2007年10月26日

米中密約   ~日本だけは核武装、自主防衛させない~

 米中は、日本の牙を抜いたままにするために1970年代から、密約を結んでいた。米中は、日本には自主防衛させたくない、させてはならない国だと考えている。
この密約は、両国にとって日本がどのように国なのか?ということをよく示している。

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「アメリカに頼らなくても大丈夫な日本へ」  日下公人

二十一世紀において、アメリカが中国と最終的に対決すると考えるのは、中国の現状からも避けられない道かもしれない。日本にとっても中国は厄介な存在であり、なんとか中国をコントロールしなければ世界が不幸になるのは目に見えている。そのために日本がアメリカと協力すること、助言することは少なくない。だがそのとき、アメリカが突然日本を置き去りにして、彼らにとっての適切な行動をしないという保証はなにもない。
 1972年2月、当時のニクソン米大統領とキッシンジャー補佐官が北京を訪問し、周恩来首相との間で対日政策に関する密約を交わしていることを日本人はきちんと覚えておく必要がある。このときの密約の要点を書きとめたニクソンの手書きメモが残っているが、密約の一つは、「東アジア地域において日本だけは核武装させない」というもので、このことは、2002年10月、江沢民中国国家主席が訪米し、テキサスの牧場にブッシュ大統領を訪ねたときにも“確認”したらしい。
 ちなみに、先に紹介した伊藤貫氏もこの密約について触れており、「『親中嫌日』として知られる民主党のペリー元国防長官が、『北朝鮮の核武装が続くと、その脅威に対抗するため、いずれ日本が核兵器を持つことになるかもしれない。アメリカも中国も、日本に自主防衛力を持たせてはならない』と江沢民にアドバイスした」のが六カ国協議を設けることになった切っ掛けだという(「増大する中朝の核脅威―― 『核武装』という日本の選択」 『別冊正論』第二号、平成18年4月刊)
さらに密約の二つ目は、「米軍は日本から出て行かない、駐留を継続する」というもので、これは米軍による日本防衛の意思を中国に示したものではなく、出て行くと日本が自主防衛を始めてしまうので、“ビンの蓋”が必要だという理論にもとづく。
三つ目は、「日本政府には、台湾と朝鮮半島をめぐる問題で発言権を持たせない。」というものである。対日政策に関する1972年の米中密約は今でも有効で、伊藤氏は、「国務省のアジア政策担当の高官から、『対日政策に関するこれら三つの約束は、今でも効力を持っている』という説明を受けた」という(同)。

中国にとっては、日本が自主防衛に目覚め影響力を拡大すれば、東アジアでの覇権確立、資源確保に支障がでてくる。アメリカにとっては、日本に軍事基地をおいて守ってやるふりをしながら、政治家・マスコミに圧力をかけ、日本の冨を奪うことができるので、この密約は双方にメリットがある。
一方で、アメリカは日本の核武装に対しては、恐怖に近い心理をもっている。
「日本人はアメリカを許していない」   西尾幹二

北朝鮮が核実験をした平成18年10月9日の後に、中川昭一氏、麻生太郎氏による「核論議をすることも必要だ」という発言に対し、ライス国務長官がすぐ日本に飛んできた。彼女は「アメリカの核の傘は有効だ」とわざわざ念押しに来日したのである。ブッシュ大統領はそのとき「中国が心配している」と、同盟国の名を間違えるような発言をしている。彼らは慌てたのだと思う。
北朝鮮の核実験という思いがけない突発事件で、極東の安全保障を考える前に、日本の出方に不安を抱いたのである。日本の核武装に恐怖を抱いている彼らの深層心理は、日米安保の最大の障害である。  (中略)

しかし、同時多発テロ以後、小型化された核兵器がテロリストの手に渡る可能性に対してはどうしたらよいか手に負えず、その恐怖がアメリカの政治を動かし、世界を不安定にし始めている。ニューヨークやワシントンが核で破壊される可能性にアメリカはいまや本気で怯えている。広島、長崎に対して冒した犯罪への悪夢の幻影にひきずられだした証拠である。歴史の復讐を現実味を帯びたものとして、恐れ始めている。

 一言でいえば、アメリカも中国も日本を恐れている。日本の自立と自主防衛(特に核武装)を恐れている。だから、米中は、日本のマスコミと政界に圧力を加えて、日本をコントロールしているのだ。
 ・・・・・翻って、逆に見れば、米中という力の大国を動かせるのは世界で日本だけだといえるのではないかと思う。他の中小国ではできないことができる立場にあるのが日本だ。
しかしこれには前提条件が必要。
 現状の日本は、アメリカがマスコミと政界を支配し、中国はアメリカの民主党に献金し、チャイナロビーを形成してアメリカを通じて日本に圧力を掛け始めている(ex従軍慰安婦問題)。戦後の自虐史観に凝り固まったマスコミ(ex朝日新聞)や左系も未だ影響力を持っている。逆に右系はアメリカべったり勢力が巾をきかしている。日本は自前で方針や戦略を考えられない状況にある。
 このようにして日本のマスコミ・政界は米中の大きな思惑・影響力の下にある。このマインドコントロールを解き放つことができなければ、何もできずに、日本は米中に甘く見られ、収奪されながら衰弱死していくだけだろう。

彼らのマインドコントロールを解き放ち、自由に発想することさえ出来れば、十分可能性があると思う。米中という大国の利害に左右されずに、明確に国益と将来の国際関係を見据えて行動する日本へ。
僕は、十分可能性はあると思っている。

(by Hiroshi)

List    投稿者 ihiro | 2007-10-26 | Posted in 未分類 | 7 Comments » 

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コメント7件

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