族性を探ってきた。
・ヨーロッパから逃げ延びてきた農民。迫害され続けてきた歴史を持っている。
・ヨーロッパの宗教改革→大航海時代によって、新興商人・貴族が台頭し、負け組み欧州貴族が黒海周辺の逃亡農民を束ねて武装化する
　
⇒この逃亡農民と逃亡貴族が武装化したものが「コサック」
→コサック＝ロシア人は、ヨーロッパへの敵対心を心底に持ち続けている。
　

　
・このコサック集団を、イギリス商人が支援し、東方（シベリア）への領土拡大を進める
→現在まで続くロシア領に。
・さらにユーラシア大陸を横断する交易ルートをヨーロッパから奪う為に南下
→しかし、西でも東でも失敗に終わる。
⇒そこで、新たな交易ルートの確立＝シベリア横断鉄道建設に着手する
→このウラには、仏のロスチャイルドの支援があった。
★以後、シベリア横断鉄道はロシア近代化の原動力となるが、それが実現した背後にはロスチャイルド（国際金融資本家）がいたことになる。
　
　
■ロスチャイルドによって開発された、ロシアのバクー油田
　

１８７３年に最初の油井が噴出したバクー油田は、ロスチャイルドが１８８６年に莫大な資金を投入し『カスピ海・黒海会社』を設立した後、急速な発展を遂げる。第一次世界大戦後に中東の石油が注目されるまでは、「世界最大の油田」であった。
このバクー油田の利権を持っていたのが仏ロスチャイルドで、カスピ海の油田を基にシェル石油が設立されることになる。
　
　
■三つ巴の争い
・シベリア横断鉄道とバクー油田によるロシア近代化＝ロシア市場の拡大によって、ロシア商人が富豪となり貴族化していく。
・この新興ロシア貴族と、支援してきたロスチャイルドの対立が先鋭化。
・さらに、世界一周鉄道の野望を抱くハリマン財閥（ロックフェラー財閥）がシベリア横断鉄道を狙い始める。
→ここに、シベリア横断鉄道を巡って、ロシア商人vsロスチャイルド財閥ロックフェラー財閥　の三つ巴の争いに
（→この争いが、ソ連崩壊→プーチン登場以降、再び勃発した事になる）
　
この三つ巴の争いの中で、次に仕掛けていったのがロスチャイルド財閥であった。
　
　
■ロスチャイルドによる完全支配のための共産革命＝ロシア革命
　
1904年　日露戦争　→　1905年　ロシア第一革命
1914～1917年　第一次世界大戦　→　1917年　ロシア革命
二度の戦争が契機になって、労働者の手による共産主義革命が成功し、ソヴィエト連邦が誕生する。
　
しかし、フランス革命やアメリカ独立戦争と同様、大衆による革命が何の後ろ盾も無く成功するわけが無い。国際金融資本がウラで糸を引いているからこそ、革命は成功するのだ。
実際、ロシア革命では、当時最大の金gold保有者であったロマノフ王朝は滅ぼされ、その後成立したソヴィエト連邦では、官僚の過半をロスチャイルド系ユダヤで占めたと言われている。
　http://hexagon.inri.client.jp/floorA6F_he/a6fhe601.html
　http://www9.ocn.ne.jp/~petro/bakunobel.htm
　
　
■ロスチャイルドが仕掛け、ロックフェラーがおいしい所を持っていった第一次世界大戦
　

http://www.teamrenzan.com/archives/writer/mineyama/ww1singularity.html
　
第一次世界大戦前は、
①ドイツ帝国（ホーエンツォレルン家）
②オーストリア＝ハンガリー帝国（ハプスブルク家）　
③ロシア帝国（ロマノフ家）　
④東欧中東のオスマン・トルコ帝国（オスマン家）
の四つの帝国が存在していた。
　
英仏ロスチャイルドは、これらの帝国を瓦解させることで、ドイツを重化学工業の拠点とし、ロマノフ王朝の金塊を奪い、さらに中東の油田地帯を獲得しようとしたのである。権力を一手に引き受ける王家を瓦解させれば、新たな国家作りの際に介入し、大きな権力を手に入れることができるからだ。
実際、第一次世界大戦後、これらの帝国がことごとく瓦解し、国際金融資本が強い影響力を持つ国が誕生した。
　
そして、ロスチャイルドが戦争を焦って仕掛けた背景には、アメリカ（ロックフェラー）の工業化による急速な発展があった。
（→結果的には、英ロスチャイルドは中東政策で失敗、米ロックフェラーに中東利権を持っていかれる。ロシアのロマノフ王朝の金塊は手中に収めた可能性が高い。ドイツは、その後の歴史を見ると、米ロックフェラーが主導権を握ったか。）
　
開戦当初は、ヨーロッパ各国首脳とも「短期決戦で決着を付く」と考えており、ヨーロッパ全体が疲弊するような戦争になるとは誰も考えていなかった。（この点は、ロスチャイルドの焦りが、状況を見誤らせたとも考えられる）
　
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=252836
　
当初は局地戦で終わる予定だった戦争が、世界大戦にまで拡大し長期化した理由はいくつか考えられるが、最大の理由は近代国家（民主主義国家）の体制が完全に整ったことがあげられる。
ヨーロッパに登場した近代国家（民主主義国家）諸国は、徴税制度を整備し、「将来の税収を担保」に「国債」を発行するようになる。財政赤字でも軍備を拡大できる意義は大きく、かつては考えられないような軍備を整えられるようになった。また、兵力も従来のようにスイスなどからの傭兵に頼るのではなく、「徴兵制度」を導入していく。また、巨大化した軍に兵器を行き渡らせるために、工場での分業体制で兵器を生産、近代軍隊を整備し始めた。
　
　
■ソ連の権力中枢に食い込んだロックフェラー家
　
完全にロシアの実権を握ったかに見えたロスチャイルドであったが、レーニンの後を継いだスターリンは密かにロックフェラーと繋っていた。
スターリンは、バクー油田からロスチャイルド財閥を追放し、バクー油田をソ連直轄の油田とする。ここからその後、ソ連のスパイが米国務省やＩＭＦへと侵入し、原爆技術移転などを行い、ソ連を強化し東西冷戦を演出していった。
　http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=159190
　
「ロシア」という基層の上に成立したソヴィエト連邦は、その理想とは裏腹に、国際金融資本の思惑が大きく絡む人工的な国家体制であった、と言うことができる。
ソ連には、誕生当時からロスチャイルド家、スターリン以降はロックフェラー家の意向が大きく働いており、内部に国際金融資本の主導権争いを包摂した国家だったと言うことができる。
　
ロシア人、特に「ロシア人であることを強く意識する」プーチン大統領に、国際金融資本に対する警戒心、さらには敵対心があるだろうことは、想像に難くない。
　
　
■ソ連崩壊・・・ロスチャイルド家、ロックフェラー家、ロシア＝プーチンの三者の主導権争い
　
その後のソ連は、1985年に就任したゴルバチョフ大統領による改革（ペレストロイカ）によって、1991年についに崩壊する。その後を、エリツィン（～1999年）がロシア連邦大統領として継ぎ、さらには1999年からはプーチンが表舞台に登場する。
　
このソ連の崩壊過程は、ソ連黎明期以上に、ロスチャイルド家、ロックフェラー家、ロシア＝プーチンの三者の思惑が複雑に絡み合い、主導権争いを繰り広げることになる。
　
（続く）