2012年11月26日

意外と知られていない腸の機能

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(画像はコチラから)
人体の第二の脳と言われてみなさん何を思い浮かべますか?
心臓?脊椎?
実は「腸」が第二の脳と言われています。
腸って「食べ物を消化・吸収してくれる器官」という認識が強いのですが、実は血を作ったり、免疫を作ったり、うつ病に関係するといわれるセロトニンという情報伝達物質を作ったり、小腸あたりは気の出所(丹田)と呼ばれたりと意外と知られていない機能をたくさんもっています。
今日は腸の意外な機能となぜ腸が大事なのかの理由に迫っていきます。

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サイト:腸の不思議な話(リンク)より引用

■腸って何をする所?
《腸で血液が出来るってほんと?》

「血液は腸で作られる」この「腸造血説」は亡き【千島喜久男博士や自然医学学会会長の森下敬一博士により提唱】されている学説です。

★昔、戦争で負傷した兵士の治療を担当した軍医が、両手両足を切断した兵士が、その後、元気で長生きしている姿を見て、骨髄で血液ができる説に疑問を持ったそうです。もしそうならその兵士はひどい貧血状態になり、やがて死んでしまうであろうと思われたからです。

一方、★食物を摂って「血と成り肉と成る」と言いますし、漢方では「医食同源」と言いますが、私達の身体の全ては摂り入れられた食物が腸で分解吸収されて、栄養となり血液となり身体の細胞の一つ一つに創生されます。ところが今日の食生活では、知らず知らずのうちに農薬に汚染された食物を取り入れています。その結果腸内汚染が起こり、血液の汚染が起こることは間違いありません。コレステロールの多い血液やどろどろした血液は、『全て腸から始まっている』のです。

■腸って何をする所?
《腸で免疫が作られる》
腸は最大の免疫器官=腸管免疫
腸は人の臓器の中で【最大の免疫器官】と言われる事は、意外と知られていません。
★口・喉・食道・胃・小腸・大腸・肛門は「内なる外」と表現されます。
私達は体の内部と思ってきましたが、実は、「ちくわ」のように外部とつながって、空洞になっているのです。そのため、侵入してくる病原菌や有害な化学物質等の異物から身体を守るために、多くの免疫防御機構が備わっているのです。
★それが腸のヒダ(絨毛)に張り巡らされている「リンパ細胞」なのです。 特に、回腸はこの免疫細胞が集中していて、バイエル版と言うリンパ組織を形成しています。この様に腸を中心とした消化管は、免疫細胞がびっしりと詰まった人体最大の免疫器官(臓器)といえます。さらにテニスコート1面分にもなる腸の中に住み着いた腸内細菌(善玉菌)が腸内免疫の活性化に深く関与している事が解っています。腸を綺麗にする事は免疫力を高め、全ての病気から身を守る唯一の方法といえます。

また、過食の一つの原因にストレスがありますが、ストレス時などに分泌が減る神経伝達物質セロトニンは、なんとその95%が腸内で作られているそうです。

「Think Health」(リンク)より引用

1980年代、アメリカのコロンビア大学医学部の解剖細胞生物学教授マイケル・D・ガーション博士が発表した「腸は第2の脳である」という学説は、世界に一大センセーションを巻き起こしました。彼は、脳に存在し、精神を安定させる神経伝達物質、セロトニンの95%が腸で作られることを指摘しています。

さらに、よく身体の中心軸と言われる丹田は、ちょうど小腸のあたりになります。

『気功の穴象気功』(リンク)より引用

丹田が小腸のあたりを指すということは、そこに意識を置くと小腸に影響を与えるとゆーことである。
まあ、人間とゆーものを考えるとき、どーしても脳を中心に考えがちであるが、脳は元来、付属物である。

(中略)

人間の原点は小腸にあるわけなのである。
そこで小腸と気の関係である。

なぜ小腸が気の田んぼで、気の海であるのか。
ここで、また、「ははあ」と気づいたあんたはえらいっ。

そうなのである、毛細血管である。

最初に説明した通り、気は細い管を物が通るときの波動である。
人間を含めて動物の場合は気は主に毛細血管を血液が通るときの波動であるのである。

小腸は栄養をよりよく吸収するために、襞(ひだ)がもう無数にあって、その襞を広げると、テニスコート1面にもなるといわれているのである。
そのテニスコート1面の襞に、これまた栄養を吸収するために毛細血管が無数に張り巡らされているのである。

