2022年07月09日
正解のない時代の学び:与えれるだけではなく、失敗できる実践力が人を成長させる
昨年10月に内閣府が設立した、「新しい資本主義実現会議」をご存知でしょうか。
今年6月には、この会議体によって「新しい資本主義グランドデザイン(案)」を定め、日本政府が描くこれからの社会像が公開されました(内閣府)※このグランドデザインは、賃金や起業、注力する業態についても言及され、内容については賛否が分かれるところかと思います。(リンク)
この「新しい資本主義」のなかでも、ベンチャーの起業や人材の成長について積極的に謳われており、20世紀の日本の工業やものづくりの大量生産の時代から、人を成長させ、価値創造を生み出す産業構造を21世紀型産業と位置づけようとしているのがうかがえます。
そしていま、世の中は、震災、感染症、市場の高騰、そして戦争、、これまで以上に人の意識は、先行き不安=正解のない時代を迎えていることを直視しなければならなくなっています。
正解ありきではない追求、つまりはあたらしい価値の創造ができる人材を生み出す環境とはどういったものか、という疑問が湧いてきます。
それは、あらゆる研究を行う大学やだれしもが通る学校教育なのか、はたまた研修制度が整った大企業なのか。
正解のない今、ほんとうに求められる人とは?そしてそういった人が育つ環境とはなにかを考えてみたいと思います。
(さらに…)
FRBが資産圧縮(QT)を開始。米国債保有国の変化から読み取る各国の思惑は?
2022年6月からFRB(アメリカの中央銀行)が、資産圧縮施策をスタートさせた。(QT=量的引き締め)短期金利の引き上げも急ぎ、保有債券の償還や売却によるマネーの回収も急ぐ。
これはアメリカだけでなく、世界各国がコロナで拡大した中央銀行の資産を圧縮しようと引き締めを始め、世界的な景気後退を引き起こすのではないかという懸念もある。
ここで、米国債の保有国の状況に注目したい。下記に金10年の米国債保有状況を整理した。
参考:アメリカ財務省U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY HP、Portfolio Holdings of U.S. and Foreign Securities掲載データより筆者作成
プログラミングするインド人と、想いを込める日本人
近年、多くのインド人が世界で活躍してるのはご存じでしょうか?
・米航空宇宙局(NASA)で勤務する科学者の37%がインド出身。
・グーグル最高経営責任者(CEO)のサンダー・ピチャイ氏。
・マイクロソフトCEOのサティア・ナデラ氏。
〇インド人の数値の捉え方
インドはゼロの概念が誕生した場所で、これにより数学と科学が爆発的に発展したと言われています。
現代のインドでも、教育において数学が非常に重視されていて、小学校の低学年で20×20までの九九を覚える事は当たり前。
学校によっては99の段を学習する所もあるそうです。
また、インドの教科書は、「説明が論理的」「計算の手順などの説明がきちっと書いてある。」「文章問題が多く、
読解力(文章の理解力),イメージ構成力,考える力,問題解決力を育てる。」といった特徴があるそうです。
インドが多くのIT技術者を生み出す背景には、脈々と受け継がれてきた数学の歴史と、それに基づいた「数学はエンジニアリングと経営の基礎となる論理的思考を養い、IT産業を支える基盤だ」という考えがしっかり教育に組み込まれているからであり、
その教育により、数値や言葉を頭の中で組み立てる力=プログラミング力が養われているのではないか、と考えます。
民主主義は正義であるとプロパガンダされるが、その正体は国民の金融支配。
の記事では、
>ロシア・ウクライナ戦争は、金融支配に抗う戦争でもある。
との見方が重要で、今回の記事では、更に、この「金融支配」とは中央銀行と民主主義国家によって国民が支配される仕組みである点に触れたいと思います。
バイデン米大統領はこの戦争を「民主主義と専制主義の戦い」と位置付けると発言。(米欧日の)マスコミは、ロシアに対し野蛮で非人道的な行為であると一方的な非難を浴びせかけ、その結果、私たち(民主主義側)は「民主主義こそが世界の正義であり、専制は悪である」という見方一色になっています。
しかし、そういうプロパガンダによる見方を脇において、私たち(民主主義側)の正体を紐解いてみると、議会制民主主義と中央銀行制度による無尽蔵な国民全体の借金(国債)によって戦争をし続け、借金返済のために国を挙げて市場拡大を続けている姿が見えてきます。
これから求められるのは情報収集編集力。新しい情報発信の可能性とは?
物流業界の新しい可能性を探して、追求を続けています。
前回は、江戸時代の物流まで遡り、モノだけのやり取りを超えて、色々な情報を届けていた飛脚について調べました。http://blog.nihon-syakai.net/blog/2022/06/13541.html#more
その中で、モノ・人・情報が一体となった物流網の構築がこれからの可能性になると考え、新しい情報発信の可能性について追求しました。
誰でも手軽にインターネットに接続でき、大量の情報を手に入れられる時代になりましたが、
本当に情報は手に入れやすくなっているのでしょうか?
スマートフォンを使って、検索。
自分で調べているような気持ちになりますが、実はAIがあなたの思考に寄せた情報をどんどんと集めてくれています。
どのアプリを開いても、自分の興味のある広告ばかり出てきたりしますよね。
また、そもそもインターネットから得られる情報は正しいのでしょうか?
