2014年01月28日
所得税は『金貸しの見えざる手』に導かれたのか?
先月は『イングランド銀行創設と国債システムの関連性を探る』というテーマで、国庫専用銀行としての中央銀行の生い立ちを考察してみました。今回は、戦費調達の手法としては国債よりも古典的と言える税制について検討して行きます。
租税はすでにエジプトやギリシャなどの古代国家において導入されていましたが、基本はすべて物納と労役提供でした。貨幣による納税が始まるのは、ヨーロッパでは12世紀になってからです。ただ、金銭による納税が主流になるのはもう少し後の15世紀から16世紀にかけてであり、その背景には火砲や鉄砲の発明が戦争の様相を一変させたことが大きな原因と言われています。ちなみに、日本で代銭納が始まったのは室町時代(≒14~15世紀)で、金銭納税に完全に切り替わるのは明治維新です。
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