その毛細血管をつなぐと「地球を何周もするんですよ」なんて、神のお告げの口から出任せで、てきとーにシャレで言ってたら、最近テレビの番組を見たら、実際にそのとおりで、まあ、毛細血管を含めた血管の長さをつなぐと9万kmもあるそうで、これは地球を2周半に相当するのである。
そこを9万kmの長さのものが人体に内臓されていて、とくに小腸には各段に多い毛細血管が内臓されていて、そこを血液が通るわけだからその波動はすんごいわけである。

だから、誰でも食事をしているときは消化器系に血液が集まっているので、気が出ているわけである。もう少し言うと胃腸の強い人ほど気が溢れているわけである。

こんな多彩な機能を持っている腸ですが、最近の研究では、脳から独立して動く胃腸などの消化管は、脳受け取る情報よりはるかに多い情報を脳に送っていることが分かってきたそうです。

ブログ人(リンク)より引用

■病は「腸の脳」が原因!?
先日、「病は気から」ならぬ「病は胃腸から」という記事が、ウォールストリート・ジャーナル日本版に掲載されていました。
それによると、最近の研究で、食道から胃、腸まで1本で繋がった消化管が、脳とは独立した独自の腸神経系を有し、それを研究者らは「腸の脳」と呼んでいるとのことです。
その「腸の脳」が、すい臓や胆のなどの各臓器をコントロールし、またこの腸神経系を含む消化管で分泌されるホルモンと神経伝達物質は、肺や心臓の重要な臓器とも相互作用しているとのことです。
そしてこの脳から独立して独自の神経系を持つ「腸の脳」(腸神経系)は、脳から受け取るよりもはるかに多い情報を脳に送っているというので、逆説的になりますが、胃や腸、ならびに腸内細菌などの不調が、うつ病や不安神経症などの精神疾患の原因になる可能性が証明され始めてきたとのことです。
大変面白いですね。これとちょっと似ていますが、食養や自然療法の世界では昔から、“人体はちくわのようなもの”と称しています。それは、口から食道や胃、腸から肛門をちくわ状に見立てているんですが、ちくわと同様に人体も中が空洞で、内側の皮膚(腸内)と外側の皮膚はまさに一つに繋がっていて、ひと繋がりだということを説明しているんですね。
(中略)
さらに加えて言いますと、腸⇔皮膚⇔脳もひと繋がりであり、従って今日ご紹介する記事のように精神疾患を始め、学習、記憶、パーキンソン病など様々な病に腸神経系=「腸の脳」が関係している可能性が推察されます。もちろん、腸内細胞や腸神経細胞、消化管の細胞数よりもはるかに多い腸内細菌なども同様に深く関係している可能性が考えられます。

病は胃腸から_「腸の脳」に注目 ウォール・ストリート・ジャーナル日本版(2012.01.18)
リンク

精神的な問題と思われることが実は胃腸の状態によって引き起こされている可能性もある。
食道や胃腸が消化以外の多くの身体機能に影響を及ぼしていることを示す研究が増えている。
骨形成や学習、記憶、さらにはパーキンソン病といった疾病と消化管の健康の興味深い関係が研究で明らかになってきた。
最近の研究では、胃の不調や腸内細菌がうつ病や不安神経症を促している可能性のあることが少なくともマウスの実験で分かった。
消化管と脳の間の情報伝達をさらに解明すれば、幅広い疾病の原因特定や治療に役立つとともに、診断の糸口を医師に提供できる可能性がある。
食道から胃、腸まで一本につながっている消化管は独自の神経系を有し、脳とは独立して機能している。
この腸神経系は研究者の間で「腸の脳(gut brain)」として知られている。
腸の脳は神経の接続を通じてすい臓や胆のうなどの臓器をコントロールしている。消化管で分泌されるホルモンと神経伝達物質は肺や心臓といった臓器と相互作用する。
脳や脊髄(せきずい)と同じように、消化管にも無数の神経細胞がある。
コロンビア大学のマイケル・ガーション教授によると、小腸内だけでも100万個の神経細胞が存在しており、この数字は脊髄内とほぼ同数であるという。
脳と消化管をつなぐ主な導管の役割を果たしているのは、脳幹から下に伸びる迷走神経。
しかし、消化管は脳から指令を受けるだけではない。
ガーション教授は「脳はマイクロマネージメントを好まないCEO(最高経営責任者)のようなものだ」と語る。
脳が消化管に送り込む情報より、消化管が脳に伝達する情報のほうがはるかに多い。
精神病や脳疾患の患者が胃腸障害を訴えるケースも多い。
新しい研究からは、不安神経症などの精神疾患が腹痛を誘発するように、消化管内の疾患が脳疾患の原因になっている可能性もあることが示されている。