言葉の起源:ことばは、世界と身体をシンクロさせるために生まれた
・先の記事で、原始生命→哺乳類→原猿→類人猿→原始人類に至る「身体感覚と知能の進化」を(ざっくり)たどりました。
・数億年の塗り重ねの上に、人類固有の「言葉=観念機能」が登場、人の知能は飛躍的に進化スピードを上げることに。
・「言葉と身体の共創関係」。頭でっかちな知識から創造性は生まれない。常に身体の存在を意識し自らの言葉で語り続ける。身体知を学ぶには、実は言葉が重要な役割を果たすことを述べました。その続きです。
■人はいつ、なぜ、言葉を使い始めたのか?
これはまさに「ヒトが誕生した瞬間」とも言えるのですが、ことばの起源はいまだ明らかにされておらず、人類史最大の謎(ミステリー)とされています。
★ここでの仮説は、【「未知なる世界」(宇宙)と「身体」(からだ)をシンクロ(一体化)させるために、音声・リズムそのものが持つ「触感・波動」を導きとして探索を重ねた、その結果、言葉が生まれたのではないか?】というものです。
子どもたちの活力衰弱の突破口は?(Part2)~若者の活力が高い国はどこ?~
若者の活力衰弱の突破口を探る上で、今回はあるデータに着目してみました。
そのデータは、若者の意識調査の国際比較(内閣府による実施)。
『活力』に関係の深い項目をピックアップして見てみましたが、非常に象徴的な結果となっていました。
データは、日本・韓国・アメリカ・イギリス・ドイツ・フランス・スウェーデンの7か国による比較ですが、みなさんはどの国の若者が一番活力が高いor低いと思われますか?
以下の意識調査結果(平成26年度・平成30年度の2種類)をご覧ください。
【世界の力を読み解く】米国の軍事同盟は限界か?/最終防衛ラインまで撤退状態
今回のウクライナ戦争のきっかけとなったのはロシア・ウクライナ間での問題ではなく“NATO”を通じて米国がロシアを挑発したことにあります。
そもそも“NATO”とはどのような同盟なのでしょうか?
NATO(北大西洋条約機構)
第二次世界大戦後に共産主義とソ連の脅威に対抗するために、イギリスとアメリカが主体となってヨーロッパ諸国の多国間で結成された軍事同盟。これに伴いドイツやトルコなどヨーロッパ各地に米軍が駐留している。冷戦後は域外紛争も対象としており、米国主導のもと、アフガニスタン紛争やイラク戦争にもNATO加盟国は参加している。12か国で始まったNATOは現在29か国までに増えている。
実はトランプ政権時代に米国は、NATOに対しては否定的な意見立場にいましたが、バイデン政権に戻って以降に今回のウクライナ戦争からも分かるように積極的に関与して、戦争を引き起こしました。
現在米国はひどいインフレに晒されており、財政的には危機的に状況です。戦争商売を仕掛けてでもドルの地位を守ろうと必死であることが見えてきます。
今回記事ではNATOのような軍事同盟が他にはどのようなものがあるのか、そこからの今後の展開を考察していきたいと思います。
【日本列島を一つの会社と捉え地方産業を活性化させる】
本来競合関係にある企業が協業し、新しいバリューチェーンを構築する事で、衰退を続ける地方産業、特に第一次産業を再生させる兆し現れてきています。
バリューチェーンとは生産・流通・販売というフレームワークの中で、自社の強みを可視化し、企業間競争にどうやって勝っていくかという考え方ですが、新しいバリューチェーンの形は企業内とどまらず、日本列島をひとつの企業として捉え、生産・流通・販売の各フレームワークをその業態を得意とする企業が担い、商品を高付加価値化していくという動きです。
その最先端事例として挙げられるのは(一社)離島振興地方創生協会(以下、離創協)です。
https://risokyo.or.jp/ (さらに…)
物流業界における新たな価値。そのヒントはモノ・人・情報が一体となった「流通のありよう」にあった
物流需要の高まりに反して、疲弊していく物流業界の課題と、新たな可能性を考察してきました。
・参照①:物流網の再構築が猛スピードで進んでいる。安さと速さに代わる新たな価値を見出せるか。
・参照②:変わる生産と消費の繋ぎ方 物流が向かう未来の姿は?
厚労省主導でドライバーへの配慮を呼びかけ、福利厚生を充実させる運送会社も現れてはいますが、担い手が今まで以上に「待遇」「給与」に敏感になるだけで、疲弊感は増す一方です。この閉塞感は「速さ」「安さ」を追い求めた結果なのであり、新たな価値を見出さないことには世間評価も変わらないでしょう。
物流業界における新たな価値とは何なのでしょうか。
それは効率のみを追求してきた近代よりも前にヒントがありました。江戸時代の飛脚、縄文時代の贈与NWなどから見えるのは、モノ・人・情報が一体となった「流通のありよう」です。ここから現代の宅配サービスは、モノを届けることに特化してきましたが、それは「モノ」だけが切り離された状態と捉えることができます。
今回は、宅配便のルーツとされる飛脚に迫り、物流におけるモノ・人・情報の一体化を考察したいと思います。