2014年05月10日

新概念を学ぶ28 右脳(危機察知→音情報の受信)⇔左脳(意味化)のフィードバックが言語獲得を可能にする

こんにちは

人類には他動物にはない言語機能(≠発声機能)があります。そして赤ん坊の段階から周囲(主には母親)から話しかけられる言葉を入口に、置かれた環境の母語を獲得する能力が備わっています。

しかし、なぜ教わったわけでもないのに母語を喋れるようになるのでしょうか?
みなさん 不思議と思ったことってないですか?

人類の観念回路のなせる技とも言えるこの言語獲得の過程を、実践活動と脳回路の構造から仮説を提起したいと思います。

■ヒッポファミリークラブの実践
多言語習得活動で実績のあるヒッポファミリークラブを運営する言語交流研究所の代表理事である榊原陽氏は実践する経験の中から次のようなことを述べています。

greeting-01

 

 

 

 

写真は榊原陽氏

■■■ことばが話せる自然の論理-多言語の自然習得-■■■

人間は誰でもそのことばの話されている環境さえあればそのことばを習得できる。日本でなら日本語を、韓国なら韓国語を、また3つ、4つのことばが飛び交う例えばヨーロッパのルクセンブルクのような地方では、そこで話されているルクセンブルク語、ドイツ語、フランス語と英語の4つのことばを同時に誰でも自然に話せるようになる。例外なく、難なくである。幼児が営々努力する姿など見たこともない。

このことは外側から分析的に見れば極度に複雑なことばの仕組み、構造も、内側から見れば自然な人間の認識にとって、すばらしく平明な秩序を持っていることを如実に物語っている。
表層的には全く似ても似つかぬことばであっても、それが人間のことばである限り、その深層の秩序は普遍的なのである。幼児が何語であれ、環境さえあればそのことばを習得してしまう事実が何よりの証拠なのだ。(引用終わり)

彼らの実践活動を通じて得られた言語の自然習得のプロセスについての仮説について見てみましょう。

言語習得のプロセス

画像はヒッポファミリークラブHPリンクより

文法も意味も与えられていない赤ん坊にとっては、最初はことばも単なる音情報でしかありません。身の回りに飛び交う音情報を受信=「聞く」中で、その言語のもつ秩序(リズムメロディ・リズム・イントネーションetc.)を見出していく能力が備わっているのでしょう。それを繰り返し繰り返し反復することで、大まかに捉えるところから徐々に鮮明に捉えられるようになるのではないかという仮説です。

(さらに…)

  投稿者 nihon | 2014-05-10 | Posted in 02.アメリカに食い尽される日本No Comments »