精神疾患を始め、学習・記憶にも影響を与えるという胃腸と脳の繋がり!おもしろいですね。

このように腸は消化以外の様々な働きをしています。
実際、脳には約150億個以上の神経細胞があり、ここから指令を出すことで全体をコントロールしています。その数には及ばないものの、小腸、大腸を合わせた腸内には、約1億個以上の神経細胞があるといわれているのです。その数は他の体内臓器の中でもとくに多く、脳に次いで2番目に多いとされています。

しかし、一体なぜこんなに腸には機能が集まっているのでしょうか?

腸から進化した多細胞生物(リンク)より引用

多細胞生物の全ては、腸から進化しています。
初期多細胞生物の海綿は、単細胞生物が寄り集まって、海中ポンプの構造を形成。海水の流動を促すことで、効果的に海水中の微生物やミネラルを吸収する方法を獲得した。
以降、そのポンプの内側を腸(最初の内臓)として完成させ、次第に腸を進化させ、同時にその周りに神経系や循環器系の組織を張り巡らせて行った。
現在、我々の身体の中で機能している心臓も脳も、元は全て腸から進化した器官なのです。

脳と同じくらい重要な腸(リンク)より引用

進化の過程を大まかに言えば、初期海綿動物などはほぼ腸そのものであり、種間闘争≒外圧の高まりに応じてより外圧を対象化する必要性が高まり、神経が形成され徐々に統合されていきます。最終的な可能性収束先は脳であり、一般的には脳が身体機能を司っていると解釈されます。
しかし、これは一面的な事実ではありますが、外圧適応態が塗り重ね構造態であり、全ての細胞は現在形においても作動していると考えれば、当然腸に関わらず、塗り重ねられてきた存在は現在も当時の機能を有していると見たほうが辻褄が合います。また、細菌と共存しているという観点からも、体内の機能それ自身も進化を重ねるにつれて役割に特化し、ある意味共同体的に普段は自主管理を行っていると考えられます。
だとすれば、脳という機能が万能であるという見方よりも、それぞれの機能が役割分担し、最終的な統合は脳がしている(ように見える)が、指令関係などはジャンルによってわかれているとも考えられます。

生きとし生けるものは、全て外圧(外部世界)に対する適応態として存在している。例えば本能も、その様な外圧適応態として形成され、積み重ねられてきたものである。また全ての存在は、本能をはじめ無数の構成要素を持っているが、それら全ては外部世界に適応しようとして先端可能性へと収束する、その可能性への収束によって統合されている。
 実現論前史(リンク

 
現代医学では脳の研究が絶対的な地位を占めますが、生物史は外圧適応態であり、進化の源泉である「食べる」という行為、それを行ない続けてきた腸という器官の研究も大切なのではないでしょうか?

特に、現代病の過半は食(肉食・過食・人工物質)が原因といわれています。
 ・ガンの原因は肉食?(リンク
 ・食べなければ死なない①(リンク
 ・食べなければ死なない②(リンク

食が歪めば腸が歪み、腸が歪めば全てが歪む。
市場原理によって歪められてしまった「食」という生命原理を、改めて生物史の観点から見つめなおし、軌道修正していく時期にきていると思います。

<参考>
○腸って何をする所?腸の能力(リンク
○セロトニンの95%が腸で作られている(リンク
○丹田≒小腸あたりは気の出所♪(リンク
○腸から進化した多細胞生物(リンク
○胃腸から脳へ伝わる情報の方がはるかに多い(リンク
○脳と同じくらい重要な腸(リンク
○肉の多量摂取で大腸がんリスク上昇(リンク

List    投稿者 MASAMUNE | 2012-11-26 | Posted in 未分類 | No Comments » 

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