2009年06月18日

中国農村の空洞化と過保護の急増

引き続き、『ロシア政治経済ジャーナル』 2009/5/30号「中国超ダメ論(現地から)」(北野幸伯氏)から引用。出典は、中国在住のOJINという方の「アジアの街角から」というメルマガ。
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2.中国にはなんにも無い‥‥
・ロシアには石油と天然ガスがある。
・アメリカには石油と豊かな穀倉地帯がある。
・EUには‥‥何もないから団結してなんとかしようというスピリッツ。
・日本には世界最高水準の加工技術・・・1%2%の改良を積み重ねて20%30%の結果にまでもっていく職人根性がある。
しからば中国には、いったい何があるのか?
石油と天然ガスは既に自国産では足らずに、なりふり構わず世界中から漁りまくっています。
穀倉地帯?含毒食料を生産する穀倉地帯?ーーー皮肉はともかく、若者はほとんど都市部へ流れてしまって、次代の担い手がいません。
1%2%の改良を積み上げる精神・・・カケラもなし=差不多精神。
団結?オレがワレがで、中央政府のチカラが弱まれば即分裂、群雄割拠。覇権国家でもない日本を敵役にして反日教育でまとめなければ、国内をまとめることもできない散砂の民の国。
旧ソ連は崩壊して分裂しましたが、あれは元々違う民族を支配していたわけですから当たり前の結果ですけれど、中国は同一民族なのに強権=今は共産党)の下でなければまとまることができない民族です。
こんなふうに何もなくて、アメリカの覇権が揺らいで成長率が下がれば中国の輸出も激減。外国企業の対中直接投資もますます減っていく。含毒食料だろうがなんだろうが、農業後継者がいないから食料生産も落ちていく――――。
かつて、アメリカがクシャミをすれば日本は風邪をひくといわれた時代がありましたが、いま中国は「米国の成長率が1%落ちると中国の輸出は5%減るとの試算がある」といわれています。ーーーでは、米国の成長率が「10%落ちたら中国の輸出は50%減る」ということになりはしませんか?
更にかつて「日本がアメリカを買い占める」とかいわれた時期もありました。でも結局、日本はアメリカと並んで鼎立する‥‥ことすらできませんでした。
では、いまの中国に、その当時の日本の勢いの何分の一かでもある、と考えられますか? 日本は対$360円から120円になっても技術改良と経費節減でなんとか凌ぎきってきました。
ーーーならば中国に、同じことが可能でしょうか?
もしも今の中国が、当時の日本と同じような状況になったとしたら、輸出産業は壊滅、瓦礫の山、ーーー輸出が壊滅したら、今の中国に何が残るでしょう?
産経ニュースによれば、
┌——–
インフレや労賃、人民元の上昇を嫌って、外国企業の対中直接投資が減り始めた。昨年の日本・米国・欧州連合からの投資は、それぞれ25%、13%、29%減った。
この間に、広東省の製靴業者(5千-6千社)のうち1千社が工場を閉鎖した。
└——–
これは昨年の記事ですが、25%って、四分の一ですよ!四分の一!

3.中国にも豊富なものがあります!人口!‥‥しかし、
ーーー人口が多過ぎて、産み出すものが糞となって消えてしまう。
現代では、人口が多過ぎるということは重い足枷となります。そしてその糞の基になる食料生産の現場、農村の現況はどうなっているのか。
ーーー今の中国の農村は、かーちゃんだけの1ちゃん農業。
息子や娘は、当たり前で農村に残ろうとせず、みんな都市部へ行ってしまって居りません。専業農家ではやっていかれないので、とーちゃんも都市部へ出稼ぎ=民工)に出ています。
だいたいそのとーちゃんかーちゃんの年齢が、もう50代60代、どんなに若くても40代。この人たちが働けなくなったら誰が農業を担うのでしょうか?
この問題に対しては、中国政府も手を打ち始めてはいますが、さて・・・
「中国農村部が大きく様変わり?」

4.で、その一人っ子世代の実態は‥‥
小皇帝小公主という言葉はご存知だと思います。一人っ子政策の下で生まれ、両親とその両方の祖父母から蝶よ花よと大事に甘やかされて育ち、何の苦労をすることなく成長した若者。
それがもう既に親になる年代に至っていて、今産まれてきている子供達も同じく小皇帝小公主として育てられています。中国は基本的に夫婦共稼ぎですからこうした子供達は、たいてい父方の祖父母に預けられて生活しています。
全部とは言いませんが、爺っ子婆っ子がどういう人間に成長するか、容易に想像できるところです。
ーーー次代を担う人間がこんな有様で、さて??

続く。
(本郷猛)
るいネット
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List    投稿者 hongou | 2009-06-18 | Posted in 未分類 | No Comments » 

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