ドルは、本当に暴落するのだろうか?
ネットで検索すると、ほぼ多くの意見が暴落する側の論調で書かれているが、
数少ない“ドルは暴落しない”説に引き付けて予測してみると、
当面、ドルが下落し続けることはあっても“暴落”まではいかない。
多極化を描いている“金貸し”にとっても“ドル暴落”はリスクが大きすぎる。 “ドル暴落”という引き金を引いても確実に回収(富を収奪)出来る見込みがない限り、主導権を握るぐらいまでは追い込んだとしても“ドル暴落”まではさせないように思う。
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“ドルは暴落しない”説のポイントを挙げると
①日本以外の通貨に対してドルはまだまだ強い。
実際、円高には移行したが、対ユーロや他国に対してドル高基調が続いている
=アメリカ以上に他国の方が弱まっている。
②アメリカの債務を他国が引き受けることでバランスしている。
中国、日本を始めとして米国債を引き受ける限界に来ているが、それでもアメリカを追い落とすと自国も危なくなる。
③(投資先を失ったり、不景気で預金されている)ダブついたカネが、割安感になっているアメリカの証券をふたたび買い戻す、投資する。
④アメリカに対等出来る国が育っていない。米国以外に世界の需要を牽引する国がない。
以下、各サイトより引用
DIAMONDonline
中国・ダボス会議の光と影 2008年10月17日
また、今回の金融危機を受けて、銀行その他の金融機関に対する規制強化が進むことから、リスク回避的な行動やデレバレッジ(レバレッジの解消)が加速し、逆にデフレ圧力が高まるので、インフレ懸念は相殺され、ドルは下がらないとする見方が大手投資ファンド、ブラックストーン中国のアンソニー・レオン会長から示されたほか、日本から参加したマネックスグループの松本大社長が1990年代の日本の金融危機を振り返り、その際に「円は弱体化せず、むしろ1995年にドルに対して大きく上がった」として、国際的なデレバレッジやデフレが世界経済の成長を損ねたとしても、それが必ずしもドルに対してネガティブに作用するとは限らないと指摘した。
(中略)
前出の投資ファンド首脳は、「ドル安という言葉を使うのは日本人ばかり。他の国では、金融不安を受けて、むしろドル高が進んだとの印象を強く持っている」と指摘していた。
(中略)
とどのつまり、「アメリカの借金をこれ以上買いたくなくとも、世界の金融資産の約半分がアメリカの金融資産である以上、アメリカを支えなければいけない」(中国政府関係者)というのが会議参加者の本音であったろう。
阿修羅
ドル崩壊はなし・・・あるのはただ下落のみ–【暴落しない巨大債務国通貨ドル】–第一生命経済研究所2007 年 12 月 26 日
※昨年9月のリーマンショックより半年以上前に書かれたものなので、現在でも通用するのか疑問なところはあるが、かなり緻密に分析されている(ように思う)。
○直接投資の収益性は抜群
もうひとつ、米国の対外収支には不思議な現象がある。
米国は▲2.5兆ドルという世界最大の純債務残高であるにもかかわらず、所得収支が黒字であることだ。
所得収支は、純資産から生じる財産所得と非居住者の雇用者報酬で構成される。
米国の所得収支の黒字は、巨大な借金を抱えているのに、財産所得で暮らしている家庭をイメージすれば、その異常さがわかるはずだ。
世界最大の対外純債権国である日本の所得収支と比べてみると、日本は2006年中の所得収支黒字が116億ドルを誇っている一方、米国の所得収支黒字37億ドルは日本の約1/3に相当する(図表7)。
米国の対外資産の収益率を、資産・負債を所得受取・所得支払を割って求めてみると、対外資産は13.8兆ドル、対外債務は16.3兆ドルであるので、2006年の対外資産の収益率は4.7%と、対外債務の利回り3.8%と計算できる(図表8)。
この利回り格差があるがゆえに、米国は対外債務が対外資産よりも大きいにもかかわらず、ネットの所得収支が黒字に転化する。
米国資産の収益率の中身をみてみると、直接投資の収益率が10.9%(2006年)と目立って高い(図表9)。
つまり、グローバルに展開した米系企業の収益率の高さが、ドルの強さとも言える。米国の直接投資残高の構成は、欧州が約半分(2006年53%)、アジア18%、ラテンアメリカ17%というのが主な構成になる。欧州に進出した米系企業の収益率の高さが、ドルの収益性を高めている格好である。
なお、比較のために日本の直接投資の収益率を調べると、2006年は7.6%と米国よりも低くなっている。
ここに、日米債権大国の格差が垣間見れる。
「ドル暴落説」の、どこに誤りがあるのだろうか?
