2011年04月01日

西日本の節電って実は無意味!?~節電に見る次代の可能性とは~

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画像はこちらからお借りしました
 
今回の東北地方太平洋沖地震に端を発した電力不足問題に関して、東・西或いは企業・個人を問わずあちこちで節電が行われています。
 
西日本に住む僕も先日ある企業を訪れた際に打合せスペースの照明を半分消し、且つ暖房を切っているのを目の当たりにして「みんなで東京のために節電に取り組んでいるんだな」と感じました。
しかしその後改めて調べてみると、どうやら西日本で節電を行っても東日本へ送電されるのは極々わずかとのこと。
これは一体どういうことなのでしょうか?今全国的に取り組まれている節電は無意味なのでしょうか?
 
 
 
いいえ、実はここには大きな可能性が潜んでいるのです。。。
 
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まずは状況のおさえから。
 
●夏場ピーク時で約1,000万kwの電力が不足する
 
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こちらからお借りしました
 
図にあるように、電力需要は夏場ピークを迎えます。政府の見立てでは東京電力管轄エリアにおいて今夏最大で5,500万kwの電力需要が発生します。
しかし今回の震災の影響で、実際に供給出来るのは4,500万kw程度、つまりピーク時に1,000万kwの電力が不足してしまうのです。
 
それに対応するために各地で【節電】を呼びかけたり、それでも足りない場合には【計画停電】が現在でも実施されたりしています。
※計画停電が“本当に必要かどうか”については以前追求しています。宜しければこちらも参照下さい。
 
さて、ここで冒頭の話に戻るのですが、実はいくら西日本で節電をしたところで東日本での電力不足を補うことにはつながらないんです。
それは何故でしょうか?
 
●西日本で節電しても実は無意味?
 
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こちらからお借りしました
 
ご存知の方も多いと思いますが西日本と東日本では、交流電力の周波数が異なります。そのため、周波数を変換しなければ送ることはできないのです。そして、周波数の違う関西と関東とを繋ぐ「周波数変換設備」(とその送電線)は100万kw(~120万kw)分しかありません。(電力融通の限界
 
これは、そもそも落雷などによる局地的な事故に対応するものとしてしか、構築されていないからでしょう。つまり、東電の大規模な電力不足に対しては、(またしても)「想定外だった」ということになります。
 
 
では、冒頭にある“大きな可能性”とは何なのでしょうか?
 
●節電がもたらす価値転換
 
節電をしている人の多くは「関西から関東への送電には限界がある=関西での節電が、関東への電力供給には繋がらない」と知っても、節電をやめることはしません。それは、福島原発問題→東電の計画停電が、余剰消費を抑制する意識を生み出しているからです。
 
これまで、大きな電力消費を賄うためには、(何か起こればキケンだが)原子力発電は必要だという意識がみんなを支配してきました。つまり、言わば「必要悪」として原発は捉えられてきたのです。
しかし、みんなの過剰(電力)消費を支えるために、キケンな原発が必要だと言うのなら、電力消費量を抑えて原発が必要でない社会にしたいと、そうした社会を志向し始めたのではないでしょうか。
 
「必要か否か」という判断軸と共に、「何のために必要なのか」と価値軸が大きく転換し始めているのです。
この価値転換は、今回の節電を経験し「実は節電をしても生活に何ら支障がない」と認識されれば、一気に加速していくでしょう。
 
そして、価値転換した庶民と、政府や官僚が打ち出す方向性とに、大きな断層が生まれることになるのです。

 
●政府・官僚と庶民との断層
 
私たちは、過剰な電力消費の上に、自分たちを取り巻く環境や生活が築きあげられていることを知ってはいました。しかし今回の福島原発問題によって、都市生活が危険な原発の上になりたってきたことを、現実として受け止め始めています。市場縮小を前提とした価値意識が芽生え始めたと言っていいのではないでしょうか。
 
一方で、政府や官僚が言う「地震被害・原発被害」のほとんどは経済的損失であり、彼らの言う「復興」とは、今まで通りの市場拡大・景気維持ということになっています。だから、電力供給が滞れば景気回復が不可能になる、(安全性を高めた)原発は必要、という言説がまかり通ることになるのです。
今回の震災→原発被害を海外への原発輸出時の(原発事故を乗り切ったという)付加価値として利用しようとしていることからもそれは言えます。
 
人類がコントロールできない原子力を使用して、その原子力の上に成り立たせる「市場」や「景気」に果たして何の意味があるのでしょうか?
金融市場経済が2008年から崩壊過程から入ったことを見ても、また少子高齢化の進展を考えても、既に日本は「市場縮小を前提にして、どう生きていくか」を考え、動き始めなければならない時期に来ています。
言い方を帰れば、本来なら、政府・官僚が考えなければいけないこの問題を、庶民側に考え始める土壌ができたということです。
そして、原発に依存する電力問題を解決に導く実現基盤は、このみんなの意識潮流にこそ存在するのです。

List    投稿者 tibatosi | 2011-04-01 | Posted in 未分類 | 3 Comments » 

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コメント3件

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