郵政民営化が国家破綻につながる!?
10月1日、いよいよ郵政民営化がスタートします。
ブログ「現役雑誌記者によるブログ日記!by オフイス・マツナガ」で世界のロイターがこの
郵政民営化について、どのように報じたかが紹介されています。
~以下引用~
郵政民営化がスタート、資産規模300兆円の巨大金融機関が発足
07/10/01 09:16 ロイター
[東京 1日 ロイター] 日本郵政公社が1日民営化され、株式会社となる日本郵政グループが発足した。持ち株会社と銀行、保険、郵便局会社、郵便事業会社の4社の事業会社に分社され、銀行と保険の金融2社の総資産は合計約300兆円と国内大手金融グループを上回って世界的にも巨大な金融コングロマリットが誕生した。一方で、巨大な資産を活かすビジネスモデルの確立には至っておらず、今後は収益基盤をどう確保していくのかが問われることになる。
<持ち株会社と金融2社、早ければ2010年度に上場へ>
持ち株会社となる「日本郵政」は政府が100%出資し、「ゆうちょ銀行」、「かんぽ生命保険」、「郵便事業」、「郵便局」4つの事業子会社は日本郵政の100%子会社となる。 政府の計画では、2017年9月までの10年間を移行期間と位置付け、それまでに政府の保有割合を3分の1超までに減らす。持ち株会社と金融2社は、早ければ2010年度に上場し、市場機能を通したガバナンス(企業統治)の構築を目指す。
持ち株会社は完全民営化後も政府の出資割合が3割以上残り、郵便事業会社と郵便局会社も完全子会社のまま存続する。一方、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の株式については、持ち株会社は2社を上場させた後、徐々に売り出しを進め、遅くても17年までには100%放出する計画だ。2社はその後、完全な民間金融機関として独り立ちを迫られることになる。
<資産規模300兆円の金融2社、ビジネスモデルの構築が課題に>
ゆうちょ銀行は222兆円、かんぽ生命は112兆円――。国内最大の金融グループである三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306.T> の総資産は約187兆円で、その規模の大きさは圧倒的だ。
日本郵政が公表している2011年度のグループ合算純利益は5870億円。このうちゆうちょ銀行の利益見通しは3040億円、かんぽ生命は同1300億円となっており、規模に比して利益水準は低いままだ。
運用先が国債に偏っていることなどで、収益構造はぜい弱なままだ。日本郵政によると、07年3月末時点で郵便貯金資金の運用先は有価証券が94.5%(うち国債は83.3%)と、金利変動リスクに弱い構造となっている。このため個人ローンなどの融資業務を含めた新規事業拡大によるポートフォーリオの多様化が課題になっている。また、ガバナンス機能にも不安が残るとの指摘も多く、内部管理体制の充実など課題は山積みだ。
~以上引用~
この記事では、ロイターをはじめ世界が日本の郵政民営化をどう見ているかが読めて取れます。
①ガバナンス(企業統治)機能が弱い
②収益基盤をどう確保していくのか
この二つの弱点を補強できるプロとして自らの利益を上げるため、外資が進出してくることは以前より、ネット上でもいわれていることですが、本当に怖いのは、外資に日本の資金が流れることではなく、外資の進出により郵便貯金資金の主運用先が国債(現在83%)から海外に変わることによって、日本財政がガタガタになることです。
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以下引用ブログでは、郵政民営化により資金が海外に流れることが現実的に起こりうることであること。そして、その場合の日本財政破綻のストーリーが書かれています。
~以下引用~
郵貯と簡保の投資先の90%超は、公的債務や財投債である。国家財政問題に直結することになる。他方の郵貯の問題を考える。郵貯の融資先に「国債」、それよりも高リスクの「財投債」「財投機関債」がある。更に、「地方債」「地方公社」「第三セクター」等がある。
半官半民である第三セクターは、「自治体の隠れ債務保証」を背景に、地方銀行が多額の融資を行っている。ところが、2003年の総務省の調査では、債務超過の第三セクターは505法人も存在する。数百億規模の債務超過を抱える第三セクターさえ存在する。これ等の破綻は、地方銀行の経営を悪化させることになる。もし、地方公共団体が債務保証により借金を肩代わりするなら、地方行政の財政が悪化することになる。債務の肩代わりは夕張破綻でもあった、北海道庁が事実上の肩代わりをしている。夕張では、公務員のリストラ、大増税、行政サービスの劣化を招いた。地方銀行の破綻は、地域経済の崩壊につながる、故に、救済が必要になる。しかし、買い手がつかない銀行をどうするのか、結局、郵貯銀行と合併する事になる。郵貯銀行の「スーパーリージョナルバンク」構想に合致するからだ。
しかし、弱者同士の合併は、更なる、弱者を産むのである。やがて、第三セクターと地方公社の破綻が、地銀の破綻、地方財政の破綻につながる。つまり、地方債の下落の始まりである。債券価格の下落は、実質的な金利上昇である(※1)。
続いて、その余波が特殊法人や公益法人に襲い掛かる。国家財政を考えれば支えられるはずもなく、「隠れた国家保証」という神話が崩壊し、「財投機関債」が暴落する。その後、「国債」の暴落に続く事になる。一度、負の連鎖が始まったら、最早、止める事は困難になる。公的債券や国債の暴落は、長期金利の上昇につながり、政府は金利を支払う為に円を大増刷することになる。結果は、悪性のインフレになる。
郵貯の投資先を考えれば、この負の連鎖が郵貯資産の減少につながる、つまり、貯蓄の払い戻しが困難になるということだ。この連鎖が始まれば、当然、取り付け騒ぎが発生しかねない。その結果は、戦後日本同様の「新円切り替え」「預金封鎖」である。その時、年金や医療等の社会福祉に期待する事など不可能である。財務省が先送りに成功しましたと「自転車操業」自慢する「小渕の呪い(2008年問題)対策」の問題もある。借り換えが終わっていない、という指摘もあるのだ。
~以上引用 ブログ「夢想飛行」より~
要するに
簡保資金投資先が国債から海外へ
→地方の弱小公社の破綻
→地方銀行の破綻
→地方財政の破綻
→公的債権全般が破綻
→郵貯資産の減少
といった、日本財政破綻の危険性さえ見えてきています。
一般的には、日本国民の貯蓄が流通せずに、市場を停滞させている。したがって、市場に流通させるべきだということが言われていますが、今現在、郵政関連資金は国家財政とは切り離せないところにある。
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コメント2件
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