民主党派閥を分析する～【市民重視or国家重視×脱米or従米】

2010年07月08日

民主党派閥を分析する～【市民重視or国家重視×脱米or従米】

こんばんは
2010年参院選まであと3日となりました！！
日本の政治は、長らく「左右対立」（左派：市民重視、右派：国家重視）というフレームの中で語られてきました。しかし、現在多数ある政党派閥を単純にこの軸だけで分類することはできません。
重要なのは、
『アメリカに対してどういう態度を取るか』
という視点。
従って、
国家重視⇔市民重視　また、従米派⇔脱米派
の“2軸4領域”を基準として分類する必要があります。
　
そこで！！
今回は、民主党を代表する派閥グループを以上の2軸によって、領域分けしてみました。

　
参考：自民党の派閥をまとめた系譜図はこちらをご覧下さい↓
自民党派閥の系譜図　～在任期間が長い首相の共通点と民主党の背後に潜むアメリカ～
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＜民主党派閥＞
　
①小沢グループ（小沢一郎）
小沢一郎は、自民党・田中派で力をつけていったが、アメリカに傾斜していった竹下・金丸に反発し、自民党を抜け出し新党（新生党）を作る。
　「国家重視、脱米路線」
　
　
②羽田グループ（羽田孜、直嶋正行、石井一）
小沢一郎と共に自民党を割って出た。しかし、アメリカに対する態度は明確な反米ではない。
　「やや国家重視、アメリカに対しては中立」
　
　
③鳩山グループ（鳩山由紀夫）
小沢・羽田と同じ時期に自民党から離党し、新党を設立した。しかし、小沢が右寄りの政党（新生党）を作ったのに対して、鳩山は左寄り（新党さきがけ）を設立。その後、社会党系を取り込み、旧民主党に。
　「やや市民重視、やや脱米路線」
　
　
④菅グループ（菅直人、長妻昭、江田五月）
社民連出身で、新党さきがけに合流。
　「市民重視、脱米路線」・・・と思われていたが、
菅直人は総理就任と前後して、突然『市民重視~~国家重視~~・対米追従路線』へと豹変。
　
　
⑤旧社会党グループ（輿石東、横路孝弘）
社会党出身で旧民主党時代に合流。現在の社民党がそうであるように
　「市民重視、脱米路線」
支持団体は共産系労働組合、旧総評及び日教組など。
　
　
⑥旧民社党グループ（川端達夫）
旧社会党系と同じく労働組合が支持団体ではあるが、こちらは労使協調を重視している反共労働組合が支持母体。
　「やや国家重視、中立～親米寄り」
　
　
⑦前原グループ（前原誠司、枝野幸男、仙谷由人、玄葉光一郎）
松下幸之助が設立した松下政経塾出身者が多数を占める。
　
松下幸之助は、労働運動の隆盛に頭を痛め、アーノルド・トインビー（ＭＩ６の創設者）に助けを求め、ＣＩＡが他国支配の隠れ蓑としていたＭＲＡ（道徳再武装。第一次世界大戦後からのキリスト教的人権運動）に加わるようになった。
松下は、このＭＲＡ思想を元にＰＨＰ理念（物心両面の繁栄により、平和と幸福を実現していく）を作り上げ、企業と激しく対立する共産主義系の組合活動家たちを押さえ込んだ。
この中から、日本の労使協調、反共労働運動（→民社党）の流れが生まれる。
　
松下幸之助が「国民的政治運動」を作ろうと設立した松下政経塾もＭＲＡがその母胎となっており、出身政治家もほとんどが、市場原理主義・親米派である。
　「やや市民重視、従米路線」
　
（ＭＲＡを参考に、反共をさらに押し進めて作られた組織が、統一教会の別組織＝国際勝共連合である。右翼の大物・児玉誉士夫や笹川良一が生みの親で、岸信介や中曽根康弘と強い繋がりがあった。）
　
　
⑧野田グループ
前原グループよりも、従米寄り。アメリカのスパイとも言われる長島昭久は、今回の鳩山辞任劇を仕組んだ一人だとも言われている。
　「やや国家重視、従米路線」
　
　
　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　
　
これだけ多様な思想信条をもったグループの寄りあい所帯である民主党は、
　　 複雑な力関係の中で身動きが取れない
とも言えるし、逆に、
　　 どんな方向にも進んでいける、可能性を秘めている
とも言えます。
　
しかし、はじめに述べたように一番重要なのは、『アメリカに対してどのような態度を取るか』であり、米に取り込まれないことです
　
　　
　
　
　
これら社会構造の追及は、るいネット、るいネットサロンにて行われています

　