年末の12/29に行われたなんでや劇場レポート新シリーズより、共同企業体ネットワークの紐帯となり、共認社会実現のための概念装置となる「新理論」構築の可能性がどこにあるのかについて、2回に亘って扱ってきました 
1. 私権時代の観念追求は、大衆を観念統合するためのものだった [1]
2. 学校やマスコミによって刷り込まれた「絶対に正しい」という旧観念が理論追求忌避の元凶 [2]
前回は、
・統合階級による観念支配は、学校教育やマスコミを通して、子供の頃から徹底されてる。私達が普段、何気なしに受け入れていることも、全ては観念支配に繋がっていること。
・潜在思念が新しい潮流の中から本質を掴んで作り上げた新しい観念(“もったいない”“節約志向”“社会の役にたちたい”“食抑”など)が知識人からではなく、若者たちの中から生まれてきていること。
を明らかにしました。
今回は、観念のプロではなく、庶民からどのような新しい観念が登場しはじめているのかについて2つ紹介したいと思います
(旧観念で飯を食っているプロは潜在思念をほとんど捨象している。それに対して、旧観念で飯を食っているわけではない庶民は旧観念による束縛度が小さく、潜在思念に素直な観念を生み出せる可能性が高い。)
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12/29なんでや劇場3 庶民から新しい観念が登場し始めた(節約⇒食抑、課題収束⇒答え欠乏) [3]
●一つは、脱物系・脱本能系の観念である。
10年ほど前から登場した「もったいない」という言葉に始まって、節約意識は年々高まり、最近では食欲・性欲を始めとする本能を抑制すべきという意識も登場している。その一例が「食べなければ死なない」である。259355 [4] 259357 [5]
ガンや心臓病をはじめとする病気の第一原因は食べ過ぎである。第二原因が(放射性物質を含めた)人工物質である。例えば、タバコ自体には問題がないのであって、問題なのはそれに含まれる人工物質である。かつ、現代人が摂取する人工物質のわずか1/1千~1/1万の比重にすぎない。タバコが諸悪の根源であるかのような説は真っ赤な嘘である。
食抑とは我々の造語であるが、そういうことを提起する人は昔からいた。ところがかつては全く注目されなかったのが、最近急速に注目されるようになった。また、それ以前から(15年くらい前から)性欲の衰弱が顕著になっている。
これは、’70年貧困が消滅して豊かさが実現され、そこから始まって人々の意識が本能の抑制に入ったことを意味する。だから、もったいない⇒節約⇒食抑という意識がこの10年間で急速に高まってきたのであろう。
●もう一つは、共認収束の潮流上の観念である。
’02年収束不全の顕在化して以降、若者の課題収束が強まってきた。
’90年代の仲間収束(いじめはその表れである。いじめは昔からあったが、いじめられても仲間から逃げられないくらい仲間収束が強まってきたのである)から始まって、周りの期待に応えたい、役に立ちたいという欠乏が若者を中心に年々強まってきた。これも一つの観念である。応えようとすれば、期待の結晶物である課題を追求しなければならない。そこで、’02年以降課題収束が急速に強まってきた。期待に応えることが最大の充足源(活力源)となったので、課題収束が強まっているという構造である。
注目すべきは、若者の発する言葉である。
これまでは役に立ちたい系の言葉としてマスコミ発の「社会貢献」が多かったが、最近はよりストレートに社会の役に立ちたいとか、社会を良くしたいと言う若者がついに登場してきた。さらに最先端では、類グループの新卒募集でも、能力欠乏と答え欠乏が半顕在化しつつある。つまり、期待応合充足を求めて⇒課題収束の先に⇒能力欠乏と答え欠乏の半顕在化という構造である。
以上の「節約」も「周りの役に立ちたい」も「社会を良くしたい」も価値観念ではあるが、若者においては既に、この新しい価値観念は古い価値観念(恋愛、自由、民主)を圧倒している。近代以降、動かなかった価値観念がついに動き始めたということであり、これは決定的な可能性である。
原発災害に対する統合階級が無能で答えを出せないことも、答え欠乏の上昇を加速させている。統合機能が破綻しているのを見て、人々、とりわけ若者は「なんとかしなければ」⇒「どうする?」と答え探しに入ったのである。
これは社会そのものを対象化した答え欠乏を孕んでいるということであり、50年来続いた庶民の無思考・無関心から反転する画期的な出来事である。
現在は、「もったいない→節約・食抑」あるいは「役に立ちたい→社会を良くしたい」等の言葉が浮上してきており、それらは、構造概念ではなく価値観念に過ぎないが、すでに若い世代では、それらの言葉=観念が、同じく価値観念に過ぎない「恋愛」「自由」「個人」等の近代観念を圧倒しつつある。
どうやら、動かなかった観念が動き始めたようである。
次回から現代意識潮流を解明しながら、基本的な概念装置が学習できるテキストを数回にわたって扱っていく予定です
ご期待ください 