2012年02月19日
江戸時代の思想2 中国の支配観念=儒学は、科挙官僚の正当化観念である
画像は『感謝の心を育むには』からお借りしました。
江戸時代の思想を考えるに当たり、儒学、とりわけ朱子学は無視できません。
儒学は江戸時代になってから中国から輸入されたものですが、その思想体系は(本家本元の中国では)どんなものであったのか?
まず、その思想体系を押さえてゆきます。
(孔子がつくった儒教と区別する意味で、「儒学」という名称を使います)
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共同体社会の実現に向けてー20 ~実現論序5.破局後の経済は?その時、秩序は維持できるのか?(その5)~
暦の上では立春とは言うものの、寒さがまだまだ厳しい今日この頃。皆様いかがお過ごしですか?
前回の【秩序崩壊し、壊滅してゆく個人主義国家】では、米中をはじめとした個人主義国家は崩壊不可避であることとその崩壊過程、そして共同体質国家の可能性について紹介しました。アメリカや中国の秩序崩壊を予測すると、本当に起こりそうで恐ろしいですね。
今回は、「実現論序5.破局後の経済は?その時、秩序は維持できるのか?」シリーズの最終章です。旧勢力の目論見-中央銀行制の維持-は打ち破れるのか?秩序崩壊を食い止め、新しい社会に移行するための鍵となるのは?
近代科学の成立過程19~十六世紀ヨーロッパの言語革命は私権拡大への可能性収束だった
前回(近代科学の成立過程18~十六世紀ヨーロッパの言語革命はキリスト教と金貸しの共認闘争だった)に引き続き今回は山本義隆氏の『十六世紀文化革命』から「第9章 一六世紀ヨーロッパの言語革命」の後半部分を要約投稿します。
16世紀になると、西欧では文字文化のあり方が大きく変わっていきます。それまでは、一部の特権階級(教会or大学)が独占していた書籍が印刷技術の発達とともに、印刷書籍が市場に出回るようになります。
そして、印刷コストが下がると今まで書籍を手にする事がなかった一般大衆にも急速に広まるようになり、書籍の内容も大きく変化していきます。
まずは、前回に続き、「言語革命」がどのように推移していったかを見ていきたいと思います。
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12/29なんでや劇場レポート(3)~庶民から新しい観念が登場し始めた(節約⇒食抑、課題収束⇒答え欠乏)~
年末の12/29に行われたなんでや劇場レポート新シリーズより、共同企業体ネットワークの紐帯となり、共認社会実現のための概念装置となる「新理論」構築の可能性がどこにあるのかについて、2回に亘って扱ってきました
1. 私権時代の観念追求は、大衆を観念統合するためのものだった
2. 学校やマスコミによって刷り込まれた「絶対に正しい」という旧観念が理論追求忌避の元凶
前回は、
・統合階級による観念支配は、学校教育やマスコミを通して、子供の頃から徹底されてる。私達が普段、何気なしに受け入れていることも、全ては観念支配に繋がっていること。
・潜在思念が新しい潮流の中から本質を掴んで作り上げた新しい観念(“もったいない”“節約志向”“社会の役にたちたい”“食抑”など)が知識人からではなく、若者たちの中から生まれてきていること。
を明らかにしました。
今回は、観念のプロではなく、庶民からどのような新しい観念が登場しはじめているのかについて2つ紹介したいと思います (旧観念で飯を食っているプロは潜在思念をほとんど捨象している。それに対して、旧観念で飯を食っているわけではない庶民は旧観念による束縛度が小さく、潜在思念に素直な観念を生み出せる可能性が高い。)
続きはこちら
江戸時代の思想1 天下泰平で秩序安定期待が衰弱し、「民の生活」を忘れていった武士階級
「尊皇攘夷や右翼思想は、敗者の思想ではないか?」では、
【1】江戸時代になって秩序が安定すると(戦争がなくなると)、取り立てられる可能性が閉ざされた浪人たちに不満が蓄積されたこと。
【2】その不満の矛先が徳川体制に向かい、それを背景として、浪人儒学者たちが尊皇思想を唱えはじめたことを明らかにしました。
【3】この徳川体制に不満を持つ浪人たちも、安定秩序からのはみ出し者であり、秩序安定期待から外れた敗者ということができます。
しかし、江戸時代の秩序安定期に不全を抱えたの浪人だけではありません。武士階級全体が不全を抱えることになります。
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橋下大阪市長の意識構造と今後の方向性を探る
大阪都構想を主軸として、大阪府知事→大阪市長に就任した橋下徹氏。最近のTVメディアでの露出でも、(レベルが低いとは言え)学者をことごとく粉砕し、ますます注目を集めているように見えます。
