2012年03月17日
明治維新と「金貸しの国」フランス
明治維新以降の近代日本において、西欧諸国からの外圧と制度・思想面での影響が多大であったことは言を待たない。
そこで、幕末から明治維新にかけての日本を取り巻く外圧状況を明らかにするために、当時の西欧列強の状況を明らかにしてゆきたい。
今回は江戸末期の幕府に介入し、その後明治新政府においても、法制度や、金融制度に多大な影響を与え、思想面でも自由民権運動の中核思想となり、産業面でも、富岡製糸工場の建設などを行った、近代フランスを見ていきたいと思う。
■「金貸しの自由の国」を創設したフランス革命
1789年フランス革命が勃発し、人権宣言が採択される。
このフランス革命に対してロスチャイルド、ゴールドスミス等ユダヤ人の銀行家たちが金銭支援をしていたといわれている。
おそらくそれは間違いないだろう。何故なら、この人権宣言は、あらゆる人種差別、職業差別の撤廃、所有権の不可侵を謳ったものだが、当時キリスト教は(イスラム教も)利子を取る金貸し業は認めていなかった。従って金貸し業は必然的に多くのユダヤ人の生業となってゆく。つまり、当時のヨーロッパ社会において最大の人種差別、職業差別の対象はユダヤ人の金融業者であり、差別撤廃、所有権の不可侵を謳った人権宣言は、ユダヤ人の金貸しから見れば、実に都合がいいものであったからである。