2014年05月01日
【情報戦】 11. 金貸しによる情報支配、諜報機関支配によって、国家をも支配した
前回記事では、中世から近代における情報の支配者の変遷とその技術を取り上げた。
【情報戦】 10.最新の情報技術は常に諜報活動と結びついて発展してきた
■電信技術の開発(19世紀後半)
ロスチャイルド一族による世界的な通信支配と情報支配の時代に登場したのが、ドイツの電信王ジーメンスによってもたらされた近代的な通信技術だった。
ロスチャイルドが育てていたロイターはそのあおりを受けて失業したが、そのロイターはジーメンスから電信技術を学び、情報流通において応用し、ロンドンに事務所を開設した。ロスチャイルド一族は、既に持っていたタクシス家の神聖ローマ時代よりのネットワーク の協働関係に加えて、ロイターが学んだ最新の情報通信技術を得たことになる。
その後、ロイター通信はロスチャイルド一族のみならず、英国商人や英国政府の繁栄に寄与することになる。
中世から近代の初め、郵便網を独占することによって情報のネットワークを握っていたタクシス家であったが、その情報を金稼ぎのために利用するのはロスチャイルド一族の方が上手であった。
また、マスコミの支配を通して、意図的な情報操作を行い大衆から搾取していくことが可能となったロスチャイルド一族は、その情報ネットワークを磐石なものとするために情報インフラへの投資を推し進めた。
今回記事では、中世から近代に渡るまでの諜報機関が、設立に至るまでの時代背景(構造)と、
国家による諜報機関の設立に至るまでの背景を扱う。