しばらくの間、大阪の行政、さらに国政に影響を与え続けることが予想されます。一つ一つの政策に対しては、賛否両論あると思いますが、まずは彼がどのような政策を打ち出していくのか、その方向性を探っておきたいと思います。
それを考える上で、まず、ネットや書籍を中心に、橋下大阪市長の生い立ちからの意識構造の分析から始めます。
(※個人情報が多く入っていますが、個人攻撃をする意図はありません。あくまで、意識構造を分析した上で、今後の方向性を探ってみようという試みです。)
近代科学の成立過程18~十六世紀ヨーロッパの言語革命はキリスト教と金貸しの共認闘争だった
カエサルのガリア征服(この画像はこちらからお借りしました)
近代科学の成立過程シリーズ、前回はイギリスが国家を上げて科学技術を吸収し、それを武器にして略奪行為を国家ぐるみで行い、世界帝国を築き上げていく過程を学びました。この後、ヨーロッパ世界は国民国家の時代となっていきます。
今回は、この国民国家の時代への転換の基礎となった、16世紀ヨーロッパの言語革命について学びます。この言語革命はカエサルによってヨーロッパにもたらされたラテン語に変わって自らの言語を国語として獲得し、中世にラテン語を独占したカトリック教会から独立していく過程でした。
山本義隆氏の著『十六世紀文化革命』(みすず書房)の「第9章 一六世紀ヨーロッパの言語革命」の前半要約です。
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12/29 なんでや劇場レポート(2)~学校やマスコミによって刷り込まれた「絶対に正しい」という旧観念が理論追求忌避の元凶~
前回の『12/29なんでや劇場(1)~私権時代の観念追求は、大衆を観念統合するためのものだった』では・・・
・原始人類~部族間の同類闘争の時代まで、本能・共認機能で外圧をとらえ、それを言葉化して共有するために観念は使われていたこと(観念を使って追求していたわけではない)
・観念追求の歴史は、私権時代に入ってからで、3,000~4,000年程度しかなく、専ら、大衆を統合(支配)する道具として観念が追求されてきたこと
が明らかにしました。
現代は100%そのような状態になっていますが、その中でも、10年ほど前から、“もったいない”“節約志向”“社会の役にたちたい”“食欲”など、新理論の土台となるような、潜在思念が生み出す瑞々しい言葉が登場し始めました。
このように、可能性が出始めているにも関わらず、誰もその先の、新理論の追求に向かわないのはなぜなのでしょうか?
尊皇攘夷や右翼思想は、敗者の思想ではないか?
近代日本史を民の生活派VS金貸し派という支配者の対立構造から捉え直していきます。
その前に、まずは江戸時代の支配階級の思想はどんなものだったのか?を検討していきます。
そこで今日は、『時代を見通す力(副島隆彦氏著)の第一章:「義」の思想を日本が受容した』を参考にして、追求していきます!
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共同体社会の実現に向けてー19 ~実現論序5.破局後の経済は?その時、秩序は維持できるのか?(その4)~
みなさんこんにちは。寒波が続いていますが、体調のほうはいかがですか? まだまだ続く各地の地震や近い将来の大地震予測、放射能拡散、ウイルス・・・さらには金融不安など、外圧の厳しさが直撃し、その勢いが止まらない感じですね。この記事が、このような多様な外圧を乗り越える一助になるよう仲間と一緒に頑張っていますので、応援よろしくお願いします。
さて、ここ3回の記事では、破局前夜ともいえる現在の経済状況と破局に至る過程を予測し、その背後にある金貸しの思惑を探ってきました。
まず『目前まで迫ってきた国債暴落』(リンク)では、3.11大震災、原発事故を経て今、国債暴落が迫ってきている危機的状況を押さえ、その背後にある、日本国債も含めた世界中の国債を暴落させたうえで全世界一斉に新紙幣に切り替えようとする金貸し勢の企てを探り、
次に『国債暴落→リセット後の世界経済』(リンク)では、米国債デフォルトを引き金にした超インフレ→新紙幣発行に至る過程を予測しました。金貸したちは、18世紀初頭前後の貧困を再現し、私権欠乏を原動力にした市場社会の再構築を狙っているのではないか!という仮説でしたね。
そして前回『金貸し勢の甘い読み』(リンク)では、金貸しにとっての「打ち出の小槌」である中央銀行制度を手放さないまま、ギリギリのところで秩序崩壊は逃れるだろうと読んでいる、彼らの甘さを切開しました。
続いて今回は『秩序崩壊し、壊滅してゆく個人主義国家』と題して、米中をはじめとした個人主義国家は崩壊不可避であること、そしてその崩壊過程を大胆に予測していきます!