それは、通貨という特殊な商品を、フツーの商品と同じと考えている点であり、
現在の世界では、ほとんどの国が、変動相場制を採用している点を、見落としているからだ。
確かに、アメリカ経済は、悪化していおり、国力?も昔と比べて、衰退している。
それを反映して円に対して、ドルは慢性的に弱い。
しかし、その他の通貨に対して、ドルは強い。
仮に、アメリカの経済成績を、55点と評価し、隣のカナダが40点であったとすると、
アメリカは落第生でありながら、カナダより、強いドルを維持することが出来る。
われわれは、日本という類まれな経済的に、成功した国に住んでいるために、
錯覚してしまうが、
世界の国のホトンドは、アメリカより、経済状況が悪いのだ。
結果、
ドルは暴落せず、ドルへの信認は、高くなりこそあれ、低下することはない。
キャベツ農家が、キャベツを作りすぎると、豊作貧乏になり、
畑のキャベツツを、ブルドーザーで、踏み潰すことになる。
しかし、アメリカが、いくらドルを刷り過ぎても、ドルを廃棄する必要も、
暴落の危険性も、ほとんどない。
刷り過ぎたドルは、実物経済の中で吸収されず、あふれ返って金融市場を徘徊する。
経済が上向けば、株式市場の暴騰を作り出すし、
もし株がダメなら、国債市場で、債権を買いまくるだけの話だ。
それが、現実に、起こっている。
この三月から、世界中の株式市場は、異常な上昇を開始した。
何をもって一極体制とか基軸通貨というかはあいまいだが、それにしてもあまりにも一方的な米国没落論議だ。現実問題として、世界を見渡したときに、米国に代わって世界の需要を牽引していくような国があるだろうか。中国にはそのような役割の一端を期待したいが、世界の所得の10%弱の中国に、米国に代わって世界を牽引する力はない。米国が輸入を拡大していかないかぎり、世界経済が持続的な成長を続けていくことは難しい。
少し前に米国のある経済学者が次のような発言をしていた。「多くの人は過剰な輸入を続けた米国を批判している。しかし、米国で景気後退して輸入が落ち込んだ途端、世界は不況になったではないか。米国以外に世界の需要を牽引する国がないのが問題なのだ」、と。
毎年300万人のスピードで人口が増えつづける米国。2050年には人口が4億人を超えると予想されている。そのころには日本の人口は1億人を切るといわれているので、日本の4倍の人口になる計算だ。米国とは、世界中の優秀な人材を引きつけて拡大を続ける経済であるのだ。金融ではたしかに行き過ぎがあった。しかし、金融だけが米国の産業ではない。バイオ、IT、エンターテインメント、科学技術、農業など、多くの分野で米国は世界をリードしている。こうした分野で今後とも投資が積極的に行なわれることは間違いない。今回のバブルでは米国の消費過熱が問題になった。たしかに異常な消費拡大であった。ただ、米国の貿易赤字を作り出してきたのは、過剰な消費だけではなく、積極的な投資の部分もあるのだ。世界中にドルが垂れ流されたといわれるが、じつは世界中の資金が積極的に米国内での投資に流れたという言い方もできる。
現代の経済学(論)では、”金貸し”にとって都合のいい又は彼らを覆い隠すための理論でしかないので、見誤る。徹底した状況認識と“金貸し”に同化することによってのみ分析が可能になる。
彼ら“金貸し”たちが、昨年の金融破たんに端を発し“一枚岩”でなくなり、生き残りをかけた戦いに入っていることは確かであろうが、わざわざ共倒れになる”手”は打たないだろう。
“ドル暴落”の可能性があるとすれば、それは、『“金貸し”支配からの脱却』と言う、むしろ庶民側からの意識の高まり⇒世界共認によるものではないだろうか?!
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コメント4件
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ほり | 2009.12.25 22:26
この「新しい政党」というのがみんなの党ではないことだけを祈ります。
もしくは橋下を中心としたカイカク派知事連合の政党。