2007年10月05日

新聞というメディアそのものの危機

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これまで「新聞の危機」と言えば「ジャーナリズムの危機」でしたが、いよいよ新聞というメデイアそのものの再編がはじまったのではないかと思います。
朝日、日経、読売のANY構想は三社のトップ会談で浮上。http://sankei.jp.msn.com/economy/business/071001/biz0710011747008-n1.htm
ここではポータルサイトをつくるといっていますが、実はあくまで紙としての新聞業を守るのが主眼のようです。
そもそも新聞業は活字メディアとして紙からは逃れられない。
印刷して配達する必要がある。そのための新聞販売網の維持が、絶対条件になる。
カトラー:katolerのマーケティング言論より
http://katoler.cocolog-nifty.com/marketing/2007/04/post_5c14.html

・顧客起点に立てない新聞業界
新聞業界には、新聞を購読しない人々のことを「無読層」と呼ぶ習慣がある。人間は新聞を読むのが当然で、新聞を読まない人々は特殊な連中というニュアンスが、その言葉の後ろに見え隠れしている。
・新聞再編のもうひとつのシナリオ
しかし、これとは別のシナリオも存在する。異業種、例えばITの世界から、新聞再編の波を引き起こす一石が投じられることになるのではないかと考えている。その場合は、新聞業界という閉じられた溜め池の中での合従連衡ではなく、業界の枠組みを超えた動きになるはずだ。新聞社のビジネスモデルにとって深刻な危機として、現在の宅配体制を維持することが早晩難しくなるという問題がある。それゆえ新聞をデジタルデータの形で読者の手元に届ける電子新聞の構想は、かなり以前から存在していた。実用化の一歩手前まできているE-ペーパーのようなソリューションが誕生すれば、新聞の発行形態は一気に変わる。地上波テレビも、2011年にデジタル化され、PCとテレビの垣根がなくなり、コンテンツは、メディアのボトルネックを超えて、シームレスに様々な媒体を渡り歩くような時代が到来するだろう。


一体新聞社はネットでなにををしたいのか、ユーザーにどのような価値を提供するのか。
これらの報道でそれがよく見えないのは、彼らが読者みんなの視点にまったく立っていないからである。
発信階級としての既得権を守りたいという自己中の意識が、メデイア業界の発展をも阻害している。
新聞業界は今のままでは、自壊していくしかないのでないか。

  投稿者 tennsi21 | 2007-10-05 | Posted in 未分類 | 5 Comments »