2009年05月27日

メディア・コンテンツビジネスは、過去の偉大な名作と競争しなければならない構造にある ~クリエイターにとっては非常にツライ時代の到来~

前回に引き続き、『グーグルに勝つ広告モデル』より、インターネット・メディア・コンテンツ・広告というものを考えるにあたって参考になる視点や、メディアの可能性を追求していく上で皆さんに役に立ちそうな部分を紹介させていただきます。
また、クリエイターの代名詞であるプランナーやデザイナーをはじめ、建築家や作曲家、作家・・・たちにとっては、非常に厳しい時代が到来しているということにも気付かされます。
おおよそ新しいものを生み出したり、創り出したりするコンテンツやメディアのクリエイターたちは、過去の偉大な名作や傑作と対決・競争しなければならない宿命にあるという指摘には深く唸らされます。
■メディアに回せるアテンションの潜在量は1日平均5時間/1人が限界

マスメディアビジネスの本質がアテンションの卸売業であるということは、成長の鍵はアテンションの取扱量ということになります。この点について考察してみましょう。
これは、縦軸に時間を、横軸に日本の人口をとったチャートで考えるとわかりやすいです。縦軸の最大値は24時間、横軸の最大値は1.2億人ということになります。このタテ24時間、ヨコ1.2億人という長方形が、日本という市場で獲得できるアテンションの総数ということになります。
この面積を様々なサービスやモノが奪い合うことになります。一番大きなシェアを占めているのが睡眠で7.4時間あります。次に大きいのが仕事で同4.5時間。ここまでで11.9時間というところです。
これにあとは育児や家事、身の回りの用事や通勤、通学を加えていくと、だいたい平均で19時間くらいになります。つまり、24時間のうち、メディアやエンターテインメントは、残りの5時間を奪い合うという構図になっているわけです。
(※メディアに使える時間は一人あたり約5時間×1.2億人分しかない。これを多くの競合メディアやエンタメ、ゲーム等で奪い合うことになる。)

この状況下で、5時間に占めるマスメディアの獲得できるシェアを上げることはできるのでしょうか!?
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  投稿者 katuko | 2009-05-27 | Posted in 11.世論形成の場、ネットの可能性4 Comments »